本文へスキップ

一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No.1259 ガラスが設計図と違う製品が付いてることを指摘した

 相談概要 [氏名] N.S
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[相談建物所在地] 群馬県桐生市
[職業] 自営業
[年齢] 36
[男性] on
[構造] 混構造
[引渡し年月日] 西暦2011年 3月 13日
[公庫は使わない] on
[何階建て] 3
[延べ面積坪] 65.5
[工事請負金額] 5800
[設計監理料] 440
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んだ。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[18確認申請の為の委任しましたか?]覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 79
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 20
[施工者名] 株式会社 S建設
[設計者名] H建築設計
[監理者名] H建築設計
 相談内容 現  象:
硝子工事で問い合わせさせていただきます。

本件、建築物引き渡し後、約1ヶ月が過ぎた物件ですが契約金の残金の最終支払の請求があり仕様・不具合等を一通りチェックしたのですが幾つか仕様・不具合等を指摘し対応をしていただこうと思っています。

そこで1つ 設計・監理者、施工者にガラスが設計図と違う製品が付いてることを指摘したところ当初は同等品と返答がありその後、同品と返答がありました。設計図に記載には硝子標準仕様はAGCとなっておりその横に同等品と書かれていますがその仕様書の下に※ガラスメーカーを変更する場合は必ず監理者と施主の了解を得ることと記してあります。

当方の建築物のガラスはすべて複層ガラス(防犯、防火)でAGCのものであれば内側右下にメーカー名と商品等の打刻のようなものがされるとメーカーに確認いたしましたが当方のガラスには前記のようなものがないため他メーカーの商品が付いているように思われます。この場合、他メーカーにする場合必ず監理者と施主に了解を得ることになっているのですが当方了解も何もしていません。

その場合当初設計図のメーカーのものを(契約したもの)付け替えていただくのは妥当なものでしょうか?

相手の意見:
硝子工事に関しては同等品で施工してるとの回答後、設計事務所へ当方の不満をぶつけたところ同品が付いてるとの返答

他の不具合での対応も都合の良いように回答したりその場凌ぎの回答が多いのですが。

相談内容:
硝子工事で問い合わせさせていただきます。
本件、建築物引き渡し後、約1ヶ月が過ぎた物件ですが契約金の残金の最終支払の請求があり仕様・不具合等を一通りチェックしたのですが幾つか仕様・不具合等を指摘し対応をしていただこうと思っています。

そこで1つ 設計・監理者、施工者にガラスが設計図と違う製品が付いてることを指摘したところ当初は同等品と返答がありその後、同品と返答がありました。設計図に記載には硝子標準仕様はAGCとなっておりその横に同等品と書かれていますがその仕様書の下に※ガラスメーカーを変更する場合は必ず監理者と施主の了解を得ることと記してあります。

当方の建築物のガラスはすべて複層ガラス(防犯、防火)でAGCのものであれば内側右下にメーカー名と商品等の打刻のようなものがされるとメーカーに確認いたしましたが当方のガラスには前記のようなものがないため他メーカーの商品が付いているように思われます。
この場合、他メーカーにする場合必ず監理者と施主に了解を得ることになっているのですが当方了解も何もしていません。

その場合当初設計図のメーカーのものを(契約したもの)付け替えていただくのは妥当なものでしょうか?

1と重複してすみません。
 yorozuの感想 このような相談サイトがありマイホームなどを建築後のトラブルの相談ができる場があり助かります。
アドバイザー 
 米村 和夫 答えになっていないかもしれないですがお許しください。

各論に至る前に重要な事は、いい家をつくるためには建築主と設計者と施工者が良好な関係である事が第一であると言うのが私の信条です。しかし悲しい事ですがそうならないケースも時としてあります。原因はコミュニケーション不足によりボタンの掛け違いであることがほとんどです。

家は完成したら終わりではなく建っている以上、生活していく以上3者が関わり続けていくものです。完成して、または完成秒読みで、言った言わない、聞いた聞いていないと言う事でもめてしまう事は正直私もありますが、可能であれば友好的に解決していきたいものですね。

お話の内容は数多くある問題点(不満)の1つなのかどうかにもよりますが、お互いを理解する、今後も末永くおつきあいしていくという意味で会話をすることを提案します。

 若輩の私(解説員:米村)の場合で言いますと、ガラスの仕様が変わる事は珍しいことではありません。ガラスメーカーの指定もほぼしません。工務店やその下請けのサッシ屋の取引による事(主にコストダウン)の方が大きいからです。過剰設計であるから、または、もっとガラスの厚さを厚くした方がいいからとメーカー等から進言されて変更することもあります。

どのケースにしても建築主に損をさせるものではないということが最低限の基準にあります。設計者にしても施工者にしてもメーカー側にしても「よかれ」という思いで現場での変更をすることはあります。そうでない変更であれば、確信犯的な手抜き工事、監理ミスになります。ただし、設計監理者の説明が不十分なところに原因があるのでしょうね。

そのような視点から、3者立ち合いのもと(2者でも良いと思います)プロセスを確認しN.Sさんが納得がいかないかどうかではないでしょうか?そして納得が出来ないようでしたら再度相談をされてはいかがでしょうか?

まずは,設計監理者の説明不足、コミュニケーション不足による見解の相違なのか、もっと悪質な欠陥工事によるものなのかの判断が必要に思いました。
山口 雅克  渡し後1か月で工事代金の残金請求があり、仕様・不具合等を一通りチェックしたとありますが、監理者は竣工時にどのような業務を行なってきたのでしょうか。

引渡し前には、監理者が竣工検査及び手直し検査を行なって最終請求金額の確認や取扱説明の立会いなどしたのではありませんか。

 NSさんは監理者の業務や対応に何か不満をお持ちなのでしょうか。
設計監理者との信頼関係が崩れているからの御相談なのでしょうか。(信頼関係が 崩れていないのであればこのような相談はなかったのではないかと考えてしまいます。)
その場しのぎの説明が多いところから、そう思われたのか知れませんね。

ガラスの件に関しては、確かに図面の記載のように建て主の了解をとらなかったかもしれませんが、設計図で意図した性能の製品が設置されているのではありませんか。同等品若しくは同品であればそのまま納得していいのではないでしょうか。それが納得できないのであれば、ガラスを納品した協力業者に同等品若しくは同品であることの証明若しくは説明を要求しましょう。(これは監理者が施工者に指示すべきことです。)

特別な性能でない限り、国内の硝子3社が製造している同仕様の硝子は同じ性能のものだと考えてかまいませんし、多くの監理者は図面の趣旨を理解した上で同等品を承諾しています。

図面に記載のある「監理者と施主の了解を得ること」の意味合いにしても、建て主と設計者にとってどの程度重要であったのかを考えてみてもいいでしょう。

Low-Eの複層ガラスだとそのようなメーカー表示がない場合もあります。その場合は納品証明書を提出してもらうなどの手だてでもいいのではないでしょうか。そこで、まずはAGCの製品なのか同等品なのかを明確にしましょう。同等品であればそれである説明を受けてください。
性能的に同等品であれば取替などしない方が賢明でしょう。
 関口 啓介  私もガラスメーカーが変わっていた事例がございます。実はサッシメーカーのガラスの購買は上層部が決めているため、サッシメーカーの支店営業の方も知らないうちに、ガラスメーカーが変わっていることがあるそうです。勿論サッシ屋さんはサッシメーカーが言うガラスメーカーだと思っております。

私も驚きました。そのときの刻印はサッシメーカーの刻印があり、その一部にガラスメーカーの刻印が入っておりました。

それが仮にメーカーの常識だとしても、「ガラスメーカーが変わる場合承諾を得る」となっていれば、そうすべきことは間違いありません。しかし、出来上がった住宅のガラスを全て入れ替えることは、生活にも支障をきたします。

取替えではなく、同等性能かの確認やその他話し合いで済ました方が、双方にも良いのではと思われます。
 コメンテーター 
畔上 廣司 設計図と違う製品が付いてる点については先ず、設計監理者の説明責任も考えられますが、実際に取り付けられた硝子製品の性能を明確にする必要性を感じます。

山口委員、関口委員の解説にありますように、設計図書で意図した硝子の品質性能の製品が取り付けられ、同等品若しくは同品であった場合、取替えなどしないことで納得されることをお勧めします。

不具合の指摘是正について:建物の引渡し検査では、設計監理者と建築主・施工者の3者立会いのもと、駄目、手直し工事など、検査結果を書面化するのが通常です。

今般N.Sさんの場合は建物の引渡し検査による指摘事項が解決されないまま入居されたように思います。

設計監理者に真剣に相談し、その場凌ぎにならぬよう気になる不具合部分について施工者に指示してもらいましょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄 防犯ガラスであれば大手ガラスメーカーは防犯シールを貼っております。この防犯シールは重要で、ガラス自体の防犯性能を主張する、証明するものですから、泥棒からみたら、このシールを貼っているガラスをリスクを犯して進入しないという心理的効果も大きいものです。そのメーカーの仕様でしたら、シールを貼ってもらえるので、依頼してみましょう。もし、貼らないのであれば、同等の仕様といえないのではないかと私は考えます。安心安全は少なくとも同等品で防犯性能シールの貼ってあることがセットだと考えます。

相談内容からすると、業者と設計事務所が同様な話をしているところから、持ちつ持たれつの関係があるのではないか?という感触はします。要するに、このような関係は裏があるということだろうかと疑いたくはなりますね。

設計工事監理者としての明確な説明をしていないように感じます。仰っている事は当然のことなので、納得できる回答をもらいましょう。また、この仕様をどのようにいつ工事監理者は承認したのか?その書類も見せてもらいましょう。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  
 その後  
目次に戻る

バナースペース

一般社団法人 建築よろず相談支援機構

〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107