相談概要 | [氏名] TT [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [相談建物所在地] 愛知県瀬戸市 [職業] 会社員 [年齢] 39 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2007年2月11日 [公庫使用] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 29 [工事請負金額] 2200 [設計監理料] 0 [様態] 注文建築 [施工者] 大工(工務店) [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] - [確認申請書お持ちですか?] - [検査済証は有りますか?] − [設計図面は何枚もらいましたか?] 10 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 5 [施工者名] AH [販売会社名] AH [設計者名] O [監理者名] K |
相談内容 | [現象] ベタ基礎のコンクリート打設において、ベース部打設後24時間後に立上げ部の打設が行われてしまった。 また養生も散水・シート保護など一切無く、立上げ部の型枠は立上げ部打設後72時間後に外す予定との事です。 また立上げ部の天面に4箇所ほどひび割れがある。 (愛知県の10月末の事であり、前後1週間の気温は最低11度・最高23度位です。) 26日:ベース部打設 27日:立上げ部型枠設置&打設 30日:立上げ部型枠撤去 [業者の見解] ・ベースから立上げの打設間隔は早いほうがよいです。 ・立上げ部も3日あれば強度が出る為、型枠を外しても問題ないです。 ・立上げ部天面のひび割れはレベラーに発生しているものであり、強度に問題ありません。 ・今の季節であれば、養生は何もしなくても十分です。 (コンクリート業者も季節・天候に合わせた配合の生コンを使っており、真夏であればシートをかけるとの事。 [相談内容] 1.コンクリート打設において、ベース打設後24時間で立上げ部の打設を行っても ベース部の強度に問題は無いのでしょうか。 2.立上げ部の型枠は72時間で撤去しても問題なにのでしょうか。 3.写真に見られるようなひび割れは問題ないレベルのものでしょうか。 4.コンクリートの養生は、何もしない自然放置状態でも問題ないのでしょうか。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
yorozuの感想 | 過去の相談事例も多数あり、非常に有益に使わせて頂いています。 ・私の使い方が良くないかもしれませんが、過去相談検索において、AND検索がうまくいかないです。 ・過去の相談結果も、1案件1ページで表示する機能も欲しい。(印刷する時に便利) |
アドバイザー | |
藤井 修 | 名古屋の藤井です。 本来はベース部分と立ち上がり部分は一体で打ちたい処ですが、コンクリートの浮き上がりが心配されるので底版と立ち上りに分けて施工しても問題はありません。 コンクリート打ち後1日は底版に物を載せたり歩いたりしなければ、24時間後に立ち上げ部分を施工しても特に問題は無いと思います。 コンクリートのせき板(側の型枠)の撤去は基準では平均気温が15℃以上であれば中3日の存置期間をとればよいのでこれも特に問題は無いでしょう。コンクリートの養生に関してもこの時期であれば特に必要はありません。 また、立上げ部天端だけのひび割れであればコンクリートの強度には影響しないものでしょう。 ただアンカーボルト周りのひび割れ部分の深さがコンクリート表面だけのものであれば良いのですが、写真だけでは判断がつきません。 |
関口 啓介 | 関口と申します。 1.コンクリート打ち込み後少なくとも1日間はその上を歩行したり、作業したりして、硬化初期のコンクリートが有害な振動や、外力による影響を受けないようにすべきです。立上げ部分の型枠がベース打設前に浮き型枠で組んであれば別ですが、写真のような鋼製型枠であれば、ベース打設後に型枠を建て込んでいると思われます。コンクリート打設後に組みますので24時間後にコンクリート打設をしたとしたら、1日以内に歩行し、組んでいると思われます。そう考えると問題がありますが、なんらか特別な施工をされれいるのか、施工業者に確認をされると良いかと思われます。 2.立上げ部の型枠脱型は、鉄筋コンクリート工事 第12版 1953制定 2003改定(第11次)建築工事標準仕様書・同解説5によれば圧縮強度試験により50Kg/cm以上に達した事が確認されるまでとなっております。平均気温が10℃以上であれば、平均気温20℃以上で4日、10℃以上20℃未満で6日以上経過すれば強度試験によらず取り外す事ができます。コンクリートの設計強度にもよりますが、実際には3日程で50Kg/cmは出るとは思われますが、いずれかの確認が必要となります。コンクリートの圧縮強度が確認されているか、またどのような仕様や基準に基づいて施工・工事監理がされているか確認されると良いかと思われます。 3.施工状況がわかりませんが、レべリングモルタルの割れは、直接基礎の強度には関係ありません。 4.問題とは思いませんが、自然放置でも設計強度は発現する事が多いです。シートなどでの保護は必要ないと思いますが、より強いコンクリートを作るためには、湿潤養生が望ましいです。 |
コメンテーター | |
橋本 頼幸 | コメンテーターの橋本です。 藤井・関口両解説員の解説のとおり、施工方法についてはベストではないが問題はなさそうだ、といえると思います。しかし、現状を実際に見ていませんので安全であると判断しているわけではないことをご理解下さい。 また、基礎表面の割れは表面1cm程度の水平を出すために後付けされているモルタル内であれば問題ないと思いますが、型枠を外した後の基礎立ち上がり表面に亀裂が連続しているようなことがあれば問題があると思われます。 いずれにしても、監理者・施工者に納得のいくまで問い合わせて、それでも納得ができないようでしたら第三者の専門家に現地を見てもらい確認されてはいかがでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 1)については本来は絶対にしてはいけないことです。 強度が発現する前にコンクリートに余計な負担を避けるためです。 もし、気候等で状況がよければ結果よし、ということになりますが、通常はやりません。何故ならば、そのことで亀裂などが起きた場合は、その奥までは補修できないからです。一か八かというような施工は慎むべきです。 2)3日ならば問題ないでしょう。もし、早く外す場合は根拠が必要です。 コンクリートピースを圧縮破壊して郷土が5N/cm2以上であることを確認する必要があります。 3)天端レベラーが正常に配合したならば写真のような質感にはならないでしょう。 どこの布基礎用天端仕上材を使用し施工はどのようにしたのか確認してください。 見た感じセメントミルクだけのようにも見えます。であるならば、割れるでしょう。しかし、そうだとしても強度は問題ないでしょうが、割れがまだ増えることが考えられます。 いずれにしても工事監理者(監督ではない)に確認してください。 4)この季節ならば問題はないでしょう。 いずれにしても工事監理者に確認することです。 工事監理者とは貴方に代わって現場を建築士として仕様どおりになっていることを確認する建築基準法及び建築士法で規定されている立場の人間なのですから・・・・。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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