相談概要 | [氏名] OM [相談内容:] その他 [相談建物所在地] 石川県河北郡 [職業] 会社員 [年齢] 34 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2007年4月末日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 181 [延べ面積坪] 55 [工事請負金額] 2500 [設計監理料] 100 [様態] 注文建築 [施工者] 大工(工務店) [設計者を選んだのは] 自分で選んだ。 [監理者を選んだのは] 自分で選んだ。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。 [確認申請の為の委任しましたか?] した。 [確認申請書お持ちですか?] 無い。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 20 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 10 [施工者名] 未定 [販売会社名] [設計者名] T建築設計事務所 [監理者名] TH |
相談内容 | [現象] 今年の5月GW前後に、二世帯(息子夫婦と母)の設計依頼し、10月1日から着工予定で、既存の建物解体込みで、2500万の予算で、設計をお願いしました。 8月盆過ぎに、懇意にしている工務店と設計士が連れて来た工務店に、基本・実施設計を100万でお願いした図面を基に、見積依頼しました。当初、延べ50坪を坪40万台で設計をお願いする予定だったのですが、間取りの関係で、延べ55坪になってしまい、多少の予算オーバーを予想していたのですが、4400万という予想以上の見積が、懇意にしていた工務店から上がったきた為、びっくりし、設計士から、普段やっている仕様変更をして、どれだけ金額が下がるか、やってみてとその時工務店に伝え、10日後くらいに上がって来た見積が3300万でした。 その後、母が設計変更も含めて、一度設計士に会って、話し会いを持とうとした矢先、設計士が連れてきた工務店が、2700万で明細を付けずに、大項目(工種ごとに一式)を持って来た為、設計変更の話は、一時頓挫し、胸をなで下ろしていたのですが、もう一度、他のHM2社にも参加していただき、見積もりする事にしたのですが、4000万、3600万と高いままだったので、設計変更案を出すはめになり、もう一度出していただきましたが、3070万、3000万となったが、当初予定していた仕様からは、ほど遠い内容(べたから布基礎に、家具なし、建具の変更、照明器具80%程度、外構別途など)そこまでして、設計士の意向に合わさないといけないのかと、もんもんとする日々を過ごしております。 [業者の見解] 施工者側は、施工面積は62坪あると主張するが、あくまでも55坪でと言い張る。 自分が連れて来た、2700万の工務店に決めようとしている。 見積明細、内容については、未だもって不明。明日(10月14日)に提出予定。 当初から1ヶ月遅れている。 現在、当初の図面で確認申請済みの為、設計変更をお願いしようとすると、後悔する事を理由に、小さくする事に反対している。 瓦葺きは、メンテナンスフリーでお願いしたが、全て鉄板葺きに変更する案も提示。 [相談内容] 二世帯である為、キッチン2つ、ユニットバス1つ、シャワーユニット1つで、普通の世帯の倍かかるので、建物の形状もできるだけシンプル(総二階、和瓦葺一部鉄板葺き、切妻屋根)にしていたのですが、こんなに予算から外れると思っていなかったので、困惑しています。 10月14日に提出される予定の見積もりの明細を見てから、最終判断をする予定ですが、内容(家具、建具、外構の仕様など)によっては、軌道修正(間取りの変更、延面積の見直し等)をしなくてはならないと思っています。ただ、ゴリ押しで現在のまま押し切られるのではないか、非常に不安です。妻は、その見積明細を見てからだねと言っていますが、私は、じっと待っているのが苦痛なので、平行して、知り合いの他の設計士に、図面を見てもらい、腑におちない気持ちをぶつけました。すると、今現在請求されている、工事着手後の監理料を差し引いた、金額を支払って、設計からやりなおさないかと持ちかけられました。確かに、当初お願いしていた設計士より木造住宅には、実績も経験も上の人なので、今までの作品も見せていただいたりする内に、間取りや、外観についても、気になり始めてしまいました。 実を言うと、その方は、2年前に他界した父と生前お付き合いしていた間柄だったので、父が世話になった事もあり、建設地に下見に行かれたりして、かなりやる気の様子で、その方も、事情を酌んでいただき、80万で最小限の図面(平面詳細図、矩計図、基礎伏図、電気照明図、設備図面)を書いてあげるよと言っていただきました。 以上の事から、今回一番相談したい事は、このまま設計変更せずに、従前の設計士に間取りの変更、延面積の見直しを、当初の設計監理料の100万以内でやっていただくか?もしくは、契約をキャンセルし、設計費だけとして70%の70万程度支払らえばいいのか?(なお、現在基本設計完了時に30万支払済、残り40万)または、新たに後述の設計士に依頼するか?悩んでいます。どうかご相談よろしくお願いします。 |
yorozuの感想 | 数千万からの一生の買い物の事なので、このようなHPがあって、大変助かります。 |
アドバイザー | |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 建物のグレードなどは分かりませんが、木造在来工法二世帯住宅で55坪、工事予算2500万ですから、やや厳しい予算ではないかと思われます。外構などまでは予算を回せないのではないでしょうか。 見積りの取り方からすると、設計者が連れて来た工務店とハウスメーカーと比較したら金額の開きは大きくなると思います。ハウスメーカーは図面を元に自社仕様にして金額を算定しているのではないでしょうか。前述の3者でなくて他の工務店に見積りを依頼したらいかがでしょう。 設計者も今迄の打合せのなかから現在の面積を提案している訳ですから、狭くすると後悔することになると反対しているのかもしれません。 工事費の明細が出てくるのでしたら、それから検討してみても遅くはないでしょう。 70万払ってキャンセルする気があって、別に80万を払うだけの意思がお有りなら、今の設計者に、予算に納る広さに変更をしてもらう方がいいでしょう。どうしてもそれを拒むようでしたら、あなたとの相性が合わないのですからお断りするしかないでしょうね。 もう一人の設計者には、とりあえず予算内で建ちそうな間取りの提案だけを有償で依頼してみる方法もあります。そちらの間取りが良ければ、それから設計者の交代をしても良いのではないでしょうか。それぞれに報酬を支払うのですからお願いしてみてはいかがですか。 あなたのためを思って一生懸命業務をしているのかどうかは、周りからは見え難いのでアドバイスが難しいのが正直なところです。 |
津村 泰夫 | 大阪の津村です 私も山口解説員と同様にもう1社、同等の工務店に見積依頼されることをおすすめします。設計内容がよくわかりませんが、規模からしますとかなり厳しい予算だと思います。 見積もりをとってみて予算よりかなり高いということは良くあることで、設計者はそれから減額に苦労をするものです。2700万円という業者の見積も大雑把かもしれませんが、設計図面の内容について施工可能ということが確認出ればよいと思います。ただ増減が出る場合は必ず見積を先にとってから決定することは当然です。どうしても2500万円という予算であれば、工務店からもVE案(良い変更案)を出していただき減額願う以外にないでしょう。 予算的に厳しいため他の設計者に替えても同様かもしれません。どうしても気が合わないとか、続けて行く自信がなければ別ですが、現在の設計者にお願いされてはいかがでしょう。 面積を縮小出来るのであれば確認申請の出し直しまたは修正を含めて検討すべきでしょう。 |
コメンテーター | |
橋本 頼幸 | コメンテーターの橋本です。 山口・津村解説員のおっしゃるとおり、少し予算的に厳しい条件かもしれません。しかし、建築主と設計者というのはそのようなことを腹を割って話し合える関係であるべきですし、そうすることで、厳しい予算でも依頼者の希望にあったプランを出すことができるものです。 設計事務所とのつきあい方の中で、十分な信頼関係を築けないようであれば、継続して相談をするのは難しいでしょう。設計の変更も仕様の変更も、そして何よりも今後の監理においても、信頼関係が築けないようであればトラブルの元になります。 いくつかの設計者に平行に相談すると話が非常に複雑になると思います。まずは今依頼している設計者にきっちりと要望を伝えられて、信頼足るべきか否かをご判断されてはいかがでしょうか? ご参考ください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 根本的に要望と予算がかけ離れていると感じます。2世帯ならば尚更です。 地域性を加味しても3500万前後はかかると判断します。 通常はクライアントの要望と予算の比較では要望の方が予算を大きく上回っています。 経験ある建築士は依頼があった時点で無理であることを告げるでしょう。 しかし、建築士の中には設計契約を先にして、若しくは設計作成を実行してまう建築士は多くいます。何故ならば、設計行為そのもので、少なくとも着手金を手に入れられるからです。 このような建築士は通常、仕事がなく、仕事がないので下請設計だったりして、工事監理経験が少なく施工会社におんぶに抱っこになりやすく、よい傾向とはいえません。 今回の場合は毅然と「この予算で要望とはかけ離れているので、規模を縮小して提案する。それが無理ならば設計ができない。」と断る建築士がまともな建築士だと思います。 そのような建築士は建築の多面的な重要性を認識していいるからです。 今回依頼した建築士と変更して依頼する建築士は構造設計の重要性や工事監理の大切さを説明されましたか? 工事監理の重要性を話する建築士が実は設計も能力が高いのです。 建築士を選択する場合は 1)構造設計の重要性 2)工事監理の重要性 3)家族や家の将来のリフォーム対応の是非の可能性 4)デザインの高い空間が人に心地よさや寛ぎを何故与えるか。 これら4点を丁寧に説明できる建築士が能力のある建築士であり、それが建築家です。 これらの判断基準から建築士を選定し直す事をお勧めします。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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