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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.1318 湿式材料の壁の細かなクラックは?

 相談概要 [氏名] F.K
[相談内容] 建売住宅の瑕疵
[居住住所] 滋賀県東近江市
[相談建物所在地] 滋賀県東近江市
[職業] 洋菓子販売
[年齢] 40
[女性] on
[引渡し年月日] 西暦 2011年  12月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積坪] 40
[工事請負金額] 2500
[設計監理料] 0
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[18確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 解らない。
[検査済証は有りますか?] 有る。
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 30
[設計者名] ○○設計事務所
[監理者名] ○○
 相談内容 現  象:
はじめまして、今年3月に上棟しました。

何かと設計の段階から話が違うということ現場で管理会社の方と話しあいをすすめながら工事をしていたおかげで引渡しが9月になりました。・・・・が最後の外壁塗装工事で不具合が生じまして、まだ工事が完成しておりますせん。

不具合というのはBという商品を使用しておりしたが 普通のクラックではなく細かい2,3センチ程度の細い短いクラックが壁一面にでました。それと職人さんに希望しておりました、塗り壁の模様や角や窓周りの始末があまりに汚くその点も指摘し2度目の塗装(やり直し)を施工しました。

クラックは家の壁全体にでているのではなく、一部出ていない部分もあり、職人さんの配合ミスを疑いましたが問題ないとの回答で、Bの製造業者であるS社に材料の製造ミスを追及しました。メーカーですので、対応には時間がかかったのですが「いろいろ調べた結果うちの商品でのミスならクラックが出ていない部分があるというのがおかしいんです。ので原因はわかりません」との回答ただ塗りなおしの材料にかんしましては支給させていただきます。」といっていただき材料は支給していただきました。

ですが・・2度目の施工も細かいクラックが入りました。3度目の塗りなおしを考えているのですが・・もちろんS社は材料は支給させていただきますとのこと。

2度目の塗りなおしをしてもらうときに
★ 職人の手を変えてもらうこと
★ 塗るときには 施主立会いのもとでの工事をし 模様を確認しながらすること
を約束してもらってました。が、当日2人を変えると現場の事情がわからなくなるから一人だけ変えるということで納得していただけないかということでしたので了承してはいたのですが、2人とも前回と同じ方で、しかも私は建築中の家の中にいたのですが、一言も声がかからないまま工事ははじまり、途中でえっと思い、立ち会うようになっているのですがと話をしにいったところ「そんな話は聞いていない」と不機嫌になりそのまま工事が進んでしまいました。

翌日、まだ塗り続けているので管理会社に確認してからやってほしいと話しをしたところ「もう 結構施工しちゃったからねぇ」と聞いていただけませんでした。急いでその旨を管理会社に連絡しとめてもらったのですが今そのとまったままで1ヶ月が過ぎました。

さすがにもう3度目となると次はないので、途中までの2度目の会社とは3度目は違う会社にとお願いしています。

メーカーの対応にも若干の腹ただしさはあったのですが、何よりも○○工業という職人の会社から、請求があがってきたことに関してといろんな事例をみてまして、お支払いする義務は発生しそうですのでは一度はすべきかなとは思っておりますが、その件やいきさつの謝罪も含め責任追求の件で話し合いのため呼び出しているのですが、出向いてきてはいただけません。ので、話あいにならず解決にいたらないということは、非常に心的にもストレスで毎日つらい思いの日々が続いております。

相手の意見:
元請は設計会社で、社長は「呼び出しをかけて返答がないというのは、業界用語でいうと、けつをわったということなので、きっちり始末はしてもらう」とのこと。管理会社もその対応には憤りをかんじているということ。

何よりも大事なのは、途中でほりっぱなしにするのではなく、きちんと工事を完了してから、職人は言い分をいうなら言ってほしい。途中で投げ出したままで、逃げないでほしいというのが、思いのようです。

相談内容 :
今後どのように対応をすればいいのか。
設計会社、管理会社、私どもで検討中なのですが何か話し合いができるようにするいい方法はないものでしょうか?

メーカーはこちら再度につけるつもりで話はすすめます。
現在検討しておりますのは
★引渡しの遅れ
★他の工事の遅れ、他の会社さんにかけた迷惑料
★工事がおくれたことに関する、心的ストレスへの慰謝料
★損害賠償
を含めての請求です。

とりあえず 事実確認が必要だろうということで、内容証明を送ることを検討中なのですが・・

弁護士さんに入っていただくと高額になりますのでできれば、示談でかたづく方法はないでしょうか?

お手数をおかけしますが、いいご意見がありましたらおしえていただけないでしょうか?


 yorozuの感想 偶然拝見させていただくことになったのですが・・とても具体的で、分かりやすく、これだと思います。
いろいろ相談のある方は多いと思いますが何をどう聞けばいいのかわからず結局泣き寝入りされてる方が多いと聞きます。そんな方が少しでも減るように協力してあげてください。期待しております。
アドバイザー 
 笠原 歩 本来は現場に伺い、全体を見てみないと回答しにくい。ということをご理解のうえ、お読み下さい。

画像を見る限り特に問題は無いように見えます。多少、気泡が大きいように感じられる部分がありますが、全体的に瑕疵や不具合という感じは受けません。

ここで整理しなければいけない事は、技術的な話しと会社や職人の対応といった感情的な部分とを、きちんと分けて考える事です。

まず技術的な話しです。クラックや気泡の状態は、材料の配合はもちろん施工時の天候(気温や湿度)、その後の養生によって大きく変わります。忘れてはいけないのは、下地の状態によっても大きな影響を受けるということです。「部分的に問題がある」ということであれば「その部分だけ下地が他の部分と違う」可能性があります。塗り壁などの施工では、あらかじめ見本(900x900程度)をいくつか作り、承認を得た上で施工に移るというのが一般的です。「塗りなおしの時に、模様を確認しながら…」というのでは、そのあたりの打合せは十分だったかと疑問が残ります。またこのような仕上げ材料は、ある程度塗りムラや施工が上手く行かない部分ある点を考慮しなければなりません。もしどうしても均一な仕上がりを求めるのであれば、他の仕上げという選択肢もあったと思います。

次に施工者の対応についてですが、「管理会社」「設計会社」「職人」の立場が文面だけではよく分かりません。最終的にどなたに請求することになるのでしょう。

★引渡しの遅れ
★他の工事の遅れ 他の会社さんにかけた迷惑料
★工事がおくれたことに関する 心的ストレスへの慰謝料
★損害賠償

上記4点についてですが、「引渡しの遅れ」は契約書に記述があるかと思いますので、ご確認下さい。「他の工事の遅れ 他の会社さんにかけた迷惑料」を、発注者であるF.Kさんが負担する必要は無いと思われます。「工事がおくれたことに関する心的ストレスへの慰謝料、損害賠償」については請求することは自由だと思いますが、その金額や算定根拠は、ご自身で用意するほかありません。

今現在、引渡しを受けたにも関わらず工事が継続中のようですが、まず工事を終わらせる事が大事ではないでしょうか。内容証明を送るなどの行為は、工事の完了が遅れる原因になると思います。
 
 コメンテーター 
武田 直行 私も写真を見させていただきましたが発生している細かなクラックがはっきり瑕疵にあたると判断できませんでした。

左官仕上げは職人の腕と判断で仕上がりに若干の差異がでることは否定できません。そのためあらかじめ見本板に見本塗りをして確認してから工事に入る場合が普通です。同じ材料でも、職人によって仕上がりに微妙な差異がでてそれを好んで採用される場合も多いようです。

元請の設計会社や管理会社の位置づけがはっきりしませんが、職人の会社との交渉はご自身ではなくこれらの会社を窓口に対応させるべきだと思います。この職人の派遣もこれらの会社と職人の会社を通じて行われたのですから。

外壁の仕上がり以外はご不満はないようですので笠原解説員のいうようにまずは工事を完了させることが大切です。できるところから一つ一つ片付けていくお気持ちで問題解決に向かうことをおすすめします。
 事務局から 
  荻原 幸雄 原因が仕様書通り行われたか否かを確認する必要があります。また、下地の処理の問題も考えられます。勿論、職人の腕の問題かもしれません。工事監理者に下地状況、設計者に仕様の問題を精査してもらってください。

メーカーには施工実勢のあるもので、問題の無かったという実績を現物で案内してもらうのも参考になります。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  こんにちは 

先日はご相談にのっていただきありがとうございました。

また、ご相談にのっていただきました解説員やコメンテーターの皆様お手数おかけいたしました。
ありがとうございます。

少しは知っておりましたが、専門的な部分になるとやはり解からず、このようなサイトでご相談にのっていただけましたことは、本当に気分的にもかなり助かりうれしく思ってます。

これからも他にもこのような悩みを抱えておられる方はたくさんいらっしゃると思います。ぜひ、お力になってあげてください。

先日の文章では管理会社、設計会社がうまく説明できなくてややこしくなり申し訳ありません。あらためて関係をお話しますと、当方→設計会社(請け負い契約はここです)→施工管理会社になります。

職人には最初サンプルを出していただき、それでOKしたのですが、そのサンプルと実際との塗りの模様がまったく違いました。
 その後  その後ですが、お返事をいただくまでに 設計会社の社長と何度もお会いし、こちらの言い分はすべて話ができました。設計会社、施工管理会社の方は大変良い方で、話も納得してくださり設計会社、施工管理会社の非も認めてくださった上で○○工業(職人の会社)出向いてくださり翌日○○工業の社長がお詫びにこられました。

相談員の方々の言われたとおり、設計会社の社長も「できれば先に家の方の工事を進めて完成させたい」とのお考えでしたので、私もいつまでも足場つきでほっておくのもどうかなと思ってましたので工事をお願いし、本日無事外壁の工事は他の塗装会社の方にお願いし無事終わりました。素人目にみても塗りの違いがあからさまに違い、出ずみや入ずみの始末や模様のつけ方施主に対しての気の配り方など申し分のない職人さんで、大変気持ちよく作業を進めていただきました。多少「う〜ん」と思うところはあっても目をつぶれる範囲で、ほぼ完璧に出来上がったと思います。

以前の施工の職人さんの技術不足も誰がみても明白でしかもその職人さんたちの2回失敗しておられることが3回目の塗りにも多少影響し、どうしても直らない部分がいくつかあり、本日設計会社の社長と話しそのあたりも、損害賠償としてあげさせていただきます。とお話させていただいております。あまり時間がすぎると話が消えそうですし、だれだれになりそうですのでせめて年内には方向性が見えるように話を詰めてきて欲しいとお願いしてます。

○○工業も出会った時にせいいっぱいのことは・・・という話でしたので、とりあえず事は動き進みだしたかなと思います。ただ 今の職人さんが最初からならどんなによかったかという思いはなかなかあきらめられず、心にのこっております。

以前の建物の状況証拠は設計会社の方共々かなりの枚数で写真も残しておりますので、話あいの材料は用意できてるかと思います。当方が直接職人さんとやり取りはできない、できても訴訟は難しいといろんな方から言われてますので、設計会社にすべてお任せすることにしました。

まわりに住宅関係者の知り合いはたくさんおりましたが実際、自分の家を建てるとなるとこんなに大変なものなんだということがよくわかりましたし、高額の買い物なので妥協しては進めてはいけないものだと言うこともよくわかりました。

もうしばらく設備関係、美装などが残っておりますが、12がつの引渡しの時にはいい気分で受けられるようにこのまま施工と話し合いがすすめばと思います。また最終引渡し完了もしくは賠償問題が終了した時点でご連絡、報告させていただます。

日に日に寒くなってまいりますが、お体にお気をつけてくださいねっ
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