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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.1291 地盤改良費追加金について

 相談概要 [氏名] K.K.
[居住住所] 東京都荒川区
[相談建物所在地] 神奈川県鎌倉市
[職業] 無職
[年齢] 37
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積坪] 29,58
[工事請負金額] 18,406,500
[設計監理料] 0
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 4
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 直接会っては5〜6
[施工者名] Y建設
 相談内容 現  象:

相手の意見:

相談内容:
請負契約後の地盤改良費追加金のご相談です。

来月4月末竣工予定の所まで来ていますが、正当性の無い追加請求だったのではないかと思い相談致します。

去年9月初旬に工事請負契約をしたのですが、契約書には、契約書の他にその時点での資金計画書(見積書)のみの添付です。
契約時見積書中には、地盤改良費の項目に「表層改良又は鋼管杭等 予算組み 50万 改良を行う場合は概算で50万位です」
と記載があります。

全12画の分譲地で、自土地は一番端でして、
*隣地が地盤調査をしているのを偶然見たが、結果は判らない。
*近隣の他現場で改良費が50万位だったから、その位ではないか。
と担当設計者(名刺には設計部長、2級建築士とあります)から、契約後の地盤調査前に報告を受けました。

蓋を開けてみたら、鋼管杭13mで、改良工事会社に交渉後15%値引いての150万になりましたとの報告を受けました。

先に土地分の住宅ローンが始まっていますので(銀行、施工会社共に土地仲介の不動産会社よりの紹介、竣工は最低でも5月中に終えてくれと銀行より施工会社に催促の電話があったとの事です)改良工事の返事が遅いと工事が遅れるから、早く改良をやるかやらないかの返事をしてくれと言われました。

その時点では、やると承諾しましたが、住宅ローンを請負金額に合わせて融資額を決めたので不足してしまいますから、直後に契約時の見積もり内容50万でやってくれないか、もしくは坪単価を下げてくれないかとお願いをした所、「契約時では、一般的な改良工事で50万位だからその金額を提示した、予想外の出来事だったから差額分を持つのは無理」とやんわり断られました。

現在は、正当性の無い追加請求だったのではないかと、弁護士の方に電話相談後(契約書に追加金についての記載がないのであれば、施主からの追加請求(面積、設備等のアップ等)以外の追加金は無効。との見解を頂き再度交渉しています。

再度電話で交渉後、施工会社からは、こちらもしかるべき場所で相談してから連絡するとメールが来て3日が経過しています。

*契約当初は改良種類等に問わず50万で工事してくれるのかと思い施主から確認しないまま契約してしまった。

*契約前に地盤状態や改良種類によっては金額が大きく誤差するかもしれない等の説明があるべきだったのではないか。

*改良後から現在まで、知人の不動産、工務店関係者からは、契約前に金額を設定するのは変だ。デキレースではないか?もっと交渉すべき。法律的な見解が必要だから相談した方が良いと、弁護士の紹介を受けた。

弁護士の方からは、上の様な見解を頂きましたが、何分電話のみの相談ですので、建築士の方からの見解も頂きたいと思います。

契約書には、「契約書、仕様書に定めてない事については、互いに協議して決める」とは、記載があります。

この項目にあてはめてくるのではないかと懸念しています。

お忙しい所恐縮ですが、アドバイスよろしくお願いいたします。
 yorozuの感想 同事例に近いいろいろなサイトを見ましたが、こちらが一番正しい見解を頂けれるのではないかと思い相談致しました。やはり、建築のプロの方に伺うのが真実を知る近道かと。

この様なサイトがあると、お困りのみなさんは非常に助かるのではないかと思いました!
アドバイザー 
 大内 彰 規模の大きくない住宅の場合、地盤改良費が100万を超えることは稀ですが、工事開始前に了解していたのであればそれは仕方のないことだと思います。しかも残り工事も少なければ仕上や材料を替えるなどの調整できる範囲が殆どないのではないかと思います。

地盤改良会社にも既に支払っているでしょうし、現段階からの値段交渉は難しいのではないかと思われます。
 清水 煬二 お話からの推測ですが、地盤改良の費用として表層改良で50万円、1本13Mの鋼管杭で全体で150万円というのは考えられる金額です。

事前の提示でどちらでも50万円という提示があったようですが、それが本当ならそちらの方が通常おかしな金額です。

しかし、事前の提示は近隣の参考金額で、それを地盤調査前に提示されたのであれば、その段階では工事会社を一方的に責めることはできないでしょう。

K.Kさんの失敗は地盤改良工事前に事前に金額提示があって、「やる」と承諾してしまったことです。
ここで追加契約が通常は成立してしまっていることになります。

銀行の方は、今の段階なら交渉すれば問題なかったと思いますので、金額提示の段階で承諾せずに工務店と交渉すべきでした。

金額が妥当かどうかという問題だけであれば、建築士ですが、承諾してしまった追加契約が当初の前提と異なるので無効にできるかどうかは、弁護士さんの相談領域になります。

工務店の返事に納得できないのであれば、弁護士さんの方針に従って進むことになると思いますが、工務店と粘り強く交渉して少しでも値引額を大きくしてもらい、手を打つことも視野に入れてください。
 古賀 保彦 工事会社から一方的にどうするか直ぐ決めて欲しいと言われて、それでは話しが違うし、他の方法や費用算段の相談にものって欲しい、と本当は仰りたかったにもかかわらず、急かされてとにかく返事をするしかなさそうと思われたのかもしれませんね。

工事に携わる多くの皆さんは良い人なのですが、中にはお客さんとの話しは苦手でちょっとぶっきらぼうな方もいらして、日常で設計監理をしている当方でも話しづらい事もありますから、今回がそのようなケースだったとしたら、直接の話し合いという方法が難しかったのかもしれません。

なにぶん人と人の間の事ですから、問題がでた場合には、お互いに何とか折り合いできたら助かるのですが、という形でまずはやんわりと話しを進めてみるのが一番の方法ではないかと当方は思っているのですが、いきなり弁護士さんの話しをされたらどうでしょう、びっくりした後、では受けて立たとうじゃないか、的な気持ちになってしまうのが人の感情かもしれません。

うまくいくかどうか分かりませんが、土地仲介の不動産会社さんに中に入っていただいて、弱っているんですがとご相談してみるのも一つの方法かと思います。

他で解説されていますように、一度了解された事でしたら今となっては減額が難しい事のようにも思いますが、契約前のお話しとは随分違う金額ですから、何とか先方にもKKさんの事情を勘案していただき、少しでも下げてもらえますよう、頑張って下さい。 
 コメンテーター 
木津田 秀雄 本来は正確な見積もりが出てから発注すべきだったのでしょう。

費用が安ければ50万円程度ですむ場合もありますから、施工者も悪意を持って50万円と言っていたとも言えないかと思います。
予算組みと言っている所からも増減がある事は施工者側は分かっていたと思います。
 
地盤改良工事としては150万円という数字はあり得ない数字ではありませんので、あとは交渉ごとになるのではないかと思います。地盤改良工事を他の工法でやると安くならないのかなど、価格を調整する余地はありますが、どうしても納得ゆかないと言うことであれば、弁護士さんに依頼して法的に検討するしかないでしょう。

ただ、今後のこともありますので(意外な追加費用が出る可能性もあるので)資金計画には余裕を持たれて、再度全体の見直しもしてみたほうが良いかと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 50万の目安が150万になれば驚くのが通常の感覚だと思います。
それをプロならば想定することは信頼にこたえるスタンスだと思います。
私は業者の専門家としての自覚が足りないと考えます。

とはいへ、どうしても、依頼者責任というものも存在してしまいますので、話し合いで解決するしかありません。頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  
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