相談概要 | [氏名] S.S [相談内容:] その他 [相談建物所在地] 神奈川県横浜市鶴見区 [職業] 主婦 [年齢] 37 [女性] on [構造] 木造(2X4工法) [引渡し年月日] 西暦2006年7月17日 [公庫は使わない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 78 [延べ面積坪] [工事請負金額] 1740 [設計監理料] 210 [様態] 注文建築 [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分で選んだ。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。 [確認申請書お持ちですか?] 解らない。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 約55 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 約15 [床面積] 80m2以下 [施工者名] O建設 [販売会社名] O建設 [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [現象] 引渡し後の修正工事が行われている 大きなものでは、床下に水が溜まっている 風呂の洗い場に水が溜まる。 壁付けポストが取り付けられていない 外構工事(フェンスの取り付け)が終わっていない 室内全体はクロス、ボード無しで梁(間柱)表しの仕上げだが、養生がされていなかったため汚い。主に雨漏り跡。 細かいところでは、サッシ内側のコーキングがしていない、部品が仮置きのまま止められていない [業者の見解] 修理します。とのこと。 時間はかかっていますがボチボチ業者が来ています。 [相談内容] 建築家を探してこの家を建てました。 土地を買った時点で銀行から「一年以内に竣工」という条件をつけられ、それに承諾したのが主な原因かとも思いますが、銀行の期限日には工事は終わっていず、それでも全額支払い、旧居を退かなくてはいけないため一週間後に引渡しを受け引越しました。 引渡し時には主人がチェックし、サッシが曲がっている、室内の電気がつかない、室内が汚い等々が発覚。 工務店側からもその他間に合わなかった工事を続けることを口頭で約束しました。 工務店側は常に「間に合う。間に合わせる」と言いつつこの状況。 引越し初日には、排水口の位置がおかしく風呂の洗い場に水が溜まる。風呂水栓のカランが湯船に届かない。風呂場がカビ臭い等々が発覚。 先日は床下に水が溜まっていること、異常に汚いこと、周りの木にカビが生えている、床下断熱材が浮いている等が発覚しました。 その他細かいことは色々ありますが、引渡しを受けてしまったことを後悔する日々です。既に入居してしまっていること、入居後の工事は精神的にも肉体的にも辛いので、階段が歪んでいる、室内シールが汚い等の細かいことには目をつぶって申告はしていません。 発覚した不備に対しては修正する気はあるようですが、建築家に多額の設計監理料を払い、工務店にも管理料を払い、その結果がこれというのは実にお粗末な仕事だと不愉快で腹の立つ日々を過ごしています。 それぞれ残金として工務店には水道配管料の50万ほど、建築家には40万ほど払っていない分があります。 全額払って嫌味を言うつもりでしたが、次から次へと監理ミスが発覚して、何かペナルティを受けてもらわないと気がすまないと思い始めました。 引渡し時に、工事を最後まできちんとするよう念書を請求し、工務店も了承したのですが、それについて未だ連絡がありません。 建築家は間に入って「ちゃんとやってくれるんでしょうね」と工務店と話あっていますが、何も効力は無いように思えます。 このようなことは建築業界では常時あることで、修正工事をした上でペナルティを、と思うのは間違っているのでしょうか。納得いかないのですが、納得しないといけないのか、プロの御意見を伺いたいと思い投稿します。 宜しくお願いします。 |
yorozuの感想 | |
アドバイザー | |
藤井 修 | 名古屋の藤井の解説です。 工事金額を支払い引き渡しをされた時点で施主は弱い立場になりますが、工事金など残金があるのは幸いです。 引渡しの時に残工事や不良箇所があることを確認しているので施工者は当然手直しをしなくてはなりません。ましてや設計監理として建築士がいるわけですから、建築士は施主の立場で処理をするのは当たり前のことです。もう一度冷静になって3者顔を合わせて、手直しについて確認する事が必要と思います。 |
久米 能子 | 久米解説員の回答です。 SSさんが納得されないのは当然です。お気持ちは大変よくわかります。 ただ、引渡しを受けてしまった以上、ペナルティというのは、もっぱら、残金の多少の値引き交渉ということにならざるを得ないでしょうし、どこまで実現できるかは不明だとは思います。 これが、引渡しを受けず、どこかに仮住まいをされていれば、引越しができるようになるまでの家賃などを補償してもらうことは可能であったかもしれませんし、また、引渡しが延びたことによる違約金も多額ではありませんが、請求できたはずです。けれども、それも今となっては、できません。 建築家と言われる設計事務所(でしょうか?)に、工事監理を依頼されているのですから、まずはその設計事務所に、工事完了まできちんと手直しを監理してもらうよう、また、要求された念書も再度催促してもらうよう依頼してください。 ここまできたら、手直しが終わるまで忍耐強くつきあうしかないと思います。その際、当然支払いも最後まで止めていてください。 残金の50万円は、外構工事分をカバーする金額でしょうか?もし、そうならば、あまりに時間がかかってどうしても我慢できないような場合、いっそ外構工事は取りやめて、またそれだけを別の業者さんに依頼するのも、気持ちの上では楽になられるのではないかとも思います。不愉快な状況を続けることは精神的にもかなり辛いでしょうから、区切りのいいところで割り切ることも大切です。 工事期間が延びてしまって、外構工事だけが残ることは、実は私の現場でもままあります。工事が遅れる理由は様々です。天候によるもの、工事途中の手直しによるもの、また単に工務店の見込みの甘さなど…。工事が延びるのは勿論いけないことですが、きちんとした施工を完了させることと天秤にかければ、多少の期間延長はやむをえない場合もあります。(勿論、その際も、期間延長は前述の違約金対象となりますが。) それで、建築主の方には、契約上の引渡しよりも若干遅れの余裕を見ておいてもらうよう、初めに頼んでおきます。 ただ大切なのは、完了を待たずに引越しせざるを得なくとも、家だけは手直し工事まで終わるよう(外構だけを残す)にすることです。どうしても引越しをしたいと言われたときでも、建物本体だけはきちんとするまで引渡しを待ってもらうように建築主の方にはお願いしています。そうでないと、責任の所在も区分も不明確になるからです。 SSさんも含め、関係者の様々なその都度の判断のずれが、このようなことに繋がったと思いますが、手直しをしないと言われているわけではないのですから、頑張っていただきたいと思います。 最後は気持ちよく終われるように応援しています。将来の補修などについても、家のことはその工務店と付き合わねばならないのですから、できるだけ良好な関係で居たほうが、SSさんのためでもあります。 |
清水 煬二 | 清水解説委員の回答です。 今回のご相談内容は、よくあるトラブルの内容なのですが、第三者の建築士に設計監理を依頼してこのような状態になっていることが、SSさんにとっても辛さが倍増するでしょうし、私も非常に残念に思います。 結論としては、手直しを完了するまで残金を支払わないことと設計監理者を通して、排水などの原因や手直し方法の提案、是非の確認などを求めるべきです。 ペナルティに関しては、手直し完了後に話し合って合意した上で必要ならば差し引いて、残金の支払いをすれば良いでしょう。 金額的には裁判をするほどでもないと思いますから、あくまで話し合いで決める方が良いでしょう。 今さらですが、事前に予見して回避できたことがいくつもありますので、他の方のためにも振り返ってコメントいたします。 銀行の融資は土地を買って1年以内を求められるのは通常でしょう。しかし、実際に着工していて、もう少し延ばせれば完成するという場合は、担当者に事情を話せば期間を伸ばしてくれるケースは珍しくありません。 また、融資実行が直接工務店などに行かず、一度SSさんの口座に入ってのことであれば、引渡しの関係で残金を支払わなければならなくても、今回のように残工事があれば、完全に工事が終わるまで残金を残工事に応じて残しておくという方法が良いでしょう。 仮住まいの期間については、ギリギリの期間で借りられる方がいらっしゃいますが必ず1ヶ月以上は余裕を見るべきです。出て行かなければならないため、無理やり引渡しを受けざるを得ないのが今回のパターンです。 完成が延期になりそう場合は、1ヶ月以上前に業者から連絡をもらう約束をし、賃貸の家賃を負担してもらうなどの取り決めなども必要でした。 こういったことは、一般の方には事前にわからないでしょうから、設計監理の方がアドバイスしてくれて、仕切ってくれれば良かったのにと思います。 建築士の方は、設計図書の枚数や打ち合わせ回数からすればしっかり設計を行っていたのだと思います。 しかし、監理に関しては文面からのニュアンスですが、工務店との間に立ち工事中はもちろん、SSさんへの事前アドバイスなどもできたのではないか、引渡し時の検査もご主人が指摘する前にプロの監理として指摘できたのではないかと感じてしまいます。 第三者の建築士に頼んだのにこんな結果になったという不満が大いにあると思いますが、ハウスメーカーや工務店でも担当者や工事業者によっては、やはり様々なトラブルが生じています。 大切なのは、設計と監理の両方であり、建築士に依頼する場合でも設計だけでなく、どのように監理をしてくれるのかも確認すべきでしょう。 床下に水が溜まったり排水が悪い点は、原因が何なのか程度がどの程度かわかりませんが、設計監理の建築士にも積極的にかかわってもらうべき内容のよな気がします。 幸い、対応する気持ちが両者にはあるようですので、嫌味を言って終わってしまえば損をするのはSSさんですから、ここは我慢強く交渉していって下さい。 |
コメンテーター | |
津村 泰夫 | コメンテーターの津村です 担当者のパソコンの調子が悪く、対応遅くなり申し訳ございませんでした。解説員の皆さんのアドバイスを参考にしてください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 建築家に依頼したとのことですが、デザイン力は何かを感じたのでしょうが、監理というものが依頼者にはきちんと確認して欲しいところです。今回の依頼した事務所はどうも監理をちゃんとしていないのではないか?と思われます。 最後に残工事リストを作成することもしていないようですので、業務は終了している状況ではないのでしょう。 残金は支払う必要はありません。業者についても残金は支払う必要がありません。 さて、1年という期間は施工時からだと思いますが、施工に1年もかかるのはこの程度の建物では異常です。 銀行が設計も含めて1年以内という条件は初めて聞くことです。他の銀行はそのようなことがないと思います。 ここが、先ず、間違いです。建築家もアドバイスをしなかったのでしょうか?ここも疑問。 監理のできない建築士は残念ながら非常に多いものです。 特に構造的知識のないものは大勢います。 デザイン能力+監理能力=建築家でなければなりません。 デザイン能力だけで選定したところが、今回の業者がレベルの低いところだと、本件のようになります。 監理者責任を認識してもらい、残工事リストを作成し、業者に終了する時期を確認して文章で取り交わしましょう。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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