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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No. 1156 基礎幅と土台の幅の関係は?

 相談概要 [氏名] T.N.
[相談建物予定地] 大阪府箕面市
[職業] 会社経営
[年齢] 33
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 106.92
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 1867
[設計監理料] 0
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?]
[施工者名]
[販売会社名] 株式会社 Y建設
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [家づくりの相談内容]
はじめまして。

現在、建築条件付の土地の購入を前提に間取り決定をし、契約をする予定です。
建設会社から貰った仕様によると、基礎幅が12cmということで自分なりにいろいろと調べてみた結果、耐用年数やかぶり厚の関係等により15cmでお願いしようと思い、現場の監督さんにお聞きしたところ可能ですよという回答を得られました。

ただ、土台の仕様が10.5cmの檜となっていますがこちらも12cmにして貰ったほうがいいのでしょうか。素人なのであまり詳しくはわかりませんが、基礎幅と土台が標準と変わるため何か新たに問題などが起こるのでしょうか。

基礎幅についてはあちこちで取り上げられておりますが、基礎幅と土台の関係があまりよくわかりませんのでご回答のほど宜しくお願い致します。
 yorozuの感想 偶然見つけたHPですが、欲しい情報がたくさんありついつい時間を忘れて見てしまいました。
アドバイザー 
氏原 毅士 氏原です。どうにも中途半端な知識の積み重ね!

 基礎巾とありますが、基礎上の立ち上がり壁の事と思います。
結論を書く前に鉄筋コンクリートの考え方を記しますが、引っ張りには鉄筋が、圧縮にはコンクリートが作用します。
 基礎立ち上がり壁も構造体と考えれば(無くても全く支障は無い)天端が引っ張り、下が圧縮に抵抗すると考えてください。
 布基礎(逆T字)であれば底面の部分。ベタ基礎であれば、立ち上がりは単なる雑壁と考えてもいいと思います。
 結論は12aでも15センチでも計算の上鉄筋を増量しない限り、費用を掛ける効果は無いと思います。
また、土台だけを議論しても始まりません。120_角に拘るより本当にヒノキが使用されるのか、さらにそのヒノキは芯持ち材(中が赤い)か、辺材かで強度は変わります。
 在来工法なら、ホゾ穴といって柱根元を差し込む大きな穴を幾つも開けます。
これ自体が断面欠損で強度には大きく関わるのですが今まで、この事が問題になった事はありません 。
山口 雅克 解説員の山口です。

 基礎立上がりの厚さは、基礎強度上は12cmでもかまわないのですが、鉄筋とアンカーボルトの納りや施工制度を考えると15cmが一般的です。
 12cmの場合は、かぶり4cm×2+異形鉄筋1.5cm×2=11cmと比べると分かるように、アンカーボルトを基礎縦筋と同じ位置に設置しても余裕がありません。
鉄筋の加工組立て精度の許容を1cm(厳しいです)として、ホールダウン金物との納めの余裕1cmを考えても残りは2cmですから、15cmだったらどうにかと言うところです。 15cmで設計していても、現場ではかぶり不足等の手直しがあるのが一般的です。
かぶり厚さは鉄筋コンクリートの耐久性の重要な要素ですから、15cmでお願いしましょう。仮に基礎の延べ長さが100mとしてもコンクリートが増えるのは1.2m2ほどです。金額にして1.5〜2万ではないでしょうか。
 土台に関しては10.5cmでも12cmでも家の強度上の大きな違いは出てきませんが、耐久性は大きい方が良いことはお分かりになると思います。
 折角ですから、御希望のようにしてもらうと良いのではないでしょうか。

 ちなみに、私が標準で設計している基礎と土台関係の寸法を記載しますので参考にしてみてください。(文字だけなので分かりにくいかもしれませんが)

柱梁は105幅で105の中心が通り芯です。
(但し、出隅入隅の柱120角として105角柱梁の外面合わせ)
柱    105mm:通り芯と土台の振り分け 52.5+52.5mm
土台桧  120mm:通り芯と土台の振り分け 52.5+67.5mm
基礎立上幅150mm:通り芯と基礎幅の振り分け60  +90  mm
土台芯と基礎芯が15mmずれますので鉄筋とアンカーボルトの納まりが良い。
基礎の外面は7.5mmだけ柱や土台外面から外になりますが、通気胴縁の出よりすくないので施工上も特に問題ありません。
 コメンテーター 
大内 彰 コメンテーターの大内です。

耐久性について立ち上がり部分のコンクリートの厚さについて考えるのであれば コンクリートだけでなく土台、及び柱などについても考慮すべきです。

防腐。防蟻の耐久性が確保(材料的な影響-心持材と辺材-と薬剤などによる影響による)されていれば105角の土台でも問題ないです。納まりが多少かわりますが一般的には問題ないと思います。

また、氏原氏とは意見が異なるのですが、べた基礎上の壁部分は上部に柱や壁が載る場合は雑壁と考えるべきではないので適正な配筋量と被り厚を確保して施工するべきです。
その壁が壊れても構造的に悪影響が問題なければ雑壁として扱っても良いでしょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄  基礎の立ち上がり部は大変重要です。梁として考えるからです。
厚みは150mmがベターです。土台は105角でも問題はありませんが、できれば120角がベター。柱と基礎立ち上がり部、土台の関係は収まりによりますので、詳細設計をしないとアンカーボルト、ホールダウンなどの取り合いが悪くならないように配慮しなければいけません。
当然、鉄筋とボルトの干渉にも注意が必要です。

通常、建売や条件付の場合は仕様を変更すると、上記の収まりも考えずに施工し、現場で納まらないということが多くあります。

しっかりした設計の上、設計者が工事監理するように依頼してください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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