相談概要 | [氏名] KK [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [居住住所] 兵庫県川西市南花屋敷 [職業] 会社員 [年齢] 45 [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 2013年11月24日 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 27 [工事請負金額] 2040 [設計監理料] 50 [様態] 注文建築 [施工者] 地場大手ハウスメーカー;地域的な大手産業 [設計図面は何枚もらいましたか?] 12 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 6 [施工者名] Y 住建 [販売会社名] 同上 [設計者名] 同上 |
相談内容 | 現 象: 1:現象 (今、どのような状態なのか詳細にお書きください。) 上棟式以降、週末になると必ず現場を見に行っております。あまりの雑な工事ぶりに嫌気がさしております。 写真を見て頂けると思いますが、バラバラに打たれた釘、また裂けた木材、水濡れしたままの床材、リビングの柱が裂けている。断熱材がはがれていたり、穴があいていたり、傷がついていたり。 釘も打ち方も曲がっていたり、間違えて穴を開けたりしています。クロスの下地とな る石膏ボードもギザギザになっていたり・・・行く度に落胆しております。大工さんの腕による部分も大きいかと思いますが、ローコスト住宅ではなく注文住宅ですので、本当は工事をやり直して欲しいぐらいです。 新築で、何十カ所も補修となっております。 今の時点で、石膏ボードも最低、3箇所補修は確定です。 上棟後の翌日、ゲリラ豪雨でしたが、天井部のシートが一部はがれ、2階の床がずぶ濡れになったので構造用合板は取り替えてもらいましたが天井部や柱はそのままでした。 相手の意見: [業者の見解] 担当者および現場監督には何度も伝えておりましたが「構造上問題ない」というばかり。一部は当方の要求通り補修してもらいましたが、結局の所、雑な工事のまま進んでおります。とうとう当方も我慢ならず上司も交えて面談。上司は「それでは大工は交代致します。現時点で補修可能な部署については後日現場監督と打ち合わせして下さい。今後については細心の注意を払って対応致します」との回答でした。 相談内容: [相談内容] 当方が「雑な工事」と感じている事が、専門の方から見てどの程度 のレベルなのか、又は、業者は構造上問題ないと言っていますが、本当に問題ないのかを教えて頂きたい。 (あまりにも日曜大工レベルの工事のに思える) 私達の主張が妥当であるか教えて頂きたい。 また過去にもこのようなケースはあったかと思いますが、当方は業者に対してどのような主張・対応をすべきかを教えて頂ければ幸いです。 柱の割れ 雨水に濡れている床下地 釘の打ち間違い 釘の出 |
yorozuの感想 | ういうHPがあり、とても心強く感謝です。 回答も、誠実で丁寧な印象を受けました。 |
アドバイザー | |
武田 直行 | 解説委員の武田です。 写真を見る限り断熱材の納まりが雑で、木材にも雨のシミあとが出ていますね。下地材料が十分乾燥しないまま仕上げをしてしまうと後にカビなど発生する可能性もあります。 まずはあなたの味方となる建築士に現場の状況を見てもらいましょう。一番大切な構造上の問題は仕上げがある程度進んでしまうと調査しにくいので早急に対応しなければなりません。また断熱の問題も同様です。 その専門家の判断をもとに専門家にも出席してもらって業者と打ち合わせを行い改善策を探ることです。新たな大工に交代するとしても専門家にきちんと施工が行われているのかを確認してもらうためにも現場の監理もしてもらいましょう。ただきちんと監理をするためにはきちんとした設計図があることが前提ですがそのあたりも含めて味方になってくれる専門家に相談してどのような監理が可能なのか相談してみてください。 資料としては建築確認書、契約書、その他設計図など用意しておく必要があります。 もちろん専門家に依頼するにはそれなりに費用がかかりますがプロの業者と交渉するには素人だけでは困難だと思います。自らのストレスを少なくし、自分の仕事に集中できるメリットも考えてみられてはいかがでしょうか。 |
コメンテーター | |
米村 和夫 | コメンテーターの米村です. 写真を拝見しました.「雑な工事でしょうか?」という質問に関しましては「はい」と言えます,それが瑕疵,欠陥工事なのかどうかは「欠陥工事になる可能性が限りなく高いです」と思います.工事現場,特に上棟直後に雨にさらされるケースはあります.それが構造的に重大な欠陥があるのかと言えばその後の(現場の)対処の仕方次第であり言い方にもよりますが「構造上問題はない」という表現になるのでしょう. しかし,家づくりは「人がつくるもの」であり人は能力に差があり,感情もあり,意識も差があります.建築主も感情があります.その差を埋め合わせるために現場監督がいるのですが,現場の意識も技術も低く,欠陥工事である,日常大工レベルの工事であるとの危機意識は埋まる事もなく広がっていくばかりではハッピーエンドの竣工を迎えれるとは思えません.本組織の活用も含め,代理人となるべく建築士、建築家をたてて問題解決をすることをお勧めします.個人的な経験を言いますと,某一流ゼネコンの現場監督がマイホームをハウスメーカーに依頼し酷い大工さんが担当になり私に相談に来て,大工さんを交代させる事,問題のある施工箇所をすべて写真付きで修正する事,週に一度施工報告書(写真付きで)を提出することで合意し止まっていた工事現場を再開したことがあります.一流ゼネコンの監督でも最初は(木造だから)どう対応して良いかわからなかったようです. どちらにしても専門家との連携が必要と思います. |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 写真を拝見しましたが、雑な工事であるのは明らかです。 大工の技能レベルに問題はあるのですが、問題はこのレベルは通常は親方大工がいなければいけないレベルです。まだまだ、独り立ちのレベルにはなく、問題は職人のレベルよりも、そのような職人を頭として使用する施工業者の体質に問題が大いにあります。 もし、施工業者の体質がこのような場合でも、あたなたの現場の監視役である工事監理者がいれば問題は解決します。しかし、その監理者も下請けや社員ならば全く機能しません。 現場のレベル維持には下記の3つのハードルで阻止します。それがだめな場合は4,5となります。 これは建築は単品生産だからです。 1)職人の高い技能の職人を使う。(人件費も高いが当然である) もし、職人のレベルが低い場合。 2)質の高い現場監督が職人のレベルの低さを是正する。具体的には職人を変える。 是正を指示するなど。 もし、監督のレベルも低い場合。 3)工事監理者が監督に指示を出す。例えば、職人の変更。是正の指示、材料の変更など。 もし、工事監理者が社員だったり、下請けだった場合。 4)建築主が自力で対処するしかない。 それでも、是正されない場合 5)第三者の建築士に現場を見てもらい、是正方法を確認する。しかし、この場合は建築主にアドバイスする程度で、施工者に直接指示する権限はない。 となってしまします。 ここのポイントは3)の工事監理者はあなたが選んだ建築士にしてもっら事です。当然、建築基準法もそのようになっているのです。 頑張ってください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 誠実で、丁寧な御回答本当にありがとうございます。 素人判断で、雑な工事をハウスメーカーに訴えておりましたが、建築のプロの目でみても雑であると判断されましたので更に、真剣に対処するよう頑張ります。 回答を待つ間に、私どもで、補修箇所など雑な工事の件で、交渉した結果、ハウスメーカー側から、大工を交代しましょうと提案となりました。 少し遠方の建築関係の知り合いの方に現場を見てもらうことになりました。かなり出遅れてしまいましたが、我が家を手に入れる前に読むQ&A80を今、読ませて頂いております。又何かありましたら、下記のよろず相談案内の方でお世話になる機会がございましたら宜しくお願い致します。 ありがとうございます! |
その後 |
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