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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 1137 外構の請求が別途で請求された。

 相談概要 [氏名] U.A
[相談内容:] その他
[相談建物所在地] 和歌山県
[職業] 会社員
[年齢] 62
[男性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦2006  年 12 月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 100
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 土地900 家1800
[設計監理料]       50
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] 大手ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 2
[施工者名] D
[販売会社名] D
[設計者名] 分らない
[監理者名] 分らない
 相談内容 [現象]
Dの土地を買い同時に家もお願いしました、其の時一応は外構工事は別途と聞いて12月から住みたいので全てに専門の貴方にお任せするからと言って金も見積通り払い込みましたが、私も良く聞いて無かったのが悪いのですが 現地に行ったら土地が2m程高く成っていて斜めに造成されていて2.5mの擁壁が必要との事私は土地は囲いして有ると勝手の思い込んでいたら現地でこのままの引渡しとの事、

そんな説明は聞いて無いと言ったら外構工事は別途とはっきり伝えたと言われが家立っても玄関迄行く道が無い土手を登るしかない状態の為外構の見積依頼したらなんと600万円です 
今に成って土地は草山のままの所に家のみ建てて引き渡しとのこと、玄関迄行けない為引越しも出来ない、悩んでいます ちなみに2800万支払い済みです

[業者の見解]
しかたない土地と家を売っただけ 犬走り等は入って無いとの事の返事で建設は続けるとの事

[相談内容]
せめて玄関に入るように階段設置して欲しいのです。又、外構工事が以上に高く大阪で300万以内の工事が税入れたら700万位の見積の為、良い業者知りたい。
 yorozuの感想 私みたいな無知の物がいます、無知上何処に相談して良いか分らない為、解決しなくても思っている事を言えるページは本当に有りがたいです。
アドバイザー 
橋本 頼幸 解説員の橋本です。

土地を購入後、建物を契約したものと思いますが、工事請負契約をするということは「この部分は契約内、これ以外は契約外」といったことを契約当事者の間(この場合はUAさんとメーカー)で了解したことを意味します。

従って、原則としては、UAさんは契約範囲の説明を受けてそれを了解したことになります。
ご相談の内容では、どの程度の外構工事が必要か判断できませんが、建物に近づくことができないようであればそもそも工事ができないでしょうし、擁壁まで必要であるならば建物自体を建てることができるのかが気になります。

また、玄関まで行けないような状態で引き渡されるというのも不親切な対応だと感じます。
外構の追加見積600万円が一般的な費用かどうかについては、面積や工事内容が不明なので判断できませんが、600万円規模の外構工事が必要であるならば最初からわかっていたと考えられます。従って、一般的には契約時に何らかの説明があったのではないかと思います。

そのあたりは当事者同士でないとわかりませんが、いずれにしても契約書の中で別途費用になっているのであれば、その工事まで相手に要求するのは難しいです。

外構に要する費用を安くすることができるかどうかは、しかるべき専門家(設計者)や別の外構業者と相談する必要があるでしょう。
古賀 保彦 解説員の古賀です。

 土地を購入される前には、その土地をご覧になった事とは思いますが、その時は傾斜をどのようにするのかお聞きになりましたか?
 本件の相談依頼時記入項目のうち、設計図面の枚数が未記入である事と、打合せ回数が2回という事からの想像で恐縮ですが、あまり細かな事はおっしゃらずに先方にお任せ状態だったのではないでしょうか?

 それと、任された方は自分のところのやり方で進めるのが普通でしょうから、見解のズレみたいなものから起きた問題のように思えます。
 細かく言う事自体を遠慮される方もいらっしゃいますし、専門外で分からないから細かく言わないという方もいらっしゃいますし、私なんかもその方が美徳に感じる所もあるのですが、それにしても互いの考えが伝わらない事にはもの事を進めるのは難しいものです。特に、家や土地は値段が張りますので、注意しすぎる位の方がトラブルを避ける事ができます。

 また、先方は建物本体工事が自分の仕事の範囲で、外構等は後の打合せと考えていたのかもしれませんが、費用がかさむ工事ということは前もって分かる事ですから、工事契約前とかの早い段階でその費用等をアドバイスしてくれれば良かったものを、とも思います。

 いずれにしても、外構工事を進めなければ支障があるでしょうけれど、擁壁はしっかり作っておかないと大変な事にもなりかねませんので、それ以外の部分でコストを抑える工夫が必要です。なお、傾斜地での工事は運搬費がかさむ事も多いので、現在お住まいの地域での工事費とは単純に比較できない面があります。それにしても倍以上というのはかかりすぎとも思えますので、他の外構会社を探して比較された方が良いですが、探す場合に本体の工事会社の協力が得られない時は、ご自分で探し、工事内容を指示しなければなりませんので、そのあたりの事も念頭にご検討された方が良いと思います。
 コメンテーター 
関口 啓介 コメンテータの関口です

橋本解説員、古賀解説員の解説の通りと思われます。
南紀白浜はとても素敵なところですね。別荘でしょうか、それとも退職後の住宅でしょうか。遠いからこそ本来はしっかりとした設計・監理、そして工事契約が必要だっとと思われます。

業者の「土地と家を売っただけ」と言う見解には甚だがっかりします。そのようなところと詳細を詰めないまま契約された事はうかつだったと思われます。
外構工事とは言え、擁壁を伴う工事であれば、しっかりと設計・監理者を依頼し、工事請負契約を結んだ方が良いと思われます。U.Aさんが言われるように大阪での見積りの倍額であれば、設計・監理費用を含めても充分納まるのではないでしょうか。同じ轍を踏まないように、そうされる事をお勧め致します。
 事務局から 
  荻原 幸雄  私見ですが、全てを信頼していて、依頼することは決して悪いことではありません。
その信頼に応える能力が相手になかったということになります。
信頼されようが、信頼されまいが、事務的に処理することが営業マンです。
本来は家や外構の話は国家資格の建築士が対応すべきことです。ハウスメーカーはこれを軽くみております。設計もハウスメーカーによっては簡単な学習でできる独自に開発したCAD(自動設計システム)を利用しているので、実質、無資格の営業マンが設計をしている部分もあります。ですから設計に限界もあります。

通常、私たち設計事務所は信頼されることは大きな喜びであり、全てに対していろいろと提案します。
貴方のような方ならば、全身全霊を傾けて設計・工事監理するでしょう。
当然です。この世の中で信頼関係がなくなったら、全ては契約書だけのつまらない家になることでしょう。
信頼関係が構築できた全身全霊を傾けた家は建物そのものに魂が宿ります。それは基礎の鉄筋1本1本、コンクリートの出来上がり、柱梁などの出来上がり、こうなると下地の段階で美しいものです。そして仕上げになれば尚更美しく、心が和むのです。

外構も建築ですから当然、アプローチや擁壁、地盤、階段、スロープ、植栽、全てのものを設計することになります。
予算がなく何を削るのか?当然に話題に上るものです。依頼者からなくても、魂を入れた設計は必ず、こちらからその提案や話、費用の説明をするものです。

騙し討ちといってもおかしくないような引渡しは情けない人々が家造りに参加してしまっているものです。
確かに契約は大切なことです。しかし、日本人として構築された精神である「和」を尊ぶ家造りが遠のいていくのを感じます。ハウスメーカーは自分たちに降りかかる火の粉は完璧なまでに構築されています。
それをいいことに弱い立場の依頼者になすすべはありません。
ハウスメーカーも営業マンではなく魂の構築された建築士が対応するようにして欲しいものです。

残念ながらハウスメーカーの社員である従属された建築士ではなく、信頼できる独立した建築士に外構の相談をしたほうがよいと思います。同じお金を払うならば、外構だけでも魂を入れた設計をしてもらってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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