相談概要 | [氏名] S I [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [相談建物所在地] 兵庫県T市 [職業] 公務員 [年齢] 41 [男性] on [構造] 木造(その他) [引渡し年月日] 平成9年10月 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 3 [延べ面積坪] 46 [工事請負金額] 2700 [設計監理料] 0 [様態] 注文建築 [施工者] 大手ハウスメーカー [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] どういうものか知らない。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 1 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 10 [施工者名] M [販売会社名] M [設計者名] M |
相談内容 | 現 象: T市にMで家を建てて、10年目で、2階の窓枠の下付近と、その下の離れた所の外壁のサイディングが、数カ所にわたり、欠け(横2センチ×縦4センチ)落ちたので、パテで補修してもらい外壁や屋根すべて130万円出して塗装をやり直しました。 その1年半後、場所は少し違うものの、同じような箇所のサイディングが、横3センチ縦4センチぐらい、また欠け落ちたので、苦情を言い、本日、欠けた付近のサイディングを捲らせ、サイディングの内側を確認しました。すると、サイディングの内面は、水滴でびちゃびちゃになり、どうぶちの木は完全に水を含んで黒い状態になっていたのです。 Mがいうには、「これは結露です」「結露に間違いないが、おかしいとは言えない」というものでした。 他の工務店に聞けば、サイディングの内面が、びちゃびちゃになり、どうぶちが水を含んでいる状態は、今の季節では考えられないと言うことでした。 Mは、元々、施工段階の釘打ちでサイディングにヒビが入っている所に、内側から水が染みこんでいったので、弱って欠けたと言っていました。施工段階の釘打ちによるヒビは、他にもたくさんあると思われることも認めています。それならば、この結露状態が、続くのであれば、どうぶちが腐るのも、さることながら、内面からサイディングも弱り、欠けるのは繰り返しになるとMに言っても、ごまかすばかりで、話に応じません。 こんなに結露が出ること自体おかしいのではないでしょうか?? どんな原因が考えられるのでしょうか?? 今後、Mにどこまで要求できるのでしょうか? 普通が分からないので、Mに言いくるめられてます。 相手の意見: 欠けたサイディング付近を約横1メートル、縦約2メートルをパネルごと交換し、それで終わり。 当初は、私の立ち会いなしで、勝手にパネルを交換して終了しようとしていたので、私が立ち会うことが出来る日まで工事をさせませんでした。 サイディングをはがして、内側を確認した後、S氏に対し、今回の原因について聴取したところ、「欠け落ちていたサイデイングの裏面は、釘打ちの部分で、ヒビが多数入っていたので、それが原因である」(施工段階での人為的ミスであることは認めている)「水があったのは、結露であるが、この状態が普通かどうか分からない」「外部から水が浸入したものではない」「外部からの浸入であれば、ドウブチの上に水が溜まっているはずである」旨であった。 相談内容: 1外壁の南面、西面、東面の他の窓枠の下のサイディング部分も捲り点検させる。 2今回欠けていた家屋の内面に水が浸入していないことを内壁も捲り確実に点検させ証明させる。 3外部からの水の浸入を全否定できない限り、浸入があれば、床面の基礎の木材や柱にまで影響し、木材が腐食している可能性も捨てきれないので点検させる。 4後は、どうしたら結露がなくなるのか原因を調査させて、解決させる。 以上のことをさせることができるのかどうか?? 断られたらどうしたらいいのか? |
yorozuの感想 | ホームページを見させて貰っていますが、わかりやすい説明で、本当に参考になります。 |
アドバイザー | |
氏原 毅士 | もれた部分だけでなく最低で両隣なり部もチェックすべきでした。が、こういった問題は人対人!。「○○させる」のではなく「して貰う」という対応が必要です。 しかも平成9年引渡しですから屋根材やサイディングといったボード類はメンテナンス期限を過ぎているはず。 家は建てたときから朽ち始めます、それといかに付き合うかが寛容かと思いますよ。 |
清水 煬二 | 結露の可能性もありますし、水が染み込んだ可能性もあります。両方かもしれません。 写真を観ただけでは判断できません。ですが、胴縁そのものは黒くなっていても腐ってはいないようですから、現時点では、躯体自体はそれほど心配はないでしょう。 結露であれば、今回のケースではメーカーの保証内容となって保証されない可能性が高そうです。結露の原因は、胴縁の厚さや通気が本当に取れているかどうか窓廻りやバルコニー、庇、軒天との取り合いが正しく工事がなされているかどうかでも変わってきます。正しく工事なされていないケースはハウスメーカーだから大丈夫ともいえません。正しくなされていても、外壁の通気部分が完全に結露しないということはありません。条件次第で避けられないこともあります。 要求がどこまできるかですが、雨漏れであることを立証しないと現在のお話から推定すると、メーカーは動かないでしょう。 不安があるなら、第三者の建築士に現場を観てもらって相談してみてください。 相手が否定している限り、どこまで対応してもらえるかは、話し合い次第ということになります。 それで決着が付かなければ、消費者センターや紛争処理機関に相談となりますが、最終的には調停や裁判でなければ決着が付かないかもしれません。 いずれにしろ、今回の件はS.Iさんが第三者の建築士に相談しなければ、納得も決着も付かないでしょう。 |
古賀 保彦 | サイディングの欠けについては、釘穴やシーリング部分からの雨水浸入、裏面の結露による吸水、建物が動く(振動・地震・風)事によって釘廻りに力がかかるなど、それら単体・複合的な組み合わせによって起きたのではないかと思います。 欠けが窓廻りに生じているのは、サイディングの割付のためカットして釘打ちとなるケースが多いためではないでしょうか。施工段階の釘打ちでひび割れが生じているという事は、先孔をあけて釘打ちをするという施工方法が省略されていた可能性が考えられます。 結露の場合は文面からすると通常の状態では無いようです。 通気層内で空気が滞留している・湿気の流入があるなど、胴縁配置や土台水切り・上部通気孔廻りの納まりや換気扇廻りの納まりが原因となっている可能性が考えられます。 ただ、上記のように原因の推定ができたとしても、築年数による経年劣化も関わってきますから、実際に生じている不具合に対する保証期間との兼ね合いで、どこまで対応を求める事ができるのか、という点が難しい問題です。 ですから、ご相談の、対応を求めたい内容について、先方の不手際を責め立てるばかりでは、思うようには事が進まないような気がします。相手方の対応が芳しくない場合は、第三者の専門家の協力を得てご自身で調査・原因究明・対策を立てる方法はあります。 しかし、瑕疵と判明できたとしても保証期間との兼ね合いで補修してもらうは難しいかもしれません。その場合はご自身で調査や補修費用を負担する事になりますので、まずは先方に対応をお願いする事が得策のように思います。 10年目にお金をかけて塗装を行なわれたにもかかわらず、その後間もなくの不具合ですので、ご納得いかないお気持ちは推察します。塗装の際の下地確認を十分に行っていれば、その時点で外壁張り替えの選択肢・協議を行う事ができたかもしれませんね。 また、今回のような現象が先方の施工事例でSIさん以外のお住まいでも発生しているのかどうか、そのような背景も含めて、何とか対応いただけるよう交渉してみて下さい。 それでも、どうにもならない場合は、自己負担を視野に入れ、第三者の協力を得て進める他ないのかもしれません。 |
コメンテーター | |
長谷川 明弘 | 建物の被害状況、原因は解説員が説明している範囲で起こっているように私も思えます。 建物の引き渡しから10年を超していますので、瑕疵にたいする保証をハウスメーカーにしてもらうのは、なかなか難しいと思いますので、出来るだけうまく交渉して、うまく改善してもらうようにするのが賢明だと思います。 それでもハウスメーカーが、対応してくれないようであれば、私も第3者の立場の建築士等に依頼して、解決方法を探すべきではないかと思います。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 当時のこの材質の施工基準を確認する必要があります。要領通りされていない施工であった可能性があります。 ひび割れが当時からのものの可能性がありますが、施工時当初は塗装で、雨水の侵入を阻止できたものが、経年劣化台風などの振動、雨水侵入の胴縁の膨張など原因は複合的です。 広い範囲を剥がして、確認する必要があります。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 参考になる話し、いろいろありがとうございました!! 10年が経過してるので、みなさんの意見では、いろいろ保証は難しそうですが、第三者機関を入れて、気長に交渉していくつもりです。 数年ごとに、何十万もの修理費用は出せませんしね。経過は、ちくじ連絡させてもらいます。 ありがとうございます。 |
その後 |
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