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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No. 1100 設計図のチェック、工事の監理を、専門業者にお願いしたい

 相談概要 [氏名] I・M
[相談建物予定地] 上記と同一
[職業] 無職
[年齢] 62
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 未定
[設計監理料] 未定
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
 相談内容 [家づくりの相談内容]
まだ施工業者も決まっていません。
間取り図を自分で書き、工務店と相談はしたが、ほとんど自作。
これから概算見積もりをもらう段階です。
ご相談は、契約をして、設計図をかいてもらい工事に入るわけですが、
設計図にミスはないか?
設計図通りの工事をきちんとやってくれるのかが心配です。
設計図のチェック、工事の監理を、専門業者にお願いしたいのですが、具体的に誰に頼んだらいいかわかりません。

工事の監理をするNPO法人があると聞きましたが、どこかありますでしょうか?
NPO法人がなければ、具体的な業者の紹介をしていだけるとありがたいのですが。
設計そのものの依頼をするつもりはありません。
設計にかんしてはアドバイスやチェックが欲しい。
工事に関しては、全面的にチェックをお願いしたい。
 yorozuの感想 まだ詳しくみてないので感想というほどものはありません。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 工務店の設計施工で家をつくろうと考えていらっしゃるのですね。契約をして設計図をかいてもらい・・・とありますので、その設計図はあなたが作った間取り図を確認申請できるような図面にするだけだと思われます。

 その場合は枚数も少なくて、私たちが推奨している設計監理と施工を分離した場合の設計図とは、その中身の濃さが全く違うものであることを理解して下さい。

 申請に使う程度、若しくはそれに設備機器のレイアウトを書込んだ程度の設計図をミスがないかどうか、その図面通りに工事をやってくれているかなどを第三者にみてもらうのでしたら、瑕疵保証制度の検査機関に依頼するといいでしょう。3〜4回くらい現場に出向いてみてくれます。

 しっかりした設計図があってこそ、しっかりした監理ができますので、たいした図面がない場合は監理もその程度しかできないのです。

 もし、20〜30枚の設計図を作成して工事にかかるのであれば、その設計者を信頼して下さい。設計者とは、専門家の立場であなたの思いを具体的に施工者や確認検査機関の人に分かるように図面などを作成してくれる人をいいます。設計者を信頼できない家づくりなんて初めから失敗しているようなものです。

 「設計に関してはアドバイスやチェックが欲しい」と言われていますが、設計段階の打合せに参加していない人がどうやってアドバイスやチェックをしたらいいのでしょう。出来上がった料理を出されて、これは私にあっていますか、調理でおかしい所はありませんかと聞かれたようなものです。

 工事の全面チェックもしてくれるところはあるかも知れませんが、盗人の番をする訳ではありませんので、その辺りを十分理解していないと、チェックを依頼した人とトラブルになってしまいそうです。そのまま工務店をも巻き込んでしまいそうでもあります。

 設計や監理、施工や品質管理のことに関してもう少し調べてみて下さい。
阿部 重幸 解説員の阿部です。

自分の思いが十分にこもった自宅を作りたいと言うご主人の気持ちが文面から感じられる相談ですが、単刀直入を申しますとご主人の相談は非常に難しい相談だと思います。
何故ならば、設計と監理は、水と氷のようなものであるからです。
水をはなれて氷はないし、氷をはなれて水はありません。
そこの処を十分に理解されることが大事だと思います。

又、設計の作業はただ図面を書くことだけではありません、重要ことは法の枠の中で空間をどの様に創造するか、又住み手を思いをどう理解するかです。
アドバイスやチェックでは完結できるとは思われません。
完成度の高い良い物を作るのには計画から完成まで一貫した作業が必要だと思います。
ご主人が望まれる方法では、ミスがあれば責任の所在があやふやになり、トラブルの原因にも生りかねないと思います。
 十分に思慮するようお願い致します。
 コメンテーター 
今井 優子  コメンテーターの今井です。

限られた予算の中で、ご自分の思いのたけを込めた終の棲家を・・。
とお考えになっているのでしょうね。
お気持ちはよく解りますが、あまり上手い方法だとは思えません。
目に見えないものにコストを支払うことは、一見無駄なことのように感じるかもしれませんが、本質的なものを求めるには、大切なことです。
設計とは単に間取りを作成することではありません。

昔の大工さんは、間取り図だけで家が建てられたかもしれませんが、現代の多種多様な嗜好や生活、設備、要求性能・・・などを、間取り図だけから汲み取って、現実にしていくのは無理があります。
二人の解説員も言っているように、もう少し、設計、監理について勉強されて、方法論の再考をご検討下さい。
 事務局から 
  荻原 幸雄  設計図と記載していますが、設計図というものをみたことがありますか?
間取りなどの図面は設計図などとよびません。

構造図面、電気、給排水設備図面などもかいたのでしょうか?
規模が書かれていませんが、規模によっては建築士でないと設計はできません。
建築士をお持ちでしょうか?

そうであればよいのですが、建築士がないといろいろな問題に直面する筈です。
お考えの法人などは第三者という監理ではなく、中間検査のようなもので、実質は全てを監理しないと建物の安心は手に入れられません。
監理をするには建築士の図面でなければ監理もできません。
その点を注意して進めてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 ご返事ありがとうございます。
いままで一度も家を作ったこともないので、設計図のなんたるかも分からないで質問していたことがよくわかりました。
山口さんの回答が一番参考になりました。
工務店が通常20枚もの設計図を書かないことが初めて分かりました。
現在の所、まだ工務店と契約もしていませんが、瑕疵保証制度の検査期間に依頼することを検討します。
どうもありがとうございました。
 その後  
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