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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 1174 コンクリートの型枠撤去時期について懸念がある

 相談概要 [氏名] A.N
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[相談建物所在地] 沖縄県石垣市
[職業] 自営業
[年齢] 40
[男性] on
[構造] 鉄筋コンクリート造(ラーメン構造)
[引渡し年月日] 西暦    2007年  7月  末日
[公庫使用] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 1
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 36
[工事請負金額] 2300
[設計監理料] 115
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んだ。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 35
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 10
[施工者名] S
[販売会社名]
[設計者名] T
[監理者名] T
 相談内容 [現象]
現在工事中です。
スラブ打ちが終了した段階です。
設備、内装工事はまだほとんど手を着けていません。

支払は、3回に分けて支払います。1回目支払済み。現在2回目の請求書が届いていますが保留しています。

養生期間を守るようお願いしてありましたが、実際には短期間で、型枠、支柱の取り外しが行われました。

壁面の型枠は3日目に取外し。
写真1の梁下の型枠、支柱は6日目に取外し。(型枠取外し後再度本数を減らし支柱を取付けています)
写真2の様に17日後にはスラブ、梁下の型枠、支柱すべてが取外されました。
その他の支柱も作業しやすいよう移動させていました。

スラブ打ち後の水かけが、翌朝1回のみしか行われず、2日以後は職人の帰った後、夕方自分で水をかけました。

[業者の見解]
業者見解・・・大丈夫!

設計士見解・・・
・写真1の梁は壁に乗っているので大丈夫
・写真2の17日目の全撤去は必要な強度21が出ているので大丈夫
・(生コン会社からの強度試験成績書では、7日目20.1、14日目24.1でした)
・水かけの件は、今現在、ひび割れが無いから大丈夫

[相談内容]
1、今回、養生が上記の様である為、10年以後クラックやひび割れが多く発生するのではと危惧しています。
その為、躯体の10年保証を30年に延長してもらう様考えています。

2、契約直後にも見積もり金額を間違えたと言って来たり(却下しました)
勝手に、玄関ドアの品質を落とそうしたり(仕様書通りにさせましたがまだ取付けていません)
トラブルが絶えません。
その為、ここで精算し契約を終了したく考えています。

設計士は途中で建築会社を変更することは止めてほしいと言いますが、難しいでしょうか?


 yorozuの感想 このような相談場所があり大変ありがたいです。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 一般的な標準仕様書では、せき板と支柱の存置期間は期間中の平均気温による材齢(日数)、または圧縮強度の確認で行うことになっています。
 今回の時期でしたらせき板の取り外しは3日以上、または5N/mm2以上ですから、 特に問題はないと思われます。

 支柱の取り外しはスラブ下は17日、梁下は28日以上、または設計の85%以上または12N/mm2以上ですから、監理者(設計士)の説明で良しと思って下さい。
 散水養生は確かに日数が少ないのですが、翌日だけでも散水したのでしたら良心的なほうではないでしょうか。(確かに不足していることではあるのですが) (参考:壁付きの梁は壁扱いします)

 今回のことは満点とは言えませんが、躯体の10年保証を30年に延長してもらうほどのことではないと思われます。そのようなことで、今後の施工意欲を削いでしまうことの方に心配をします。

 厳密に言えば、細かい契約内容に沿ってない部分もあるかも知れませんが、ここで精算し契約を解除する程のことではないのではと思います。又、そのような施工途中の物件を引受けてくれる人は、余程の事情がない限り、いないと考える方が普通です。

施工者が2者になることでの責任の所在や、精算と残工事の契約など精神的な苦労だけでも大変です。
 建物は建主と設計監理者、施工者の3者のハーモニーが重要で、その良き関係が完成後の住み心地にも表れてくるものです。疑問を持ったことを監理者に尋ねるのは良いことですから、あなたが選んだ設計監理者を信頼してもよいのではないでしょうか。

相談の文面からも、きちっとあなたに説明をしてくれている方だと言うことが感じられます。
 コメンテーター 
笠原 歩 コメンテーターの笠原です。

A.Nさんはどのような解決を望んでいるのでしょう?「躯体の保証を10年から30年に延長」と「契約を終了して別会社で施工」は矛盾しています。

山口解説員の解説にもあるように、建築の施工には様々な基準や規則がありそれに従って施工するのが契約なのですが、ご相談の件はそんなに大きな問題とは思えません。また、いたずらに保証期間の延長を要求するのも現場の士気などを考慮するとあまり得策ではありません。

建築主、設計者、施工者が息を合わせてひとつのプロジェクトを遂行することが大事だと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄  強度は出ていれば問題はありません。
ただし、コンクリート試験体は現場の生コンから採取したものか?確認ください。
生コン業者の出荷前の試験体だと強度は高くでます。
現場に搬入されたコンクリートがそのまま、建物の強度に近いわけなので、その点を多少考慮する必要はあります。

クリープだけは適時確認してもらうことで、たわみがなければ問題ありません。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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