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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.1353 防水工事の後にシックハウスのような感じに・・・

 相談概要 [氏名] Y.K
[相談内容] リフォームの瑕疵
[居住住所] 東京都足立区
[職業] 自営業
[年齢] 45
[男性] on
[構造] 鉄骨造(ラーメン構造)
[引渡し年月日] 西暦  月  日
[何階建て] 3
[延べ面積m2] 25
[延べ面積坪]
[工事請負金額]
[設計監理料]
[様態] 賃貸マンション
[施工者] 大工(工務店)
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?]
[施工者名]
[販売会社名]
[設計者名]
 相談内容 現  象:
2009年に、屋上の防水工事が行われ、そのすぐ下の部屋に住む私は、工事中から、異様な臭いと喉の痛みを感じるようになりました。

症状はどんどんひどくなっていきましたが、大家さんは何の手も打ってくれませんでしたので、困り果て、部屋の天井や壁に、大きなごみ収集袋を貼りつけていきました。

全面を覆った後、ようやく窓を閉めて部屋に居ることができるようになり、体調不良は無くなりました。

事情があって、引っ越しもままなりませんでしたので、そのまま現在まで来てしまいましたが、今年2月に入った頃から、再び、異様な臭いと喉の痛みを感じるようになり、今回は、体調不良の原因を知りたいと思っております。

相手の意見:
「苦しいというのは、気のせいではないか。」と言っています。

相談内容 :
防水工事の前には何の問題もありませんでしたので、いわゆるシックハウスのように、壁紙などから、有害物質が発散されているわけではなく、どうも、風向きによって、内壁から室内に吹き込む空気に、有害物質が含まれているようです。

(保健所や建築設計士によりますと、屋上のクラックを修理せずに防水工事を施した場合には、このようなことも起こるのだそうです)

したがいまして、無風の日などは大して苦しくないのですが、強風の日は、酷い目にあいます。

保健所は、簡易検査なら行えるということでしたが、
それは、
・30分間、空気を採取
・検知管で、ホルムアルデヒドとトルエンがあるかどうか、その場でわかる
というものでした。

ここからが、お尋ねしたい事なのですが・・・

(1)
簡易検査用の検知管による検査は、どの程度信用できるものでしょうか?

(2)
我が家の場合は、「簡易検査では、有害物質を検知しにくいのではないか」と思っています。

それは、我が家の有害物質が、室内へ吹き込む風に含まれているという特殊な事情があるためです。

例えば、検査日が
・無風だった場合
・室内の空気が、内壁に向かって吹き出そうとしている場合
 (風向きによって、このようになる場合もあります。
 このような時には、室内に貼ったビニールが、壁にぴったり貼りつきます。)

このような日には、たった30分間、空気採取をしても、有害物質は検知できないだろうと思うのです。
(検査は、数日前までに予約が必要で、天気は予測できませんし、「風の強い日に来てください」等という希望は聞けないそうです)

通常の空気検査は、捕集管を24時間置いておくと聞いています。
24時間あれば、室内に空気が吹き込む時間もあると思いますので、その方がいいのではないかと思うのですが、どのようなものでしょうか?

(3)
通常の空気検査では、6〜7種類の有害物質を検出できると聞きましたが、保健所では、「防水工事が原因である場合、ホルムアルデヒドとトルエンが検出されなかったら、その他の有害物質が、空気に含まれている可能性はないので、この2つに関する検査で充分。」と言っています。

本当でしょうか?

(4)
気管支の痛みなどを起こしている原因物質を特定したいのですが、我が家の場合、どのような検査方法が良いでしょうか?
(検査料はあまり高額だと困るのですが・・・)

ご回答いただけますと幸いです。
よろしくお願いします。
 yorozuの感想 あの・・・私のような案件では、どのような写真をお送りしたらいいのでしょうか?
アドバイザー 
古賀 保彦  解説委員の古賀です。

以前に同様の相談がありましたので、相談番号1258の解説をご覧になってみてください。

空気中の化学物質は、施工時の建材や接着系の材料に含まれているものの他にも、家具等の構成剤や化粧品にも含まれている場合がありますし、また、風で状況が変わるのでしたら、周辺の工場等の影響がないかどうかもお調べになられた方がよいのではと思います。

検査については、費用の問題があるのでしたら、まずは現在相談されている保健所にご依頼なさって、もし風の状況によって検出されない場合は、民間の検査機関に相談・依頼するなど(検査キットを入手して試験してもらう方法もあります)、順を追って調べていかないと中々原因が特定できないのではと思います。また、有害物質が存在する場合でも人によってその濃度の影響も異なってくると思いますので、採取結果の判断は建築士では難しく、医療機関への相談も必要になってくるかもしれません。

当方、眼が弱いのか、電車の中で急に眼がチカチカして涙が止まらないことがあるのですが、どなたかの整髪料の揮発成分が影響しているようで、場所を移動すると収まったりします。お住いの場合は、そうもいきませんから、早く原因が分かるといいですね。頑張ってください。
 
 コメンテーター 
畔上 廣司 5年間住まいの後に、再び体調不良になりその原因を知りたいとのこと。
古賀解説委員もお話のとおり、先ず保健所に相談のうえ簡易検査をお勧めします。
民間の検査機関に依頼することも一考ですが、特に風に含まれた有害物質が存在するような場合、それぞれの人によってその濃度の影響が異なることも考えられ、建築士の判断では難しいと思います。
住まいは気持ちよく住みたいもの、医療機関への相談も必要かもしれません。
 事務局から 
  荻原 幸雄 5年間は大丈夫だったが、また、最近、発症しだした。ということだと当時の防水の物質で化学物質過敏症になり、当時はおさまったが、他の場所(工事現場とか工場とかからの流入で再度、発症するようになったことも考えられます。

5年間は発症していないところをみると、防水よりも「他からの要因」を探さないといけないかもしれませんね。

簡易検査は文字通り簡易なので、でれば、判断できますが、当然、出ないこともあります。
その場合は第三者の精密検査を自腹でやる方法しかありません。ただし、先ほど説明したように、「他からの要因」が特定できたら、公害の可能性もあるので、行政に通知し対処もしてくれると思いますが、特定できないと難しいですね。自腹の検査で、もし出ても原因を特定するには、屋上での検査は欠かせません。

現地を第三者の建築士に調査依頼するか、よろず相談では毎月、相談会を開催しているので、そこに、相談に来られるのも方法です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  
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