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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.1307 建売住宅の契約解除について

 相談概要 [氏名] C.S
[相談建物所在地] 千葉県柏市
[職業] 会社員
[年齢] 34
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦2011年3月18日
[公庫使用] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 98.12
[工事請負金額] 32,900,000
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 14
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 1
[施工者名] 鰍s住宅
[販売会社名] 鰍s住宅
[設計者名] 鰍s住宅
 相談内容 現  象:
インターネットで検索して、こちらにたどり着きました。 質問させてください。 

建売住宅の契約解除について教えてください。

友人が建売住宅の購入を致しました。既に建築確認申請が下りており、土地付建物契約書を交わし手付金を払いました。 

1.地盤が悪い地域なので重説の際、「地盤調査書はないのですか」と確認しました。
 
2.「近隣(2軒先)で建っている建物の地盤調査書で良いのでください」と契約前に再度促しました。

3.「とりあえず契約を先に」と言われ、契約。契約翌日地盤調査書を営業マンが持参。 
日付を確認した所、3ヶ月以上前に調査が済んでいた事が判明。

4.調査内容が思ったより悪く地盤改良(鋼管杭7m打ち込む必要有)が必要、また、亀裂等何箇所かで危険を指摘されていた。

5.度々依頼をしていたにも関わらず調査書を貰えなかった事、調査日付がかなり前にしていた事、契約後に持参した事等に対して営業マンに対する不信感が拭えず手付放棄無しでの契約解除を希望。

相手の意見:
1.営業マンは「今はないので出来上がり次第お渡しします。」と言われその際に「地盤に問題があれば、地盤 改良や杭工事等こちら持ちで施工しますので大丈夫ですよ」と回答。

2.「取寄せている最中で、来たらすぐに渡します」と回答。

3.「調査書の存在を忘れていました」と釈明。

4.「杭を打つので大丈夫です。亀裂に関してはどのように対処出来るか専門家に聞いて対処します。」

5.「忘れていた」事を強調するが、手付金に関しては全額返金で対応出来るか会社に相談すると回答。

相談内容:
友人はもし契約前にその内容を知っていれば、契約はしなかったとの事ですので、手付金を放棄する事なく解除出来ないのでしょうか。重説の際録音しており、その点を説明していない事が証明出来るのですが、どうでしょうか。

一通りの建築図面・土地測量図等は契約時に受領しているようです。また、調査書を持参し友人が確認後内容の説明に再度来られた際、了承を得てビデオ撮影し、手付金の全額返金を検討する旨を約束したそうです。法的には可能なのでしょうか。

また、地盤に関して鋼管杭での対応は問題なさそうですが、亀裂等はどのように対処するものなのでしょうか。 
 yorozuの感想 建築や土地に関する事は法律条文等が素人には分かりづらく、業者任せになっている部分が多い為こういった相談窓口がある事は非常に有難いです。
これからも継続して運営していただきたい。
アドバイザー 
 大内 彰 地盤の亀裂に関して解説します。契約に関しては他の解説を参照して下さい。

「亀裂がある」ということで原因として可能性の高いのは地盤が水平方向に移動しているのではないかということです。その原因として考えられる のは周囲との地盤のレベル差があり、それを受けている擁壁が外に向って倒れているために亀裂が生じたのではないかということです。

鋼管杭で建物の重量を支えることができても、地盤が周囲に移動してしまうと浮いた状態になってしまいます。周囲へ危害を及ぼすことがあればその責を負う必要がでてきます。

単純に地盤の表面をコンクリートや砂利で覆い隠したりしても解決には至らないと思われます。原因を突き止めて対策を講じなければなりません。
 橋本 頼幸 まず、手付け金を返してもらって契約解除が可能かどうかは、今回のメールの相談だけでは判断できません。詳しい状況を聞いた上で、弁護士が判断する事案だと考えますので、安易にできるできないの判断をここで示すことはできません。

本当に本件を解約されたいと言うことであれば、早急に弁護士に相談することをおすすめします。問題がないと判断できたら住んでもいい、とお考えであれば、現在受け取って折られる書類を持って建築士に相談してください。

将来とても不安だ、ということであれば、手付けを放棄しても解約する覚悟をもって交渉に臨めばいいと思います。

地盤や法律について、素人なりの判断で間違った方向に行く前に、しかるべき専門家に相談をすることを強くおすすめします。
 コメンテーター 
津村 泰夫 地盤に亀裂を生じているのでしょうか?また擁壁があるのでしょうか?正確な内容を把握できませんので、お答えしにくいところです。

契約解除についても内容によりどちらとも判断出来るため専門家に相談されるのがよいでしょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄 地盤調査の報告書が地盤改良等が必要との結果を隠蔽していたように思われても仕方ないですね。本来、地盤調査の結果については建築士は基本はそれを守ることになります。

ただ、建物の支持するべき構造の判断は最終的には建築士がするものですから、報告書の結果通りと断言できるものでもないので、精査すべきことになります。

契約解除はすぐにできるというものではなく、総合的な結果として、また、瑕疵が発現した具体的な状況がなければ契約解除にはすぐに直結しないと思われます。

先ずは、文章で基礎に亀裂が生じた場合は第三者の建築士の調査を入れること。そして、費用負担すること。また、結果として瑕疵があることが報告されたら、無条件で契約解除することを記載した覚書を交わすことが必要と思われます。

勿論、弁護士に文章の内容は確認し、取り交わしてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 お世話になっております。
お問合せて頂いた内容についてご回答頂きありがとうございました。

地盤については、擁壁ではなく地盤自体に亀裂が入っており、かなりの広範囲になること、また、箇所数が多い事等が記載されていたようです。その為表層改良などではできなく、鋼管杭の必要性がありとの事でした。

不動産の営業の方が言うには、「鋼管杭で対応すれば問題ないと建築士が言っているし、10年保証するので何か問題があれば対応します。」の1点張りで契約を急がせたようでした。

その後ですが、営業が自分が書類を出し忘れていた事を強調し、双方の手違いと言う事でキャンセルを受け入れ、全額返金してもらえたそうです。ただ、録音をしていた事によって非を認めたような状況で、もし録音をしていなければキャンセルを認めないような発言をしていたようです。そのため、全てを白紙に戻し、別の業者にて物件を探して、申込審査中です。

お忙しい中ご回答頂き、ありがとうございました。

不動産や建築の事等素人には分かりづらい事が多々あります。
今後もこのような相談窓口を続けていって頂けることを切に願います。 
 その後  
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