相談概要 | [氏名] A.M [相談建物予定地] 大阪府大阪市住吉区 [職業] 会社員 [年齢] 35 [男性] on [構造] 木造(2X4工法) [引渡し年月日] 西暦 2014年8月31日 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 32 [工事請負金額] 1800 [設計監理料] 0 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工者] 地場中小ハウスメーカー;地域的な中小産業 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [施工者名] S.O建設 [販売会社名] [設計者名] |
相談内容 | 現 象: 相手の意見: 相談内容: 契約した土地は北向きで、東西は同じく分譲戸建て(2階 建て)が立ち、南側は3m弱が空いて、2階建て集合住宅が建っていますが、日中に多く過ごす1階の南側のリビングに、光が差し込む工夫をしたいと考えています。 そこで、雑誌等で紹介されていた、すのこ床や格子床、アクリル床を日当たりが期待できる2階の床部分に取り入れたいと建築業者に相談しましたが、2×4では1階に開口を支えるための壁や梁が必要になったり、準防火地域では、すのこやアクリルを床として使用する場合、準防火基準をクリアできないと言われました。 これについて、建築業者が言っていることは正しいのでしょうか?また天窓も確認申請が通るかグレーであると言われています。中庭を作るほど敷地に余裕もないので、小さいながらも吹き抜けを設ける予定ですが、他に光を取り入れる工夫は何かないものでしょうか?ご教授頂きますようよろしくお願いいたします。 |
yorozuの感想 | 丁寧に、また複数の専門家の方からの回答がされているので、非常に参考になります。 初めての家づくりに際し、わからないことが多い中、同じような悩みを抱えた質問もあり、役立っています。 |
アドバイザー | |
武田 直行 | 解説委員の武田と申します。 準防火地域で木造2階建ての場合、3階建と異なり床の耐火性能は求められていない ので外壁及び軒裏を防火構造とする必要はありますが床に関しては制限がありません。 設計担当者に確認してください。 「建築条件付き」の場合「自由設計」を謳い、あたかもゼロから設計するかのような印象を消費者に与える場合がみられますが実際はそうではないことに注意が必要です。 本来の自由設計なら構造はフリーで消費者のニーズと諸条件を検討してもっとも適切な構造を設計者が選択するので最初から2×4構造と決められないのです。このケースの場合は当初から簡易設計されたプランがあり、その中から選択する場合か変更できても素材の一部に限ることが前提となっています。工事金額も1800万円と決められているのはそういう過程を踏んでいるからです。この既定路線から外れると待ってましたとばかりにオプション扱いとなりどんどん工事金額が加算されていく仕組みです。 工事に入るには建築確認申請書が必要です。そのためには家のプランが確定し、床面 積も決まっていなければなりません。確認通知が下りてからの大幅な変更は困難です。 マイホームも想定外の事情で将来売却することもあり得ますがきちんと確認申請をして副本(建築確認通知書)を保管しておくこと、中間・完了検査もきちんと受けて検査済証を保管していない建物はその価値は大幅に下がることを覚悟しておかねばなりません。 私も数年前に住吉区に隣接する阿倍野区の準防火地域で小住宅を設計した経験があります。屋根に大きめのトップライト(開閉式)を設け2階床にトップライトからの採 光や通風を採ることをもくろみました。2階床に開口を採り下階に光が届く工夫をしま した。このときの建物の構造は木造軸組み工法を採用しました。2×4工法ではそのメリットを最大限に生かせないかもしれませんね。 マイホームを建てることは庶民にとっては一生に一度あるかないかの大事業です。それに家族と共に長年過ごす大切な器です。自分や家族のニーズに合う器を慎重にこしらえる必要があると思います。 もしご都合がつけば今月は大阪相談会が開催されますので、契約書等資料をお持ちに なって来て頂ければもっと詳細にアドバイスできると思います。 |
橋本 頼幸 | 大阪の解説委員の橋本です。 耐火性能の考え方や法規制については武田委員の言われたとおりです。 2階建ての木造であれば、準防火地域であっても床に制限は無いはずです。3階建てはあります。 また、天窓についても、木造2階建ての場合、網入りガラスであれば使用が認められます。 木造住宅の場合は2階建てと3階建てでかなり規制が変わります。AMさんの計画が2階建てであればご相談の内容は実現できるかと思います。あとは2x4なので構造的な制限が出てくることが考えられますが、それはプランを見てみないと何ともいえませんので、この回答では控えさせてもらいます。 光を部屋に取り込む方法としては、天井付近高くに窓をとったり、吐き出しの窓を多用する(窓のせいを高くする)などによって部屋の奥深くまで光を取り込むこともできるようになります。その際、直射日光があまり入らないようにすることも考慮しておかれた方がいいです。直射日光は不快な光になることが多く直射日光を含まない日中の光(昼光)が部屋の中に入るように工夫すればよいと思います。 そのあたりは、設計を担当している人によく相談していただければと思います。 |
コメンテーター | |
畔上 廣司 | 解説にありますように、準防火地域で求められる木造住宅の耐火性能の考え方では2階建てと3階建ての法規制は違います。狭小敷地の建物では、日中の1階部分に光を部屋の奥まで採り入れる方法に苦労します。通常、トップライトからの採光を考慮したりしますが、天井付近に高窓を設けて反射光を採り込むライトシェルフの手法を考えてみては如何でしょうか。2×4構造の条件もありますが、設計担当者によく相談してみましょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ビルダーやハウスメーカーは規格品を取り付けるだけのノウハウしかありません。 ですので、オーダーで製作することは苦手なのです。 ですので、「難しいです。」「高くなりますよ」「工期が延びますよ」など言って簡単な規格の範囲に誘導しようとするのです。 今回の誘導は「法的な問題」を持ち出しているのが、少し、悪質ですね。 お考えの方法は何ら問題なくできますが、2×4はパネルで床も作るので、苦手な分野になると思います。 いろいろな工夫はやはり建築設計事務所の建築家に依頼するほうが、ベストだと思います。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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