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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No.1356 土砂災害特別区域 レッドゾーンに指定されている。

 相談概要 [氏名] AK
[相談建物予定地] 岐阜県下呂市
[職業]
[年齢] 52
[女性] on
[構造] わからない
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[何階建て]
[延べ面積m2]
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2500
[設計監理料]
[様態] −
[施工者] −
[設計者を選んだのは] −
[施工者名]
[販売会社名]
[設計者名]
 相談内容 現  象:

相手の意見:

相談内容 :
二世帯住宅を考えていますが、土砂災害特別区域 レッドゾーンに指定されています。
(裏が山、左右が石垣で 奥行きの2/3程度がレッドゾーン)対策として、家の周りを3mのコンクリート塀で囲むか、基礎で3mまでをコンクリートにするかしかないと言われましたが、それでは風の通りも悪く、光も充分に入らない家になってしまいます。
何か打開策はないものでしょうか?
それと数点お伺いしたいのですが
@3mとは基礎からのことでしょうか?
 今ある土地の家を建てる部分だけに1mの盛土をしたらあと2mということですか?
A土砂が崩れる危険性のある箇所は向かって右奥方向の山奥にあります。 土砂崩れが起きた場合土砂が来る方向は右からですが方向関係なく、レッドゾーン全てが3mですか?  向かって左側の危険性は低く、3mは必要ないと思うのですが。
B左隣の土地は2m程低くなっていますが、そこも考慮なしでしょうか?
 以上宜しくお願い致します。
 yorozuの感想 誰に相談してよいのか分からず悩んでいましたが、ネットで相談にのって頂けるのはとても有難いです。
アドバイザー 
 米村 和夫 解説員の米村です.
レッドゾーンの計画経験があります.レッドゾーンに計画する場合,質問の様にとても厳しい規制がかかりますが規制の詳細は各自治体によって違うと思います.また専門的な知識が必要なので,相談出来る設計事務所または建設会社の設計担当者に相談するのが一番です.出来れば崖地の実績のある人に依頼するべきかと思います,というのが結論になります.

(1)3mについて,これはお住まいの下呂,または岐阜県の規定だと思います。平均地盤面という地盤の平均レベルからだと思いますが想定の話しをするより所轄の役所でヒアリングするのがベストです.

(2)基本は4周ではなく崖の下の方向には規制がかからない可能性があります.敷地の断面図を描き(測量してない場合測量が必要になります.役所担当者との事前相談を行いどこまでの範囲をコンクリートにするのかを打診し許可を得ることで計画の概要が見えて来ます.

(3)隣の敷地の方が低い場合,基礎を深く掘る事で対応することが一般的です.崖地の角度が設計に大きな影響を与えます.(2)と同様役所担当者との事前相談を行う必要があります.
関口 啓介  関口と申します。

@国土交通省告示第383号(平成13年3月30日)
土砂災害特別警戒区域内における居室を有する建築物の外壁等の構造方法並びに当該構造方法を用いる外壁等と同等以上の耐力を有する門又は塀の構造方法を定める件では「都道府県知事が定めた急傾斜地の崩壊に伴う土砂などの 移動により建築物の地盤面に接する部分に作用すると想定される...」となっていますので、建築物の地盤面になります。仮に盛り土をして建物の平均地盤面が高くなれば、高くなったレベルからとなります。
また、1mを超える盛り土は宅地造成等の規制にかかる恐れもありますので、その他規制もご確認ください。

A「土石等の移動による最大の力が建築物に作用する場合の土石等の高さ」によることになると思います。
どの範囲まで必要かは所轄の役場事務所にご相談頂くとよいでしょう。

B2Mを超えるがけの上に建築物を建てる場合は、県のがけ条例でその対策について検討が求められます。
http://www.pref.gifu.lg.jp/kendo/kenchiku-jutaku/kenchiku/kijun-ho/index.data/kaisetu1.pdf


いずれにしましても、生命や暮らしを守る上で信頼のおける建築士に相談し、依頼されることが望ましいでしょう。
 コメンテーター 
 笠原 歩 解説にもあるように、県や市などの地方自治体の条例等により細かな規制があります。ネット上の情報も重要ですが、実際に信頼できる建築士に巡り合うことが大切だと思います。
個々の数値や隣地との関係についてはケースバイケースで対応する事になりますので、なるべく早く具体的な相談を開始する事をお薦めします。
 事務局から 
  荻原 幸雄 定められる危険地域は県民の命を保護するための客観的ルールです。
一つの基準です。
また、ご指摘のように、日々の生活の風通しや日当たりも欠かせないものですね。
両方とも安全安心の住まいには欠かせないことです。
この両者を成立する方法はありますが、個別事案としての対応が必要になります。

それにはその規定を把握する能力。
構造的知識。
風通し等の意匠的知識。
を少なくとも兼ね備えた建築士に対応を依頼することです。

具体的には費用を払ってでも、貴方がお考えになっている住まいというイメージが何処まで、この地で可能かを行政と貴方の間に立って、貴方の希望を尊重し出来るだけ、その方向で行政と対話できるかにかかっています。

この様な事案はなかなか、簡単には行きませんが、少しでも良い方向になるように頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 こんにちは。
この度は、私のメールに対し、ご丁寧な回答ありがとうございました。

家を建てると言う始めての事に、しかもレッドゾーンと問題も多く、何をどうして良いのか分からず途方に暮れておりました。
建築やさん社長の友達に相談しましたが、自分の利益重視の様な回答でうんざりしてしまいました。
友達と言えどお金が絡むとこんなものかと呆れるやら、腹が立つやら。
そんな中、見ず知らずの私の質問にご丁寧に回答下さり、本当に助かりました。・・・・それもボランティアで!
県や市町村で異なるので具体的には市役所や建築士に相談を!とのことで、問題はまだ解決はしていませんが、方向性が見え気分的にはとても楽になりました。
ありがとうございました。
 その後  
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