相談概要 | [氏名] KM [相談建物予定地] 埼玉県ふじみ野市 [職業] 主婦 [年齢] 26 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 38 [工事請負金額] 2200位 [設計監理料] 会社により異なる [様態] 注文建築 [施工者] − [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 無い。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [設計図面は何枚もらいましたか?] [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] [施工者名] [販売会社名] [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [家づくりの相談内容] はじめまして。宜しくお願いいたします現在木造で家を建て直そうと色々なハウスメーカーや、工務店に見積もりや図面をだしてもらっておりますが、それぞれの会社の担当の方言うことが違ったり、担当の人が正しいことを言っているのかがわからず困っています。 一つ目が、土台の柱を太くすることで家の強度があがるのでしょうか?ある会社はリビングを広くとっていてスパンがあいているので、基礎の配筋を10cmピッチに細かくして土台を太くするから強度が上がると言っていましたが、他のメーカーでは土台は基礎と柱をつなぐ為だけに存在しているから、強度とはまったく関係ないと言っています。 二つ目は、今回金物工法も考えていて、従来の工法と違って断面欠損が少ないから三寸五分から四寸にしなくても強度にはまったく影響ないと言われましたが、本当なのでしょうか? 三つ目は、メーカーによって、通し柱が基礎から直接建っているのと、土台から建っているのがあります。どちらがいいのでしょうか? 四つ目は、梁を桧にしているところがあります。他のメーカーは全て松系ですが、桧のほうが良いと言われました。本当なのでしょうか? 五つ目は、土地が縦に長く横の壁が少なくなっています。あるメーカーは壁がすくなくても、梁を多く入れたり、土台を太くすれば大丈夫だ。と言っていますが、違うメーカーではそれではダメだと言います。どちらなのでしょうか? 以上が、わからず困っております。よろしくお願いいたします |
yorozuの感想 | 無料の相談がメールでできて、助かります。 また、今までの質問を検索できるのが自分で色々調べられてよかったです。 |
アドバイザー | |
清水 煬二 | 解説員の清水です。 ハウスメーカーや工務店が、それぞれ自分達の造り方が一番というのはその商品を売って儲けているのですから、当たり前のことです。これは家に限らず、どんな商品を売っている販売店やメーカーでも同じです。それをまともにすべて信じていては、素人に判断が付かないのは当然です。今回の土台や基礎について以外でも、様々な情報を気にしながら家を造っている限り次から次へと同じような混乱や疑問が出てくるでしょう。こだわりがあって、納得しながらの家創りを望まれるのであれば第三者の設計事務所や建築士に設計や監理に入ってもらわなければ無理だと思います。ハウスメーカーや工務店を選択する場合は、かなりお任せで信じていくしか前に進まないでしょう。逆に言えば余計な手間が掛からないので、それがメリットでもあります。選択肢がないのはデメリットですが、あなたが望む家はどういう家か、何を優先するのかが大切でしょう。 ご質問の件ですが、 1つ目、土台は確かに家と基礎をつなぐ役割です。そのため土台を省略する方法もあります。どちらも一長一短があります。3つ目のコメントも参考にして下さい。土台の径は、土台を使用するならば強度、耐久性などを考えると、同じ材なら太い方が有利です。基礎の鉄筋も10センチ間隔にされるのであれば、一般的な基礎よりも強くなります。ですが、広いリビングであればこの内容だけが強くする方法ではありませんし、ベストかどうかはケースバイケースです。 2つ目、金物工法は、集成材を使用して接合部の強度をある程度計算できるようにしています。おっしゃる通り断面欠損を少なくし、構造体の木を集成材を使い均一な強度とみなすことで可能になっています。無垢の柱や梁ではこれが難しいのです。金物工法はこの点が優れているのですが、耐久性を考えると集成材は水分や湿気に弱いので、かなりの注意が必要ですし、経年変化や環境でいつまで接着剤が大丈夫なのかは定かではありません。答えは良いか悪いのかのどちらかひとつではなく、必ず一長一短がありますので、何を家に求められるのかで、より良い選択肢は変わるのだということをご理解下さい。 3つ目、一つ目とダブりますので、少し例をあげると、土台は水平にしているので、土台の繊維方法ではなく横方向に柱からの強い力を受けます。木はこの横方向からの力には弱いので、強い荷重が掛かり続けるとめり込む可能性があります。柱を基礎に直接載せることで、このめり込みや沈み込みを防ぐことができます。ですが、柱の吸水による耐久性や家の通気の問題、基礎との確実な接合方法など、総合的に考えるとどちらが正解かは、すべての家はひとつとして条件が同じではありませんから、ここで断定はできません。現在は、土台を使用する方法が主流です。どちらが良いかというより、実際に行う職人が慣れている方を選択した方が良さそうです。 4つ目、一般的にはヒノキの方が耐久性や強度も強いとされていますが、残念ながらこれも一概に言えないのです。「日本人とアメリカ人がケンカしたらどちらが強いの?」という質問に近い内容です。一般的にはアメリカ人の方が筋肉の性質上、瞬発力やパワーでは強そうな気がしますが、個別で比べるとそんな無責任なことは言えませんね。同じように、松だから、ヒノキだからではなく、天然物ですからそれぞれ強度も違いますし、材の等級やどういう力に対して強いというのか、使う材料の厚さや大きさによっても大きく違います。同じ材種でも使う材料や大きさは業者によって、本当に異なります。梁の強度を松かヒノキかで考えるのであれば、こちらの検討の方が大切になってくるでしょう。 5つ目、一般的な木造、在来軸組み工法や2×4工法など横からの力に対して壁が必要な構造のものは、梁や土台では代用できません。壁が必要の無い工法で、柱や梁だけで横からの力も耐えるように考えられた工法では、柱や梁を太くしその接合部分を強くすることで横からの力に、より大きく抵抗することができます。 単純明快な回答でなく、わかりにくくて申し訳ありませんが、繰り返しますと一概に断定できない内容だからこそ、各メーカーや工務店は、設定条件などを無視して好き勝手なことが言えるのです。家を造って売る業者の様々なコメントをすべてまともに信じては、これからも混乱するだけですので、ご注意を。 |
古賀 保彦 | 解説員の古賀です。 各社の説明が違っていると混乱してしまいますね。プラン他の建物構成やグレード、使う資材の条件、工法の違いだけでなく、設計者・施工者の建物に対する考え方で実際にどうするのか変わってきますので、これが絶対的に正しいというのは難しい事です。例えば一般的にはヒノキの方が耐久性は良いですが、ベイマツが劣るというのも違います。 ベイマツも構造材としての強度は高く、金物工法で一般的な集成材ではグレードの低いヒノキよりも値段的にも高いものもあります。グレード・強度をどのように設定するのかという考え方で、答えも変わってくるわけです。 また、全体の建築費用が同じとすれば何かの値段が高くなると、その他の部分でグレードを下げないといけませんね。これは優先順位をどこにおくのかという考え方に依って変わります。極端ですが食事に例えてみると、カレーの材料費が全部同じとして、中身の重点を肉に置くか、野菜にこだわるか、ルーにこだわるかというので味も食べる人の充実感も変わってくるようなものです。 上手に作ればどれもおいしく食べられるのと同じように、建築でも構造その他の材料をうまく使えば、テイストは違えども良い建物になります。問題は、どう料理に向き合うかですね。材料が良くても普通でも、料理人がうまく作ればおいしくなるように、建物では設計者・施工者が、どのように建物と向き合って良い建物をつくるのかという方が大事な様に思います。 営業マンだけではその会社の作り方は良く分かりません。実際に施工する人達が大事です。なかなかそこまではたどりつくのは難しいでしょうが、実際の建物を見学させてもらったり、会社の評判を聞いてみたりして、どのように建物を考えているのか、納得してからお進めになった方が良いでしょう。 ご質問の内容では、「土台は基礎と柱をつなぐ為だけに存在しているから、強度とはまったく関係ない」の箇所は誤った説明だと思います。上記は「土台は基礎と柱をつなぐだけでなく、耐力壁の構成・床荷重の支持その他の役割をもっているので強度・耐久性を考慮した部材選定と施工をしなければなりません」という風に説明すべきと思います。 また、「横の壁が少なくなっています」という部分は、耐力壁の確保が重要になってくると思いますので、梁や土台だけでなく、耐力壁の倍率や長さ、それに伴う金物計算で安全性を確認しなければなりません。 その他の相談は条件によって良い場合とそうではない場合がありますので控えておきますが、建物は高価なものになりますので、疑問に思う所は納得がいくように説明してもらい、あやふやなままで済まそうとするようなところは避けた方が賢明でしょう。 自分でもよく勉強して良い建物になるよう頑張って下さいね。 |
笠原 歩 | 解説員の笠原です。 それぞれの会社で言うことが違うのは、当然の事です。ハウスメーカーは各々別の考え方(安全性、施工性、経済性その他)に基づいて様々な工法を採用し、部材の仕様を決定しています。おそらく担当の方というのは営業の方だと思いますが、その方が自社の工法や仕様を最良のものとして話をされるのは当然のことです。ですから個々の問題については色々な考え方や解釈があり、ある点だけについて「どちらが良いか?」というのはあまり意味の無いことなのです。この前提の下に、以下五つの質問に簡単にお答えします。 一つ目、土台を太くしても家全体の強度は上がりません。配筋のピッチを細かくしても同じことです。 二つ目、金物工法を採用すると断面欠損が少なくなるというのは事実です。ここでいう強度を耐震性能に限定して考えれば、柱が三寸五分でも四寸でも変わりません。 三つ目、どちらがいいのかは文面だけでは判断できません。 四つ目、構造上は松でも十分だと思います。ただし梁をアラワシにするなど意匠的な面を考えると桧の方がよい場合があります。 五つ目、おそらく耐震壁が少ないということだと思いますが、それについて梁や土台で対処するのは適切ではないと考えます。それに対しては壁倍率を上げるなどの方法があります。 重ねて言いますが、工法や仕様は家造りの中ではほんの部分でしかありません。それぞれ一長一短があり一概にどちらが良いか判断するのはとても難しい事なのです。ご自身の考え方に合う設計者を選ぶことが重要だと思います。 |
コメンテーター | |
堀住 勝雄 | コメンテーターの堀住です 安全快適で、デザインも良く使いやすい家を安く造ることは容易ではありません。無限に予算が掛けられるのであれば妥協なく高価で太い材料のほうが良いことは当然ですが現実的な話ではありません。設計もそれぞれの考え方で「ここは省略してもここは絶対に譲れない」といった点はあります。KM様も構造強度は譲れない一つでしょうが技術の問題ですから同じ強度を実現する方法は一つではありません。素人相手に言葉で丸め込むような素振りが見えたらその業者はやめたほうがいいかもしれません。 説明が全て理解できなくてもその態度や熱意は伝わるものが感じられるものです。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | そもそもこれらの疑問を建築士が説明したのではなく営業マンの話ではないでしょうか? 営業マンは当然ながら入社したばかりの説明が未熟でいい加減な返答をする人も多く、ベテランの営業では自社の説明は問題はないでしょうが、他の会社の構造的な判断は分からないことが多いのが実情でしょう。 要するに技術的な見解は設計をする建築士の話でないと明確にはなりません。 また、この建築士が客観的に自社と他社の比較を貴方に説明するとは思えません。 ということで、建築よろず相談に相談していると思いますが、情報に混乱し、今回の相談をしていると思いますが、よく考えてください。貴方が営業マンから聞いて認識できる建築の情報は1%もないでしょう。 この1%以下の情報で混乱しているのですが、では、知りえない99%の情報の判断は埋もれているわけです。 1%の情報でどれにするか判断なさることは大変盲目的です。 大切なのは自分の家を真摯に設計して魂をいれて監理してくれる建築士を探すことだと思います。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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