相談概要 | [氏名] O.Y. [相談内容] 注文住宅の瑕疵 [相談建物所在地] 福島県田村市 [職業] 会社員 [年齢] 35 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 2006年11月 4日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 149.25 [延べ面積坪] 45 [工事請負金額] 3050 [設計監理料] [様態] 注文建築 [施工者] 大手ハウスメーカー [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] した。 [確認申請書お持ちですか?] 解らない。 [検査済証は有りますか?] どういうものか知らない。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 48 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 約50 [施工者名] S建設 [販売会社名] Sハウス [設計者名] S.H. [監理者名] Y.M. |
相談内容 | [現象] 初めまして、宜しくお願いします。 現在、施工工事がスットプしております。状態が基礎、から1階、2階の柱、屋根取り付けまでの枠組が出来上がった状態です。 施工の過程を記念にと、私が毎朝と、仕事が終わってきてからの夕方写真を撮っていたんですね、その時発見した事なんです。 仕事が終わり、昨日は、一階部分が出来上がってましたので、今日は、二階部分も出来るのかなと、楽しみに、今日も現場の写真を撮ってから帰ろうと、現場に行きました。 すると、施工業者がまだ居まして、軽く挨拶を交わし、写真をいつものように撮ってました。 それから、施工業者が「じゃ、失礼します」と、帰られてその後に何気なく、基礎からの立ち上がってる柱1本一本、見ていくと、一本だけアンカーボルトがなく、ただ単に基礎に置いてある状態の柱を見つけました。 それで、50センチ隣にアンカーだけが出てる所を発見し、え、まさかアンカーの場所と設計の柱の位置が違うのでは、とよぎり、早速、現場監督に電話し聞いたら、その日の夜に確認に来た模様で、次の日の日中に電話にて施工ミスだと申し訳ありませんと、認めました。 それで私は、又仕事が終わってから現場に行き、後から、現場監督も来ました。すると、無かった筈のアンカーボルトがあり、後から来た現場監督が説明と今後の対策の案を出してきました。 その時点で会社側がお盆休みに入ってしまったので「お盆明けにその部分の対処を考えましょう、、、」それで、その場は、私も納得してしまい、次の日は、その部分を外した施工をすると言われました。で、次の日に、私も、不安で居ても経っても居られず、うちの営業担当に電話し不安をぶつけたところ、営業から現場監督に工事停止を命令して現場が止まりました。 私が見つからなければ、そのままごまかして施工してしまうような態度、後アンカー処置、現場監督がその時に出した案「その50センチ隣のアンカーにも柱を後から立てましょうと」、不安で困ってます。今後どうすればよろしいですか?ご相談お願いします。 [業者の見解] お盆休みなのでまだ、会社側からの提案は、無いです。 ただ、今日Sハウスの、現場監督と、上司が来て謝罪だけしていきました。 [相談内容] 仮に、対策案を出してきても、又ずさんな施工をと、、、信用ができるかと、、、 基礎から、やり直ししてもらった方がいいのか、とかです。 |
yorozuの感想 | HPを発見した時には、相談してみようかと思いました。 今はただ、宜しくお願いしますと、しか言えません。 |
アドバイザー | |
木津田 秀雄 | 相談員の木津田です。 アンカーボルトの施工間違いのようですが、O.Y.さんが感じられたように建築主が指摘しなければ勝手に進んでいたのかと思うと心配されるのはもっともだと思います。 本来は、監理者という建築主の立場に立って、きちんと工事を見る人が確認申請では提出されているのですが、実際には事務所の部長クラスの人の名前だったりして、結局は現場監督しかみていないのが実態です。 しかも基礎については、基礎専門業者が施工するために、任せきりになっているような状態ではないかと思います。 さて、アンカーについては、最悪ケミカルアンカーでの補修も考える必要はありますが、どの程度の深さに後施工したのか、コーン状破壊による耐力が柱の引き抜き耐力を上回るかなどの確認が必要です。これらの補修設計があってから、補修工事を行うのですが、既に施工されている後施工アンカーの長さは今更確認する事は大変です。(レントゲンでもとらないとわかりません) これらの内容を書面で提出してもらい、できれば第三者に内容を確認してもらうのが確実な方法かと思います。 また間違って施工したところに新たに柱を立てた場合には、設計内容とことなってきますので、他の部分との整合性が撮れなくなる可能性があります。アンカーボルトの設置間違いだけであれば、上記の補修を確実に行う事でリカバリーは可能かと思います。 |
星 裕之 | 星解説委員の解説です。 例え工業化住宅であっても、人間がつくるものです。施工ミスや連絡ミスがあって当然ではないかと思います。ミスがあってもすぐに対策できるわけではありません。アンカーボルトが指定の位置にないことはよくあることです。 その際は後から施工可能なホールインアンカー・ケミカルアンカー等で補強するれば全く問題ありません。ですから、工事を止めるほど大騒ぎすることではないと思います。 少し心に余裕を持って施工会社とつきあってください。 |
コメンテーター | |
久米 能子 | コメンテーターの久米です。 両解説委員の言われるように、その部分のアンカーボルトの適正な補修だけで十分だと思います。ましてや、基礎からやり直すなどという必要はありません。 我が家の工事期間中は、誰しもが大変神経質になったり、不安で一杯になるものです。勉強している人であればあるほど、です。けれども、今回のケースも、別にごまかしてそのまま進めようとしたのではなく、O.Y.さんが気がつかれなければ、翌日監督が気づいて補修して進めていたとも十分に考えられますし、さらに、O.Y.さんの不安を受け止めて、工事をちゃんと止めたのも、施工業者としてきちんとした対応だと思います。(ご相談の部分は、施工範囲にも寄りますが、監督が言うように、その部分だけを残して他の施工を進めても補修可能だったろうと思います。) あとは、きちんと補修結果を確認されたいのならば、木津田解説委員の言われるように、該当箇所にかかる力に見合っただけの後打ちアンカーがなされたかどうかの資料を提出してもらえばよいでしょう。 いただいた写真を拝見しましたが、このように、柱を直接、基礎に固定するやり方では、アンカーボルトは非常に精度の高い施工となります。土台をまずアンカーボルトで基礎に固定し、その上に柱を建てて土台と緊結させる従来からのやり方では、少々アンカーボルトがゆがんで施工されていても、土台の幅中央よりにだいたいおさまっていればOKですが、O.Y.さんのお宅の場合は、固定するプレートの孔とボルトが僅か数ミリの差のずれしか許されないはずです。 そのような精度の高い施工をおこなっている現場において、問題意識の無い安易な施工がされているとは思いにくく、もっとご自分が依頼されたメーカーを信頼なさってよいのではないかと思います。 今回のミスは、単純なミスだったのでしょう。O.Y.さんも気づかれて良かったとお考えになり、今後も現場通いを楽しくお続けになってください。たまには、現場の方に差し入れなど持っていかれているのでしょうか?些細なことですが、工事現場がとても和みますよ。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ここでの問題はこの会社は現場管理(監督の管理)も工事監理(通常、設計者の監理)もされていないことにあります。 職人も間違うことがあります。通常はコンクリートを打設する前に、現場監督が確認し、工事監理者が再度、それをチエックするのですが、通常、職人のミスは現場監督でも是正される場合もありますし、それをすり抜けても、工事監理者のチェツクで掌握できるものです。 これらが全てすり抜けたのは今後の問題としての管理体制を確認することが肝要です。 アンカーをどのようにしたのか?を確認ください。レベルの低いところはホールインアンカーなんてこともあります。 ケミカルアンカーが正しいのですが、その長さと種類の確認も大切です。また、その実応力を確認し、それで問題が無いかを確認もしなければなりません。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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