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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No. 1126 解体建物の隣地の外壁に雨が侵入しそうだが・・・。

 相談概要 [氏名] MI
[相談内容:] その他
[相談建物所在地] 京都府京都市山科区
[職業] 専業主婦
[年齢] 36
[女性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦2006年 9月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 18
[工事請負金額] 350
[設計監理料]
[様態] −
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] −
[監理者を選んだのは] −
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] -
[確認申請の為の委任しましたか?] -
[確認申請書お持ちですか?] -
[検査済証は有りますか?] −
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?]
[床面積] −
[施工者名]
[販売会社名] Uハウジング
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
隣接する裏の中古住宅を建設会社から
解体更地渡しの条件で契約を結び、購入しました。
只今解体中です。
中古住宅+土地代・300万円  解体工事代・50万円 で330万円は支払い済みです。
土地の売買は済んでおりますが、解体費の残り20万円は工事終了後に渡します。

[相談内容]
隣接する裏の中古住宅を建設会社から解体更地渡しの条件で契約を結び、購入しました。
只今解体中です。購入した中古住宅は隣家との壁は離れているのですがお互いの壁の間が数センチほどで、上部はお互いの軒と共有するトタンで雨がしのげる状態です。
外壁は簡単なボードのような素材を使用されていて、そのボードとボードの間の接着部分はすでに劣化しており、雨がかかると家の中までしみこむような状態です。
契約前に隣の方に迷惑をかけたくないので、壁はどうなるのか聞いたのですが、「大丈夫です」とのことでした。

そのまま解体に入り崩してみるとその状態がわかったようなのですが、「壁が離れているので問題ありません」と言っています。
「そもそも、壁が離れているので、雨がしみこんでもこちらに責任はありません。」とのこと。
でもその中古住宅を崩すとほぼ雨はしみこむと思います。
心配なのでとりあえずブルーシートで雨がかからないようにしてもらっていますが、数ヶ月先の立替工事までもつかどうか・・・。
ちなみに隣家の壁(両隣分)を補修する場合、別途40万円かかるそうです。
どうしたらいいのでしょうか?
ちなみに、立替工事は別のハウスメーカーで検討中です。
 yorozuの感想 とてもとても参考になります。自分のことのように思え、ついつい読み込んでしまいました。このような場所を設けてくださり、また無料でご相談にのっていただき感謝いたします。これからも宜しくお願いいたします。
アドバイザー 
阿部 重幸 阿部解説員の回答です。

貴方の思われるよう隣家とのトラブルは避けたいものですよね。
貴方が心配されているのは良くわかりますが、建物が各独立して建っているのであれば、外壁の材料は文面では解りかねますが、おそらくサィデングで施工されているいると思います。
サィデングの場合、ジョイント部分のシーリングは劣化していると思われますが、ビニールシートで養生されているであれば雨水の浸透は防げると思われます。
又、両隣の外壁の補修は貴方の負担で施工する必要はありません。
(連棟の場合で柱を共用している場合は建築主で負担することがあるようですが)あくまでも建物の持ち主自身が建物を管理するのが原則ではないのでしょうか。
余り取り越し苦労をなさらずにリラックスして次のステップを歩んで下さい。
 コメンテーター 
津村 泰夫 コメンテーターの津村です

 解説遅くなり申し訳ございません。
 現地での状態がよくわかれば回答しやすいのですが、私も今大阪市内で建替工事の設計監理をしておりますが、建物を解体すると隣家に外壁のないことがわかりました。

このままでは雨水が浸入し大変なことになりますので、確かに隣家の財産増になることですが、施主さんと良く話しをして、費用をご負担いただき波鉄板で補修をおこなうことにしました。施工会社と張り方などを相談し、数万円程度で出来たと思います。あなたもあなたの設計者とよくご相談され、地域の実情などをふまえた上で対処されるのが良いでしょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄  補修工事をする場合は解体業者に補修を依頼するよりも、建替える施工会社に依頼したほうがよいと思います。
隣家の方は解体時に何も言わなかったのでしょうか?
共用したトタンの設置の経緯を確認することもよい方法だと思います。
私は本来は自分の家は自分で管理するものという原則は理解するのですが、当時の経緯も大切なことだと思います。
いきなり共用していた部分を撤去したら、貴方が隣家の方でしたら、どのような気分になるでしょうか?
私が設計を担当するのであれば、先ずは、その点が解体する前に隣家の人から経緯を聞き、解体するのに雨が進入する可能性を説明するでしょう。そして、費用負担が数万円でガルバなどでできることを説明します。その費用負担をお願いできれば施工会社に施工させることを伝えます。
人によっては「隣家の都合で共用である部分を壊すので、そちらで負担ください」という可能性もあります。
その場合は近隣関係を考えても10万円以下でできると思いますので(建設する施工者ならば)負担をすることも勧めるかもしれません。あくまで建築主の判断ではありますが、近隣関係は遺恨を残さない方がよいと思います。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 貴重なご意見ありがとうございます。
外壁の隠れていた部分の素材は残念ながらサイディングではなくセメントボードで表から見える部分はモルタル仕上げになっております。
その後、他の業者の方に見ていただきましたが、やはりこれでは雨が浸み込むそうです。
その上、解体工事が雑で補修も十分ではなく、もう一度売主と話し合うべきとのことでした。
工事費は半分以上は支払っていますが、残りは10月末までの支払いになっています。

今回問題になっているのは
●壊す前から隣接している部分がセメントボードと 把握していたのに、そのことを隠して解体工事費を削った値段で売った。
●解体工事に入るにあたって、お隣に「壊す」ということは伝えたが 詳しい説明なく工事を始めた。
●勝手に隣家の壁に釘をいくつも打ち込んだ。
●モルタルの壁を壊したのにもかかわらず、 トタンで隠して補修したと済まされた。
●この件でお隣は大変お怒りです。
と、前にご相談した時よりもかなり悪い状況になっております。

売主はまだ補修していないにもかかわらず、残りの工事費を請求してきています。
お隣の最低限雨がかからないトタンの養生はこちらが支払っても良いのですが、釘穴やモルタルの破損の分は売主がもつべきだと思います。
しかしお隣が納得する補修は望めないので他で補修したいのですが、できれば残りの工事代分をその補修にあてたいのです。
やはり解体工事の残金は売主に支払うべきなんでしょうか?
土地売買契約書には「売主が責任をもって解体し、買主に渡す」となっています。
これは契約違反といえませんか?
古家のまま購入し、解体はつぎに依頼する建築会社に頼むべきでした。解体工事込みの値引き値段をだされたので、そのままの流れで頼みましたが、これが間違いでした。
対処の仕方など今後の参考にさせていただきます。
 その後   事務局の荻原です。

ご質問がありますのでお応えします。
 >今回問題になっているのは
 >
 >●壊す前から隣接している部分がセメントボードと
 > 把握していたのに、そのことを隠して解体工事費を削った値段で売った。

これについては解体というものと隣家の補修とは別物です。
問題は補修が出る可能性があるのに補修の話しを買主がその心配を伝えたのに
「大丈夫」とした点です。恰も補修がないような説明には施工を事業としている会社としては問題がないといえない可能性がある。

 >
 >●解体工事に入るにあたって、お隣に「壊す」ということは伝えたが
 > 詳しい説明なく工事を始めた。
同上

 >
 >●勝手に隣家の壁に釘をいくつも打ち込んだ。
これは施工者の判断なので施工者負担と思います。

 >
 >●モルタルの壁を壊したのにもかかわらず、
 > トタンで隠して補修したと済まされた。
同上意見

 >
 >●この件でお隣は大変お怒りです。
やはり。そうなると思います。
支払いとのからみがありますので、これは早急に弁護士に依頼することをお勧めします。
隣家も絡んでいるからです。速やかな解決には弁護士を仲介する段階だと判断します。

何度も丁寧にお答えくださり、ありがとうございます。
段々ややこしい方向に進んでゆくので疲れました。
でも、相談にのってくださる方々に支えられて何とか乗り越えられそうです。
本当にありがとうございました。

津村です

ごくろうさまです
たまたまこの土地を見てきました。
間口2軒の家がずらりと並んでいました。
解体した土地を見ましたが、両側に壁面をブルーシートで覆った家があり、補修費はかなりかかりそうです。
京都市に用途地域・建坪率を問い合わせたところ、第一種中高層・60%ということでした。実際は100%で建てていますねと聞いたところ、「当時の事情はわからない」ということでした。かなり問題のある地域のようです。
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