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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No. 1105 ハウスメーカー間建築ルールとは?

 相談概要 [氏名] SS
[相談内容:] 建売住宅の瑕疵
[相談建物所在地] 東京都稲城市
[職業] 教員
[年齢] 48
[女性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦 2006 年10 月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 135.95
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 6890
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 大手ハウスメーカー;S・M・D・P・M等
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 5
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 7
[床面積] 140m2以下
[施工者名] Tホーム
[販売会社名] Tホーム
[設計者名] HT 実際の担当2級:N
[監理者名]
 相談内容 [現象]

1月末にハウスメーカー7社による建売住宅地区のモデルハウスを見学に行きました.
 営業担当者から,次期販売区画はまだ建築確認を取っていないので,間取り等多少のプラン変更可能と伺い,ファックスおよびモデルハウスで打ち合わせました.

3月中旬に,設計担当者が持参した平面図,立面図を元に,一度詳細な話し合いをもち,東西屋根の切り妻,南側切り妻,2階東側居室にロフト設置の三点が決定のポイントとなって4月29日に契約に至りました.

 契約当日には5枚のCAD平面・立面図に従って重要説明を受け「青田買い」をしました.ところが5月末,突然以下のような設計ミスの電話連絡が入ったのです.
1. 東側の切り妻屋根が寄せ棟になる
2. 寄せ棟になるに従って,2階東側居室にロフトが作れなくなり,中央の部屋にロフトを設置する

[業者の見解]

見解:「ハウスメーカー間での建築ルールで、
・北側の住戸に対する日照確保のための2階セットバックルール、
・街並み景観に配慮する為の隣地、道路との外壁後退
があるのですが、今回の当該地は東雛壇の地勢の関係で上記ルールに加えて、北側および東西の住戸に対する日照に配慮する為東西の隣地側の2階の屋根は寄棟にするというものがありました。
 担当者が4月に変わり,引継ぎが不十分な結果、最後の建築ルールがプラン打ち合わせのなかで抜け落ちました.」(メールそのまま)

対応:代替案2つを提示.そのひとつは
1. 東側の切り妻屋根が寄せ棟になる
2. 寄せ棟になるに従って,2階東側居室にロフトがなくなり,中央の部屋に
 ロフトを移動するが,東側居室から出入りする

[相談内容]
営業は,今回のミスの原因は「担当者が4月に変わったため」と言いますが,3月中旬に設計担当者との打ち合わせの際には,すでに誤った図面を見せられております.これまで何度も建坪率の計算や延べ床面積の計算をミスして、こちらが指摘するたびに「2度とミスは致しません」と何度も平気で曰う営業担当に不信感を抱き始めています.

ご相談申し上げたいことは,

1.建て売りの場合,営業担当を変えてもらうことはできないのでしょうか?
(販売も3期目,最初の1軒ではないのですから,営業担当もルールは勉強しておくべきだと思うのです.)

2.重要説明時の図面(建築確認申請図面)通り,東側を切り妻屋根に,また2階東側居室にロフト設置してもらうことは不可能なのでしょうか?ハウスメーカー間建築ルールというものは,建築確認申請に優先するものなのでしょうか?
ようするに,こちらがあきらめなければならないのでしょうか?

3.重要説明時の図面と大きく異なる屋根形状,ロフト位置(部屋)の変更という事態は,メーカーの契約違反だと思うのですが,こういう場合,どのように対応したらよいでしょうか?代替案は隣の部屋の天井裏に忍び込むようで気に入りません.
すっかりイメージが変わってしまったのに,一方的に涙をのむのはちょっと納得できないのです.

どうぞよろしくアドバイスをお願い致します.
 yorozuの感想 複数の方が,別のお立場からアドバイスして下さっているので大変参考になります.
アドバイザー 
木津田 秀雄 相談員の木津田です。

 ルールが明確にあり、それを遵守しないとこの地域に住む事ができないということを前提に(変更を受け入れざるを得ない)書きます。いくらか話し合い(メーカー同士の)余地があるのであれば別です。

 契約時に実際には建てる事のできない図面を示されて、またその内容がご本人にとって「そうでなければ契約しなかったのに」と思えるのであれば、今回の契約を白紙に戻す話しをされた方が良いと思います。
 法的には難しいかもしれませんし、これまでかかった経費等をどこまで請求されるのか分かりませんが、不本意なまま気に入らない家に住む(だけでなくお金も払って行く必要がありますし)のは良いとは言えません。一方的なメーカーのミスですから強く交渉されてはどうでしょうか。

 ご質問は営業担当の交代などですが、交代は可能です。ただより良い人になるかどうかは分かりません。

 基準法は最低の基準ですので、守って当たり前ですが、地域のルールはある意味紳士協定ですので、他のメーカーを説得するより、SSさんを説得する方が楽とメーカーが考えたのだと思います。ただ新築の場合は、ルールあっての宅地という面もありますので、容易に他のメーカーがルール違反を許容してくれるとは思えません。

  せっかく、この土地と建物を気に入って契約されたのに、残念だとは思いますがずっと悔いを残しながら建物を受け入れるのが良いかどうかは難しいところです。
 コメンテーター 
山口 雅克 コメンテーターの山口です。

 建売のフリープラン(売建)の場合は、プランを了承してから契約するのですから、そのプランが契約後に変更になるのは我慢し難いですよね。強い態度で臨んでもかまわない状況です。場合によっては解約も想定しつつ、対応をして貰いましょう。

 地域のルールは、ある意味、法律よりも生活に密着していますので無理をしない方がいいでしょう。
 その土地もハウスメーカーも御自身では納得されていると思いますから、ポイントは間取りやデザインと言う事になります。一部変更とかでなく、納得できるプランを練り直して作って貰いましょう。設計担当が変わればプランも変わる可能性は大ですから、営業より設計担当を変えてもらうのも良いかも知れません。

 間取りだけ第三者の専門家の知恵を借りて、その費用をメーカーに負担してもらう方法もありますが、高額になると嫌がられるかも知れませんね。
 事務局から 
  荻原 幸雄  事実関係を第三者の建築士に確認してもらう必要があります。
何が本当にできなくて、何ができるのか?
大雑把な図面には常にトラブルが隠されています。
ですので、それらを専門家に精査してもらう必要があります。
頑張ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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