相談概要 | [氏名] N.A. [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [相談建物所在地] 京都府木津川市 [職業] 会社員 [年齢] 31 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2009年7月31日 [公庫は使わない] on [性能保証を使用] on [何階建て] 2 [延べ面積坪] 31 [工事請負金額] 2200 [設計監理料] 0 [様態] 注文建築 [施工者] 大手ハウスメーカー [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。 [18確認申請の為の委任しましたか?] した。 [確認申請書お持ちですか?] 解らない。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 20 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 8 [施工者名] S [販売会社名] S不動産販売 [設計者名] K |
相談内容 | 現 象: 昨年夏に購入した土地から湧き水(あるいは地下水)が出ているようです。 基礎掘削時には水が染み出た等の報告は一切無かったのに、竣工後、現在の庭や家周囲を掘ると、ほぼ確実に水が染み出てきます。 庭に関しては竣工後、全く触っておらず、近頃、庭を造園しようと掘削している最中に造園業者が指摘してくれました。(造園業者が水脈を掘り当てた訳ではありません) 地下水面位30cmです。水は溜まったら排出を繰り返し、一週間ポンプアップし続けても、無くなりません。 排水に詳しいと思われる第三者土木業者にも見てもらいましたが、こんなケースは初めてです。と言われました。。 当地はひな壇途中の宅地であり、地質は粘土層→砂層→粘土層です。 周囲に自噴する井戸などは聞いたことはありません。河川も1km以上離れた場所です。SS調査した際には地下水位不明との記載であり、地盤調査の結果、良好地盤とのことで地盤補強はありませんでした。 相手の意見: ハウスメーカー: 地盤調査の結果は問題なく、本社設計部隊との協議した結果も当地の地盤は良好との判断。そのため、地盤沈下・不同沈下を心配する必要はない。ただし、湿気は気になるところ。基礎掘削時に水が出た等の報告はされておらず、SS調査(4箇所:その他2箇所は硬すぎて打ち込めず)では打ち込んだ杭も濡れていなかったため、地盤に地下水があったとの認識はない。安易に水を抜くことに対しては、当地は盛り土をしておらず、がけ地や擁壁などもないため、「雨が降った水は、浸透していずれなくなる」、地下水の排水は、それを早めるだけなので何ら問題は無いとの見解。対処方法については現在考え中だが、施主の費用負担になる。 土地販売業者: 瑕疵にはあたるとの認識ではない。買主の目的(家が建つ)という最終目的は達せられており、それには十分な土地であった。さらに土地に家が建ったことにより、水が問題になった可能性も否定できないため、一概に引き渡した時点での土地の欠陥とは思えない。また、地下水だとすると人為的な人工物ではなく自然相手の話になるため、瑕疵には当たらないと判断する。 知り合いの(第三者一級建築士): 地盤調査の結果は問題なく良好。その方が受け持っても「地盤補強なしで行くでしょう」とのコメント。ただし、将来的な基礎クラック発生、シロアリ被害などは懸念される。 相談内容: 家の建築時は地下水位が低かったのに、家を建てたら急に地下水位が高くなった。 こんなことは考えられるのですか??とても困っています。 庭の植樹どころか、基礎の湿気が気になっています(布基礎ですが防湿コンクリート6cm厚です)。レベルの関係上、深い位置に暗渠を設けられず対応策もよく分かりません。 原因を解明して、湿気から家を守り「家を長く住み続ける」という目的のために、いくつか複合的に案を考えてみたのですが、現実的な手段がありますでしょうか、専門家の立場から率直なご意見を頂きたく思います。 また、このように湧き水(地下水??)があったとすれば、この土地を購入したか分かりません。このような土地を販売した不動産販売業者に、現在の湧き水(地下水?)が隠れたる瑕疵と認めさせることは出来るのでしょうか?? 対応策案 a) 深さ1m以下にある硬い粘土層が破壊されるかチャレンジする (2mくらい??) b) 1mの位置に暗渠を設けて、集水枡に集めた後、ポンプアップ c) 家の外周に深さ1 mの穴を掘り、土壌改良を施した土を埋め戻して、家の外周地下に水が寄らないように、堤防を作る。 d) 最近の住宅は防湿対策がしっかり為されているので、何もしない (ただし、床下点検や強制換気扇設置など湿度には気をつける) |
yorozuの感想 | 複数の専門家から、写真現場を見て判断してくれるので、いわゆる掲示板の相談以上に的確な助言を頂けるのではと思い、わらをもすがる気持ちで相談させて頂きました。 |
アドバイザー | |
津村 泰夫 | この住宅地で2件建てたことがあります。 あなたの敷地はなだらかな丘陵地のほぼ頂上付近に位置しており、湧き水(自噴泉)の出るような敷地ではありませんね。考えられるのは周囲の敷地がまだ高く、降った雨水が廻ってきているだけと判断します。 それほど珍しいことではなく、ひな壇状の造成地ではよく見られることです。特に道路などはアスファルトで覆われており、土の部分が少ないと庭などで地下水位が高くなります。季節的にも変動する場合もあり、それほど心配されることはないように考えます。 地下水位が極めて高く表層近くで湿気が多いようでしたら、検討されている対策案を試みられるのがよいでしょう。周囲に導水側溝を掘られても十分だと思います。 |
橋本 頼幸 | 写真を見る限りでは周辺地盤よりも高い感じですね。 また、隣地のコンクリート擁壁の最下部にある排水孔4つのうち2つは常時排水があるような感じですね。 津村解説員の言われるとおり、周辺の水を集めてきて問題となっている箇所で水が出ているものと考えられます。天候や季節によって水量が変わるようであればそう考えて間違いないと思います。それらの変動にかかわらず、一定量に水が出るようであれば別の原因を疑った方がいいでしょうが、メールでいただいた情報と写真では判断できません。 これを瑕疵と認めさせることが出来るかどうかについては法的な判断が求められますので、弁護士さんなどにご相談された方がよいでしょう。 |
コメンテーター | |
木津田 秀雄 | 粘土層の地盤の上に地下水が流れることは、浅くても生じることがあると思います。建物への影響は、防水シートを敷いたベタ基礎であればそれほど深刻になることはないように思います。念のために床下の温湿度を測定して(測定装置を置いて一ヶ月ほど自動記録する)外気との比較をしてみるなどして、床下の湿度が異常でないことを確認するなどしてみても良いかと思います。 無理に排水しても、自然の流れですので、より水が集まってくるだけかもしれません。 水道水の破裂などによる流水出ある可能性もゼロではありませんので、市役所の水道局へ問い合わせてみても良いかもしれません。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 地下水位は時期によっても変動します。 状況から、粘土層が雨水の地面への浸透を困難にしているものと思いますが、それらが周りの高い敷地の水たまりのようになっているのかもしれません。住んで1年を経過して、その後の対策としてもよいのではないか?と考えます。 先ずすべきことは、 1)1年を通して、温度・湿度を計測する。 2)その調査費用負担を話し合う。 3)その結果を踏まえて、業者が対策を講じるという念書を取る。 です。 感覚的には防湿処理をしているので、心配はいらないとは思います。ただし、正確にいいますと、知合いの一級建築士の見解で、将来的な基礎クラック発生、シロアリ被害とのことですが、地盤に問題がないとのことならば、基礎に亀裂がおこるものではありません。意味が不明です。また、シロアリは湿気を好みますが、飛来してきて、ポトント着地した場所に潜り込むので、湿気の土地を探して飛来するものではありませんので、これも、正確さに欠けています。 樹木にとってはよい地下水ですが、特に建物の北側敷地及び基礎を、よく確認してください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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