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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.1269 結局はどこかの業者と関連があるのではないか?

 相談概要 [氏名] R・M
[居住住所] 神奈川県川崎市
[相談建物予定地] 同上
[職業] 団体職員
[年齢] 44
[女性] on
[構造] わからない
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積坪] 27
[工事請負金額] 2500
[様態] 注文建築
 相談内容 現  象:

相手の意見:

相談内容 :
90歳に近い母と二人暮らしをしております。
また、今春父が亡くなり、母は意気消沈しております。
母もあと何年元気でいられるかわかりませんが、長年の夢でしたので新築の家に住まわせてあげたいと考えております。

うちには男手がなく、どなたかのトータル的サポートがいるものと考えております。
兄、姉がおりますが母と妹の家の新築にあたって「お祭り」的にしか捉えておらず相談者にはなり得ません。
女性の幼馴染が元マンション経営をしていたのでこれまで住宅メーカーとの折衝の場に同席してもらっていましたが、そうそう依頼も出来ません。

実はネットで以下記の内容をこなす会社を見つけ、2-3度お会いしています。
 ・住宅展示場の見学 ・業者との打合せ同行 ・設計図、見積書の精査
 ・請負契約書の確認、調印時の立会い ・施工、引渡しまでの監視 など

しかし結局はどこかの業者と関連があるのではないか(S社の営業を勤めた方との事)、決定した業者から多額のマージンをもらう為、その分受注者が払っていることにならないか・・・
など不安の材料が尽きません(この内容でサポート料金は約60万円との事)。

こういった分野の職種というのは、果たして存在するものなのか、思い切って依頼してみるか、今、本当に頭が混乱している状態です。

ちなみに現在の状況を申しますと、
8月中旬
住宅展示場見学 数社のアンケートに回答
8下旬-9月中旬
3社から「お手伝いを」と連絡があり、数回間取りを含む打合せを行う。
9月下旬
3社とも「9月中の契約がお得」というスタイルでの打合せ内容なので勉強不足もあり、メーカー選定はせず保留中。

ゆっくり納得して進めたいのですが、母のことを思うと出来る範囲で速やかに物事を進めていきたいと思っています。

設問内容が幼稚で申し訳ありませんが、何かアドバイスを、また、見当違いな事を言っておりましたら指摘して下さるようお願いいたします。
 yorozuの感想 大変役立ちます。
アドバイザー 
米村 和夫  家づくりのきっかけはいろいろとあると思います.
インターネットが普及して住宅展示場に行かなくても情報を集める方法も出来るようになった事,またテレビでも建築家が出て来て家づくりをする演出もよく見かける様になりました.
そのように,家づくりは多様化しプロデュースする,またはコンサルする,サポートする.
さらにはコンペを開催するという業種が多く現れているのが実情です.

私も,仕事の関係上,関わりがあるので良く知っています.
これらの業種は,結局の所,お客さんから業者から,設計者からと,名目はプロデュース料,またはコンサル料,サポート料なのかもしれないですが,結論的には「紹介料」を得てビジネスをしているのです.
R・Mさんがサポート料として60万,さらに施工者から3%(例えばです),設計者からも....なので,かなりの収益を上げている事が多いです.

建築設計を真剣に取り組んでいる者からすれば腹立たしい商売で,私はピンハネ業と呼んでいます.
何の提案性も正当性もない質の悪い会社も存在することも事実です.良い会社もあると思いますが.

これらの,紹介ビジネスは,今まで家づくりの選択肢が住宅展示場に行くしかなかった,知り合いに頼むしかなかったと言う人には,きっかけをつかむ機会であり,また敷居が高いイメージの建築家という職種の人と出会うきっかけになっているので否定はしませんが,関わる私達の本音は,「余計な費用を払ってもったいなあ」と思っていることも事実です.
多くは元住宅メーカーの営業マンという人が取り仕切っている事が多いです.

質問の「こういった分野の職種は存在するか?」ということに関しては「YES」です.
ネット検索で「住宅プロデュース」「建築プロデュース会社」等で検索すれば一杯でてきます.
その担当者や会社の名前で検索してみても結構情報が入るのではないでしょうか?

しかし,紹介料をもらう事は法的に悪い事ではなく,役立つ情報や為になる紹介をしてくれるかもしれないです.
「払う価値がある」なら良い事と思います.
しかし「もったいない」「うさんくさい」と思うなら,自分で探される事をお勧めします.
 コメンテーター 
古賀 保彦 普段関わりの少ない分野では不慣れ・知識不足ですから判断に迷ってしまうのは仕方ないことです。

インターネットのない昔なら、相手方を信頼してお任せしてしまう、又は自分で勉強して交渉する他なかったのですが、現代のように情報や選択肢が増えてしまうと、情報はたくさん入手できるものの、整理がつかない・その妥当性が良く分からない・理論的な話は実際の場面ではどうなのか・・・など、それはそれで、また新たな不安がでてきます。
そのような状況の中、それでは情報を整理して専門的なスタンスで家づくりのサポートを行いましょう、というご相談のような組織も増えてきましたが、今度はその組織の妥当性はどうなのか、という、またまた新たに不安の種ができてしまう・・・。

 専門的な話になってしまうと付け焼き刃の知識で足りる程の浅い業界ではありませんし、故意ではないにせよ善し悪し入り乱れている業界でもありますから、結局のところは信頼できる相手方なのかどうか、を見定める事が肝要なのではないかと思います。
時間を掛けてご自分で少しづつ、じっくりと判断していく他はないのかもしれません。

 今不安に思っている事を相手方に確認し、その応答の中でこのまま進めた方がよいのかどうかをお考えになって下さい。
だめになったとしても、試行錯誤する中で新たに見えてくる事があると思います。
頑張ってください。
 事務局から 
  荻原 幸雄 建築家を商品として、それを欲するクライアントにつなぎ役をする。
その仲介としてコンサルタントの名目で仲介料をとるシステムが最近多くなっています。
それらのメリット・デメリットを要約します。

メリット:
1)建築家のわがままを仲介者が多少介入してくれる。
2)第三者が入ることにより建築家の怪しい行動に客観性を持たせるように感じられる。
3)複数の建築家から選定できる。

デメリット:
1)仲介者として第三者が介入して安心感があるが、実はなんら、安心できる保証はない。
2)建築家の怪しい行動に対して、実はほとんど介入できない。
3)複数の建築家から提案があっても競争することで、予算を考えない提案をして受注のみ考えて、当選したら、「実はそんな予算ではできない」というケースが多い。
4)インターネットが発達しているので、HPで直接アクセスできるし、提案もしてもらえる時代にわざわざ、仲介手数料を払うことに意味を感じることができるか?疑問。また、仲介はないようにしているが、施工会社から経費に乗せる方法もあり、これを容認する建築家の提案は心がない工事監理となる。

以上の点から、はっきり言って、まったく意味がないと考えます。
HPで設計よりも(設計は実績写真をみれば好みのデザインをするかわかるので・・)現場の工事監理という業務にしっかりとHPで説明しているかどうかが大切です。
これを説明していない建築家は現場でトラブルを見逃しますので、危険な建築になる可能性が高いので注意してください。

回答としては信頼できる建築家と出会うことに尽きます。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  解説ありがとうございました。

その後の状況、結果等、以下のとおり報告させていただきます。

建て直しに当たり様々な選択肢がありましたが、住宅メーカーに依頼することにしました。
実質、確認や判断をする人間が私一人となってしまうため、更に建築プロデューサー(元HM営業)の力添えを借りてメーカー選定から始めました。結果、3〜4社の大手メーカー及びプロデューサーと打合せを重ねて、12月末にP社と契約いたしました。

建築用語も何もわからない私一人では、ここまで話は進まなかったと思いますのでプロデューサーの方には感謝しておりますが、1点だけ気になるところがありました。
手短に言いますと、「早くP社にしなさい」という態度に思えたという点です。

こちらに相談を持ちかけた頃は、D社とP社とでコンタクトをとっておりました。
しかし、D社に対して「ダメだ、よくない」の一点張りで、詳細の説明を求めると「どうしても価格重視なら選んだらいかがでしょう」といった態度でした。

確かにD社の担当営業、設計士にも???というところがありましたが、1社だけの検討では私自身が満足出来ないので、S社とS'社とも打合せをしました。

結局のところP社の提案に落ち着きましたが、契約の席上でも「いや一時はどうなるかと思ったよ…云々」言っているのが聞こえて何とも嫌な気持ちになりました。
言われるがままではなく自分の中でも選択出来ましたので、それなりに納得していますが、そこまでの経過にケチがついた、という感じでした。
専門家(プロデューサー)から見て、施主の希望を反映できているのは「P社」と早い段階から見抜いたのかもしれません。
しかし、ある一方のメーカーをこき下ろすような意見を押し付けようとしたり、というのは余計に私の判断を鈍らせるものであり、疑念を残す結果となっています。

プロデューサーの方はリフォーム業もやっているとの事。
P社というより、T社とつながりがあるのかもしれませんね…と思わざるを得ません。

結果として、私一人では何も出来ないので、60万円で建築知識のある相談相手を雇ったと思えば十分納得は出来ますが…。
因みに、現在は確認申請に向けて最終的な打合せをしている段階です。
 その後  
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