相談概要 | [氏名] IS [相談建物予定地] 長野県上田市 [職業] 医師 [年齢] 54 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 平屋 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 22 [工事請負金額] 1500 [設計監理料] [様態] 注文建築 |
相談内容 | [家づくりの相談内容] 建築費をキーワードに検索し、このサイトにたどり着きました。よろしくご指導をお願いいたします。 現在は静岡県在住ですが、退職後は生まれ故郷の信州で老後を送りたいと考えています。 実際に家を建設するのは数年後の予定ですが、やはり一番気になるのは建築費のことです。そこで現在考えている条件を書き出してみます。 @購入済みの100坪の土地(自治体の土地開発公社から購入した分譲地)に平屋で22〜23坪の家を建てたい A夫婦2人なので間取りは2LDK(大きなLDKと小さな和室、寝室+クローゼット)で充分。 B外構をのぞく総予算(設計料、付帯工事費、諸費用を含む)は1500万円以内を考えている。 C屋根の形をシンプルにする、長方形の外形にする、壁を少なくする、建具は極力少なくする、キッチン、洗面台などはアウトレットや中古業務用を利用する、冷暖房、照明器具などは自分で設置する、などでコストダウンを図る。しかし、床は無垢の木を使い、高断熱は取り入れたい、風呂はシステムバスでよいが大きく というようなことを素人なりに考えています。つまり、コストダウンできるところは徹底し、しかし、健康的に、気持ちよく暮らしたい、という虫のいい希望がベースにあります。 建築費には不確定要素も多く、一概に金額が提示できる性質のものではないことは理解しているつもりですが、建築家の皆様がお考えになる「よい家」が私の予算で建てることが可能か、または無理があるのか、あるいは、こういうことを努力すれば可能かも、いうような観点からご助言いただければ幸いです。 あいまいな内容で恐縮ですが宜しくお願いいたします。 |
yorozuの感想 | ひとつの相談に対し、複数の専門家からの御助言、御意見がいただけるところが信頼に繋がっていると思います。相談員のかたはボランティアとのこと、大変なお仕事と思いますが、建築を愛する気持ち、トラブルをなくしたい熱意が強く感じられ我々素人には頼もしい限りです。 |
アドバイザー | |
星 裕之 | 解説員の星です。 後々のトラブルを考慮すると、設備に関しては契約した工務店さんに購入・施工をお願いしたほうが良いと思います。中古・アウトレットを購入しても、取り付けを工務店にお願いするのであればコストダウンのメリットはほとんどありません。部品が足りない、または何かトラブルが起きた際どこに責任があるのか明確になりません。 また、どのような規模であっても電気・設備工事の金額はほぼ変わりません。また、工務店さんが現場を維持する経費・打ち合わせ・保証に割く経費も下限があります。 ですから無垢材をつかってきちんとした施工をするには、お考えの規模でも2千万円の予算は確保したほうが良いと思います。それ以下で話を進める業者さんもいらっしゃいますが、追加変更を繰り返し、結局2千万円くらいの金額はかかってしまいます。 老後は外出機会も減っていくでしょうから、良い空間ある家が良いと思います。建築場所に近いところで活動している事、ISさんが好む建物を設計する方、ISさんと気があいそうな設計者を探してご相談してください。 |
コメンテーター | |
堀住 勝雄 | コメンテーターの堀住です。 基本的には非常に健全で正しいお考えだと思います。地方によって多少の価格差はありますが全てを含んでこの予算は「不可能とは言えない」という金額だと思います。 また私の経験上からも組み立てや取付工事が必要な設備機器は一括新品をお勧めします。モデルハウスのような美麗な完成品を考えず、基本的な生活空間を確保することなら予算内で可能でしょう。楽しみながら時間を掛けて仕上げていく生活もいいかもしれません。その時にはアウトレット商品が活かせるものと思います。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | アウトレットの場合は故障の時に、部品が製造していなかったり、時間がかかったり、高かったりします。また、取付け、保証費用は別途なので、注意が必要です。 また、大きな命題の「建築家としてのよい家」というのは建築家によって大いに異なります。 私はミニマムからマキシマムを得られることだと考えておりますが、これは費用だけでなく、空間、素材感、機能、性能、耐久性、歴史、街並み、デザイン全てがコントロールでき調和された建物がよい家というものだと思います。 最後の住処は貴方の生き様全てを具現化することだと思います。 そのことにより住処に魂が入り、貴方に語りかけてくるでしょう。 その時に住処と貴方が一体となり、今までに経験できなかった安住の地になると思います。 1)予算が先行されてその範囲で安住の家を建設するのか? 2)安住の家とは何か?を求めて家を構成し、結果、その予算になるのか? は同じ予算で結果、同じ家ができたとしても、意味が違います。 本来は住処は2)であるべきだと思っています。それに予算が足らなければ、少し、延期して予算確保に努力することだと思います。 妥協した家はよい家にはなりません。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 星様 堀住様 荻原様 早速の丁寧なご教示ありがとうございました。 よい家を建てることがゴールではなく、いかに住まうことが問題なのだ、ということを改めて再認識いたしました。家を建てる際、全く悩みのない、というひとはいないと思います。このサイトは家を建てるすべての人にとって大変頼もしい存在です。 皆様の御活躍をこころよりお祈りもうしあげます。 |
その後 |
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