相談概要 | [氏名] T.K [相談内容] - [相談建物所在地] 大阪府東大阪市 [職業] 会社員 [年齢] 33 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 1959年 月 日 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 18 [工事請負金額] 不明 [設計監理料] 不明 [様態] − [施工者] − [設計者を選んだのは] − [監理者を選んだのは] − [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] - [18確認申請の為の委任しましたか?] - [確認申請書お持ちですか?] - [検査済証は有りますか?] − [設計図面は何枚もらいましたか?] 0 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 1 [施工者名] Y工務店(解体後の補修業者) [販売会社名] Tハウジング(隣家の販売会社) [設計者名] ? [監理者名] |
相談内容 | [現象] 初めまして。お世話おかけ致します。 あまり例のない相談ではありますが、どうぞご助力願います。 連棟式の長屋の解体にともなう不具合についての相談です。 我が家は連棟3軒屋のうちの真中に位置し、右隣の一軒が解体されることになりました。 当初は手ばらしでの解体との話でしたが、結局は間際まで重機で作業したがために、あちこちに不具合が生じてしまいました。 解体も、外壁の補修も完了済ですが、事後に不具合に気づき、どう補修してもらえばいいか心もとなく、以下2点について、ご教示いただきたい次第です。 別途メールにて画像を送付します。 1、家の土台となる柱の根元の欠損。 (長方形の4隅のうちの一本。画像では分かりづらいかもしれません。) 2、雨仕舞の方法は妥当でしょうか? カラー鉄板のみの雨仕舞です。 これまでは瓦が乗っていた部分のため、メンテナンスはほぼなしでやってくることができましたが、カラー鉄板の場合、耐用年数が5-10年のため、よくよく考えると不安になってきました。 解体が決定してから、こちらのサイトは何度も参照させていただきました。 他の方には参考にならない事例のため逡巡しましたが、古くとも祖母が大事に守ってきた家であり、素人なりに徒労を重ねてきたため、思いきって相談させていただくことにしました。 どうぞよろしくお願い致します。 [業者の見解] 不具合1に関しては、コンクリートで埋めるとのこと。 しかし、相対していると旧弊な業者との印象を受けるので、最善の補修法を教えていただきたく存じます。 2に関しては、確信がもてないので、異議申立てはしていません。 [相談内容] 項目1に記載の通りです。 連棟式長屋の解体に伴う不具合についてです。 別途メールにて画像を送付します。 1、家の土台となる柱の根元の一部欠損。 (長方形の4隅のうちの一本。画像では分かりづらいかもしれません。) 2、雨仕舞の方法は妥当でしょうか? カラー鉄板のみの雨仕舞です。 これまでは瓦が乗っていた部分のため、メンテナンスはほぼなしでやってくることができましたが、カラー鉄板の場合、耐用年数が5-10年のため、よくよく考えると不安になってきました。 |
yorozuの感想 | ひとつの相談について複数の回答が得られることに安心感が持てました。 心強いサイトだと思います。 |
アドバイザー | |
橋本 頼幸 | 大阪の相談員・橋本です。 ご相談されている内容は非常に限定されているのですが、ご相談に十分にお答えするにはT.Kさんが気にされている事項以外にも様々な問題点があるかも知れません。 実際には専門家が現地を確認しないと何とも言えない点も多々ありますので、そのことをご理解の上で、以下の回答をご参考ください。 不具合1については、写真が今ひとつ理解できませんが、木の柱の最下部がえぐり取られているのか、腐食(又は白蟻の食害)が発生しているのか判断できません。 ただ、いずれにしても柱として垂直方向の力(建物の荷重)を基礎から地盤に問題なく伝えられる状態であるかどうかによって対応方法が変わると思います。 柱自体に問題がないということであれば、腐食や白蟻の被害に十分に配慮してモルタルなどで外壁と共に埋めてしまうことは問題ありません。 しかし、柱に問題が発生しているにもかかわらず、そのまま隠すように埋めてしまうのは適切ではありません。 不具合2については、雨仕舞が妥当かどうかは写真だけでは全くわかりません。 該当部分にカラー鉄板を使ったことについては一般的であると考えます。 おっしゃっているような「耐用年数が5-10年」という材料ではありません。 当然錆などが発生することはあるかと思いますが、その都度きちんと塗装などのメンテナンスをしていけば十分に機能すると思います。 ただし、それは雨仕舞を考慮された施工をしていることが前提になります。 |
古賀 保彦 | 解説員の古賀です。 写真だけではどんな建物のどこの部分かがよく分かっていませんので、考えられる事として挙げてみます。 連棟3軒屋のうちの真中という事ですので、元の壁は室内的な収まりの壁だったのではないかと思います。 それを新たに外壁として扱う場合は、室内に雨水が浸入しないような納まりが必要ですが、築年数から考えますと、屋根瓦下にはもともと防水シートも無い可能性が高いので、屋根の妻側端部(ケラバと言います)の水仕舞いが難しい部分です。 瓦端部の上にカラー鉄板を被せている写真がありますが、単に瓦の上に載せているだけの場合、強風を伴う雨の際は雨水が吹き込んで鉄板下から外壁サイディングの室内側に侵入(漏水)してしまう可能性があります。 壁のサイディング下に防水シートが施工されていて、雨水が侵入したとしてもシートの外側に廻るような工夫や、そもそも雨水が浸入しないように鉄板下に何らかの細工がされていると良いのですが・・・。 柱と土台の写真では、腐食しているようにも見受けられますが、長年の漏水や結露等が原因かもしれません。 もしそうであれば、隣家の解体が原因ではありませんから、お互いに協力して(費用面でも)手直しをするのが良かったのかもしれません(壁の所有権の関係が分かりませんが。) ご心配のカラー鉄板の耐久性は腐食する前に再塗装する事で耐用年数は伸ばせますが、上側で釘止めしてシーリングをした様に見えますので、そのシーリングの劣化の方が早いと思います。 天端のシーリングは劣化が早いので1〜2年位で点検してそこからの漏水に注意が必要です。 築年数が長くなりますと建物のあちらこちらが痛んできますので、まめに点検して早め早めの対処を行う事が大切です。 補修会社さんともご相談の上、何か起きたときの対処について、予め取り決めをしておかれるのも良いでしょう。 |
コメンテーター | |
長谷川 明弘 | コメンテーターの長谷川です。 2人の解説員も言ってます通り、写真だけでははっきりした事はわかりませんが、土台と柱の部分は腐食が心配されますので、腐食を確認後、補修してもらうことをお薦めします。 屋根の部分の雨仕舞は、瓦屋根を鉄板で覆っているので少し心配です。 古賀解説員も言ってますが、鉄板自体は再塗装を繰り返せば耐久年数はのばせます。 それよりも、シーリングの寿命の方が短いのでこまめにチェックされる事をお薦めします。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 屋根や外壁のカラー鋼板についてはメンテンアンス次第ですが、材料そのものは心配することはありません。 ただ、瓦とカラー鋼板の取り合いが少し心配です。台風などの強風時の漏水の可能性がありそうな納まりではあると思います。吟味が必要かもしれません。 柱と土台に関しては腐食しているように見えます。 解体とは関係ないかもしれませんが、どちらにしても、構造的には重要な柱と土台ですので、建築士に調査依頼し、補強が必要だと思います。 ご相談は遠慮なくしてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 荻原様、ならびに解説委員の皆様 この度は、ご回答に多謝です。本当にありがとうございます。 私の不安も当て外れではなかったのだと、心配していい箇所だったのだと確信を得ました。 本当にありがとうございます。 メールにて心苦しいのですが、ご指摘を受け、再度質問をお許しいただければ幸いです。 @屋根の雨仕舞について カラー鉄板を瓦の上に巻くのではなく、瓦の下に巻き込むほうが、カラー鉄板の上に瓦を載せてもらうほうがいいでしょうか? 鉄板の下を少しめくってみたのですが、やはり特に配慮なく、鉄板で巻いてあるだけのようです。 工務店にやり直しをお願いして聞き入れてもらえそうでしょうか、この場合。 工事の過程を写真にとってあるとのことなので、細かい部分まで見ることができるかどうか分かりませんが、写真をもらえるよう、ひとまずお願いしてみました。 A柱の欠損部について 補修する場合、どのような方法をとるべきでしょうか? 昨年末結局、工務店の担当者がやって来て、モルタルで埋めると、土の水分をモルタルが吸って、かえって柱を腐食させる心配があるからとのことで、柱の外面をただサイディングと同じような素材の鋼板で覆って帰りました。 疑問を投げると、「柱の強度には問題ないですよ」と軽く流されてしまったのですが…。 ただ、この隅柱の上には、二階部が乗っていません。 再度の質問にて本当に心苦しいのですが、どうぞ力を貸してやってください。素人なりに思いついては、調べたり、考えたりしているのですが、結局不明が多くて。 再度、どうぞよろしくお願い致します。 こんにちは。 再質問にお答えします。 本来は柱半分の権利というものは解体した時点で放棄する流れになろうかと思います。基礎も敷地も含めて譲るのが本来ではないでしょうか? そのようなことなく、半分の権利を主張する場合は問題があります。 そもそも、マンションと同じで区分所有ではありませんか? その場合は一部を解体するには全体の影響がありますので、本来はその所有者だけの意思で解体することは区分所有法からしてゆるされません。 この法的は点を整理しなかったところはまずかったことになります。 建築基準法からしても解体する場合はそれが無くなった場合の構造的なシュミレーションをすべきです。権利関係が整理されていないところに問題が発生しております。 今からでも、柱梁、基礎、半分の権利を譲渡してもらうように手続きすべきと思います。 弁護士に相談する必要があります。 補強の方法はいくらでもありますが、法的な整理が先だと思います。 萩原様 即時のご回答ありがとうございました。 返信が遅れ失礼しております。 ご指摘のような法的な争点は、そもそもまったく頭にありませんでした。 構造上は、柱半分で分割せずに、私の家の側に残すとのことだったので、境界設定は平等に柱の真中でいいものだと思っていました。 週明け半ばを過ぎるまでは残念ながら動けませんが、法律相談も含めて、ご指摘のとおり検討してみることにします。 とはいえ、ひとまず構造上の不安だけを免れたいという一念があるだけなんです、本当のところ。 屋根の雨仕舞も、写真はまだもらえていないものの、工務店の人の言によると、やはり「ブリキでカッパをかぶせただけ」で下処理は何もしてもらえていないとのことですし、隅柱をどう補強したものか、取り急ぎ構造上の不安を取り除けるよう、動きたいと思います。 蛇足ですが、実は解体時に内壁に二箇所も穴を開けられたり、養生の不備から、雨水が天井や壁に染みたり、古くはありますが、祖母が大事にしてきた家が杜撰な扱いを受けていることがただ悲しく、私がしっかりしないといけないと思うばかりです。 再度のご回答、本当にありがとうございました。 追って朗報をお知らせできるといいなと思います。 ありがとうございました。 |
その後 |
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