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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No.1218 条件付き物件を契約したが、契約破棄等はできるのか?

 相談概要 [氏名] M.T.
[相談建物予定地] 神奈川県相模原市
[職業] 会社員
[年齢] 29
[男性] on
[構造] 木造(その他)
[引渡し年月日] 西暦2008年9月ごろ
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 108.47
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2228
[設計監理料] 26.6
[様態] 注文建築
[施工者] 大手ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 有る。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 3
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 10
[施工者名]
[販売会社名] M.T.
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 現  象:

相手の意見:

相談内容 :
大手ハウスメーカーと契約しました(条件付き物件)。
大まかな図面と見積もりで詳しい打ち合わせは契約しないとできないと言われ、契約をしてしまいました。
 打ち合わせしていく中で、企画住宅の細かい修正(窓の変更・追加)などが行われ、見積もりがだんだんと決まっていくという流れでした。

 建築確認を取るということで家の配置を決定するときに、現状のままだと引込柱が屋根にあたるので配置をズラす必要があると説明を受けました。
 家の配置を当初の位置よりずらすと駐車場の位置も変更する必要性が出てきました。
4メートル道路に対して縦列駐車するものから、道路に対して直角に駐車するものになりました。
が、直角駐車すると今度は電柱が邪魔をして駐車がしにくい(テクニックが必要とされる)ようになってしまいましたが、図面上の計算では問題ないと説明を受け、承諾しました。

 着工前に縄張りを行い確認すると駐車は可能ですが、テクニックを要し、かつ、家と車の距離も50センチ程度しか確保できないことがわかり、私たちは変更をお願いしましたが、
ハウスメーカーからの回答は電柱の移動が可能である(電力確認済み)ことと駐車スペースが2800確保できている、配置をかえると2800ミリ以上確保できるスペースはないので今の配置がベストという理由で積極的な変更案は出されずこのままでいきましょうとといった説明を受けました。謝罪もなし。

 契約時と違ういうことで契約破棄、値引き交渉、などといったことはできたのでしょうか?

私たちは電柱が無くなることですこしは、駐車が楽になったのが確認・実感できたので着工依頼をしてしまいました。
 yorozuの感想 皆さんの事例を参考にさせて頂いてます。
アドバイザー 
 氏原 毅士 請負契約とは、甲(建築主)・乙(施工者)がそれぞれの立場や責任を理解して締結するものであって、書面は乙が作成するものの、お互いの履行すべき内容と仕様書や設計図書1式が綴じられたものです。

 わずか3枚と言えども図書?があり、たった10回の打ち合わせでも甲が注文や変更を申し出。それを乙が対処したからこそ着工依頼を出したのではないのでしょうか。
 素人だから図面では判らないという逃げ口上は契約では通用しません。
疑問があればそれを投げかけ納得してから着工依頼をすべきです。

 そもそも、引き込み柱(構内柱でしょうか)が屋根に当たる・・
お粗末としか言いようがありませんが、その為に駐車スペースが90度回転するなど理解に苦しみます。
でも承認すれば甲・乙同罪です。
 また一般的な普通車の車幅は1700ミリ。
駐車場幅が2800ならど真ん中へ止めても55センチしか空かない事は誰でも判ります。
また車を運転されるなら、最低規格の4メートル道路同士の交差点では1辺2メートルの隅切りがあることはご存知のはず。
それでも細街路での右左折は嫌なものです。
 隅切りも無く道路の電柱が障害となることは縄張り時に気づき、電柱移設を注文されているのですからココで着工済み建物の契約解除は出来ないし、またその事を以て値引きなど有り得ない事です。

 規格住宅とは言っても現場は手作り。
図上での修正変更は幾らやってもかまいません。
納得した上で着工依頼をすべきでした。
 コメンテーター 
津村 泰夫 コメンテーターの津村です。

 このハウスメーカーとの契約では、はっきり設計が決まらないうちに契約してしまうことが問題だと感じます。

本来は設計料だけ払って十分な設計が出来た後、それに基づいた見積書を作成してもらい、その上で請負契約をすることが望ましいでしょう。
建築条件付きですから、3ヶ月の停止期間があり、それまで請負契約が出来なければ土地売買も白紙に戻すことが出来ます。
ハウスメーカー側が土地と建物一括契約を迫ったのではないかと思いますが、あなたは自分の有利な条件を出すべきでした。
もっとも、建築条件付きというのは建てる業者が決まっているわけで、私は独占禁止法違反だと思っています。

3社ぐらいで見積もり合わせをおこなうと2〜3割は安くなるでしょう。
家造りは高い買い物ですから、中途半端な内容では絶対妥協すべきものではありません。
他の解説員から解説ではなくコメントをいただいていますので以下に紹介します。
図面が殆どない段階で、これ以上は契約しないと打ち合わせができないと言われたこと=騙されたと感じているのでしょうが、それくらいで騙される方も勉強不足過ぎると思います。

ハウスメーカーも建てる人でも、実施図面を全部描かせて、別途監理者をつけるところまで契約をしないという人もいますので・・・。
電柱の移設が費用内でできたのであれば良いのではと思いますが。
 事務局から 
  荻原 幸雄 設計に関しては希望していることが絶対条件であるものは必ず、実測して、シュミレーションすることをお勧めします。

契約は双方が確認したので、契約するというのが流れなのですから、後で意思の疎通が契約の図面に反映されていないとしても、契約の中で表現されていないと、事実関係が明確になりません。

契約破棄、については着手金等の解決が必要です。
値引き交渉についても、その責任を相手が認めないといけないことですので、どちらにしても双方協議することで、解決するしかありません。

ここで、わかるとおり、設計図面に絶対条件は必ず反映させることが重要であることがわかると思います。設計図に記載されていれば、このような問題は起こりえないことになります。

表現をあいまいにするハウスメーカーには注意が必要です。
相談者お礼状 
 相談者お礼状  
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