相談概要 | [氏名] S.A. [相談建物予定地] 愛知県日進市 [職業] 主婦 [年齢] 33 [女性] on [構造] − [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [何階建て] [延べ面積m2] [延べ面積坪] [工事請負金額] [設計監理料] [様態] − [施工者] 大手ハウスメーカー;S・M・D・P・MI等 |
相談内容 | [家づくりの相談内容] お 忙しい所失礼します。 Q「高圧線直下なら、鉄骨vs木造?」 高圧線(住宅地用)直下に住む者ですが、数年以内に二世帯用の戸建の建て替えを検討しております。 現在、一階木造住宅に鉄骨(重量鉄骨?)で2階部分を増築した建物です。 電磁波にはまったくの素人ですが、幼い子供がいる為多少なりとも電磁波の悪影響が不安なので、以前測定器を借りた際に家の中を調べ尽した結果を元に寝室・家電の大移動等工夫して、今の所一息ついております。 測定の結果、面白い事に木造の1階よりも鉄骨の2階の方が電磁波が少ない場所が多く、高圧線側(直下)の壁際(ガラス窓関係無く)が最も高く(昼間14ミリガウス・深夜7ミリガウス)(天井に近づくほどより高く、床に近いほど少ない)、徐々に家の中心部分(高圧線直下の反対側寄り)程少なくなり、昼間でも1ミリガウス、深夜になれば0ミリガウスが広がります。(電線から引き込みが高圧線と逆側からのため・打ち消している可能性あり?) 一方、木造の1階では上下左右の差はあまり無く(天井&中央付近の方がやや少ない)昼間・5ミリガウス位で(電気の配線・電化製品除く)高圧線側の壁の極付近(50?〜1.5m程)に7ミリガウス(昼間)となっていました。 《余談ですが、我が家で最も電磁波の最高値を弾き出したのはコンセント式のデジタル時計です。測定値が振り切れんばかりでびっくりしました。もっとも1mも離れれば影響は無くなりましたが》 高圧線以外の環境は大変気に入っていますので、この現状が維持出来れば引越しはしたくありません。 今のこの電磁波の強弱の現象は鉄骨だからでしょうか?それとも木造にしても変わりませんでしょうか? ちなみに、家と土地の持ち主(+建替えの出資)である私の両親は木造が希望です。 私がこの事に拘るお陰で、住宅メーカーを決める事すら進めません。何卒お知恵をお貸し下さい。読み難い長文で失礼しました。 |
yorozuの感想 | いろいろと為になる事が書いてあり、大変参考になります。 この機会でこのHPを知る事が出来て良かったです。 |
アドバイザー | |
木津田 秀雄 | 相談員の木津田です。 電磁波についてのご質問ですが、このようなご質問を受けた際にはいつも以下のように答えています。 電磁波の人体への影響(健康被害)については、十分な研究がなされていません。 高圧電線からの影響を重要視する研究者もいますし、影響がないという研究者もいます。 もしあなたが、これから土地を探す場合に、電磁波を気にされるのであればわざわざ高圧線付近の土地を検討することは割けた方が良いと思います。将来何か健康を悪くすることがあったら、それが電磁波の影響かどうかを悩むことになりますから。 電磁波について、まったく健康に影響がないと考えられているのであれば、高圧線の有無などは関係なく土地を探されて良いでしょう。 今回は、既に高圧線下に土地をお持ちですので、土地を選択できない状況ですので、電磁波を避けるためには木造が良いか鉄骨が良いか、また他の工法で避けることができるのかというご主旨だと思います。その観点からお答えすると鉄骨造の方が一般的には電磁波を遮蔽する方向に働く(床が鋼板であれば)とは思えますが、屋根が軸組であれば木造と大して変わらないと思います。 いずれにしても高圧線下の影響度合いが大きいので、結論的には高圧線からの電磁波の影響から逃れるには、場所を替えるしかないと考えた方が良いように思います。 場所を替えることと、電磁波の影響のどちらが貴方に取って重いのかということになるかと思います。 ちなみに「健康な住まいづくりハンドブック」建築資料研究社 高橋元他著には「定常的電磁波安全域の目安は1〜2ミリガウス程度以下というのが多くの専門家の意見ですが、中には居住区の定常的電磁波の安全基準は0.1ミリガウス以下という専門家もいます。」と書かれています。 また携帯電話の電磁波はかなり強いものですが、社会問題にはなっていません。 しかしながら、携帯電話の電磁波についてもどのように使うかは自主判断にまかされているのが実状です。 難しい問題ですが、研究が進んでいないのに、危険性だけが表にでており国として規制を行う状況ではないというのが、現在の電磁波の状況だと思われます。 土地を持たれているという状況では難しい選択かと思いますが、中途半端な選択は行わない方が良いかと思います。 |
関口 啓介 | 名古屋の関口と申します。 恐らく鉄骨造の場合は鉄骨の構造体がアース効果を発揮し、デッキプレート(床版)などで受けた電磁波をシールドしているのではないでしょうか。 先日電磁波環境研究所所長の荻野晃也さんの話を聞く機会がありました。今年度WHO(世界保健機構)から低周波の基準値が発表される予定だそうです。 恐らく日米の圧力で安全性の高い値は出ないと思われますが今後電磁波の危険性が確認され、周知されて行く可能性は高いと思われます。 そうなってから土地を手放す事は不可能になり、電力会社や政府が買い取ってくれる可能性も低いでしょう。現在住んでみえる土地を手放すのはつらい事とは思われますが、先々の事、ご家族の安全を考えると手放して別の土地を求めるのも重要な選択肢とも思えます。 荻野晃也さんはこどもや胎児の将来を考えると0.1mmガウス以下でなければ安全とは言えないと言っておりますが、現代社会では0.1mmガウス以下で生活する事は困難とも言っております。危険性がまだまだ明らかにされていない分野でありますが、予防原則の立場で考える必要もあると考えます。ご家族でよくお話し合い頂くと良いでしょう。 |
コメンテーター | |
善養寺 幸子 | コメンテーターの善養寺です。 人間の体は科学物質と微弱電力によって機能を動かしています。 それ故に、電磁波の影響を受けないとはいえないでしょう。 電磁波がどのような影響を与えるのか、良いのか悪いのか、それについては明確な判断はしにくいと思いますが、科学物質である薬などの人体影響と同様と考えるのが近いと思います。利用法によっては人体に良い影響をもたらすこともあるかも知れませんが、まずそれは確かな研究あっての話しです。治療薬であっても過剰投与や慢性使用は悪い影響となります。副作用もあります。 電磁波も同様、過ぎたれば悪影響をもたらす可能性は懸念されます。 木津田さんや関口さんのいうように気になるようであれば、その土地に執着しない方が良いように思います。 リスクマネージメントをどうするかは最終的にはご自分及びご家族の判断です。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 環境汚染というものがどのように人体に影響するか? それは、その被害がデーターとして構築されませんと、推測の域をでません。 電磁波についても、日本ではその影響を調査したものが少なく、残念ながら、現段階では影響は不明ということになります。 とはいっても、事前にできることはするべきで、ここに住むという強い決意ならば、その影響の少ない家の造り方を考えるのは懸命です。 前述したようにデーターがないので、わたしの見解も推測の域を超えませんが、ご存知のように、電流が流れる電磁波が発生しますが、 逆に電磁波を電気エネルギーに変えることもできます。 木材は電気は通りにくく(内部に水分があるので微弱ではあるが、通る)鉄は通します。鉄骨の建物は電磁波を浴びた時に、その波が微弱な電気に変換されて、内部では値が下がる可能性はあると思います。 計測した結果がそれを表現しているようですね。鉄骨に流れた電気はアースで地面に流れるので、結果として、電磁波のシールドに なる可能性はあります。 しかし、推測ですので、判断はご自分でご判断ください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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