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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No. 1094 インテリアデザイナーと建築士の業務範囲

 相談概要 [氏名] T.A
[相談建物予定地] 京都府 京都市
[職業] 美容師
[年齢] 28
[男性] on
[構造] −
[引渡し年月日] 建築予定
[何階建て]
[延べ面積m2]
[延べ面積坪]
[工事請負金額]
[設計監理料]
[様態] −
[施工者] −
[設計者を選んだのは] −
[監理者を選んだのは] −
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] -
[18確認申請の為の委任しましたか?] -
[確認申請書お持ちですか?] -
[検査済証は有りますか?] −
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?]
[施工者名]
[販売会社名]
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [家づくりの相談内容]
初めまして。住宅ではありませんが店舗新築です。
Googleで「建築相談」と検索して辿り着きました。私などの素人には、このようなサイトがあることを本当に感謝しております。宜しくお願いします。

私は京都で美容師をやっています。年齢は28歳です。30歳までに独立したいと考えていまして、父親所有の土地(ガレージ)に新築で美容室を建てたいと考えています。先輩にインテリアデザイナー(独立して3年デザイン事務所をしています)がおりまして、始め相談をしにいったら「新築の場合は建築設計になるから、私では無理です」と言われました。

先輩は建築士の免許を持っていません。他の美容室の内装設計をしたものを見たのですが、非常に良いセンスの持ち主で是非やってもらいたいと思いました。そこで、先輩(インテリアデザイナー)に再度相談したところ、「名義貸し等の問題になるから、1級建築士事務所に設計依頼をして、クライアントの要望として内装設計を私の事務所にしてもらったら、インテリアは出来る」っと言われました。昔から非常に良くしてもらっている先輩で、話しやすく何でも相談に乗ってもらえま す。

色々と話すうちに、先輩が「設計自体は出来ないけど、一緒にデザインの提案なら出来るよ。あくまでも提案だよ。」と言ってもらいました。設計料の話をすると、「提案でお金をもらうと、違法になるからクライアントの相談役として簡単な図面や模型を作って、それを元に建築士さんに設計してもらったら?後、でき上がった図面のデザインチェックくらいはするよ。けどそれ以上は出来ない。建築設計は建築のプロである建築士さんにお任せしましょう。」との事です。

それだけ親身に色々相談をしてもらってるので、是非内装は任せたいです。
それと、内装設計費は一級建築士事務所と相談するそうです。

自分が独立してする大切なお店です。美容室は非常にインテリアの雰囲気が重要です。このような、事は特殊なのでしょうか?
長々となりましたが、以上が相談内容です。
アドバイスなど頂けたら、ありがたいと思っています。宜しくお願いします。
 yorozuの感想 私等の素人から見て建築の世界は敷居が高く、なかなか相談する場所がありませんでした。
「建築よろず相談」は何事にも真剣に答えを出し、相談者にとってみれば、非常にありがたいページです。
このような素晴らしいサイトを拝見するだけで、色々な問題点があることがわかりました。私も参考に、読ませていただきました。
アドバイザー 
古賀 保彦 解説員の古賀です。

 店舗設計を行う場合にはいくつかのパターンがありますが、ご相談のように、建築主とインテリアデザイナーが構想を練って建築士に依頼するというのも一つの方法です。

 テナントビル等で内装のみを行う場合がありますが、これも建築物ですから法規に基づいた設計をしなければなりませんが、消防検査程度の場合が多いので、建築の法関係については現実に問題とされる事が少ないのですが(良くない事ですが現実の事として)、新築の場合は確認申請や完了検査・消防検査等がありますので、法規に基づく設計・施工を行わなければなりませんし、その設計は建築士でなければなりません。

それで、今回は新築なので、内装設計だけを分離してご先輩の方で行うのではなく、建築士にお任せしましょうという形になったのでしょう。後輩にあたる建築主さんへ、キチンとした形を取りたいという思いが伝わってきます。

 さて、今回の場合は次の事に注意が必要かと思います。

・コストの検討もしながら設計を進めるのが建築士の重要な役割の一つです。構想のみが先行しますと、やりすぎてご予算が追いつかなければ後で大きな設計変更を行う事になりますから、初めに全体予算を建築士に提示して、途中途中で建築士の意見を聞きながら構想をまとめて行く方法が良いでしょう。

・建築主とインテリアデザイナー、建築士の責任範囲をはっきりさせておく事(デザイン・技術・施工方法・コスト等)、これは後のトラブルを避けるためです。

・インテリアのデザイン料は建築主からデザイン料として直接お支払いされても良いでしょうし、設計監理料のうちデザイン依頼分として取り決めておいて建築士の方から支払う事でも良いと思いますが、これもトラブルにならない様に、あらかじめ金額をはっきりしておきましょう。

・上記の方法で設計監理を引き受けてくれる良い建築士を探す事、これがが一番大切かと思います。

 夢を先輩に託され、良い美容室になると良いですね。そのご関係が今後もずっと続きますよう、面倒な事でも話し合って手順を踏んでお進め下さいね。
 コメンテーター 
星 裕之 コメント担当の星です。

名義貸しに対する責任がここ5年の間にかなり問題になってきています。医師免許を持ってない者が医療行為をするのは大問題なりますが、建築士免許をもってなくても、平然と自分がベテランの設計者・建築技術者のように振るまう方がたくさんいらっしゃいます。そう考えると、資格を持ってないので建築士と協働するということをきちんと提案する先輩は誠実な方のようですね。その誠実さがインテリアデザインに反映されているのかもしれません。

デザイン料として先輩に支払ったり、インテリア設計料として先輩に報酬を払うのは全く問題ありません。具体的な方法は古賀さんのコメントにあるとおりで良いとおもいます。先輩のデザイン力と建築士の技術力がうまくコラボレートできるように、何か一番よいのか担当の建築士も交えて良く相談してみてください。
 事務局から 
  荻原 幸雄 大変誠実なインテリアデザイナーの先輩だと思います。是非、先輩に内装は依頼しましょう。
先輩のお話は事実ですので、益々、依頼しましょう。

建築家は建物だけでなくインテリアも設計します。インテリアデザイナーはそのインテリアを専門にしていますので、建築家よりも勉強していい提案をする方は多くいます。

先ず、信頼できそうな建築士を選定し、先輩とあなたとで、あるべき美容院を3人で語って、相性がよければコラボレーションできると思います。建築基準法の制限は建築士が確認してもらえればよいのですからインテリアとして契約することもできますし、建築家の協力事務所として参入することもできるでしょう。

いい先輩がいてよかったですね。後はいい建築家をみつけてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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