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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No. 1093 「LLー45等級を上回る遮音性」との記載があったが・・・。

 相談概要 [氏名] H.H
[相談内容] 分譲マンションの瑕疵
[相談建物所在地] 神奈川県横浜市
[職業] 会社員
[年齢] 34
[男性] on
[構造] 鉄筋コンクリート造(PC構造)
[引渡し年月日] 西暦2005年3月28日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 5
[お住まいの階] 4
[延べ面積m2] 80.26
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 3334
[様態] 分譲マンション
[施工者] 建設会社
[マンションの総戸数] 100戸以下
[施工者名] TK
[販売会社名] TF
[設計者名] HK
[監理者名] HK
 相談内容 [現象]
上階の音が響きすぎる。
直径2センチくらいのスーパーボールを落とした音が、実際の床で鳴っている音よりも下の階で聞いた音の方が大きく聞こえる。

購入前のパンフレットには「LLー45等級を上回る遮音性」との記載があったため、確認した所、LLー45等級の基準が明記した書類を提出してきたが、その記載にも「ナイフが落ちる音がほとんど聞こえない」とあった為、「LLー45等級を満たしてないのではないか」と再度確認したが、「この部屋ではない別の部屋で3ヶ所検査したが基準は満たしている。」と言う回答であった。「2件隣りでは、ほとんど音がしないのに、私の部屋は特にするようだ」と言っても「3ヶ所で検査した結果は大丈夫だ」の一点張りで「一度検査をして欲しい」との要求にも答えてもらえない。

しまいには「この件に関しては一切受け付けられない。」「(TFの物件は他の人に勧めませんとの話に対し)どうぞご勝手に」と全く誠意のない対応しかしてもらえない。
私としては基準を満たしているのであれば問題にしたくないのだが、基準を満たしているかどうかの検査すらしてもらえないのであれば、逆に「本当は基準を満たしていないのではないか。」と疑ってしまう。
少なくとも検査をしてもらいたいのだが、どうすれば良いか教えて下さい。

[業者の見解]
「音に関しては3ヶ所の部屋で検査をしている。(ので問題ない)」
「マンションなので音はするものだ」
「音の問題は生活のしかた次第だ。」
「その部屋よりも下の部屋で音が大きくなると言うこともありえる。」
「音の検査は出来ない。一軒すると他の部屋でもしなければならなくなるので。」
「音の件に関しては今後一切受け付けられない。」
「音はアフター基準ではないので受け付けられない。」

[相談内容]
とにかく音の検査をしてもらい、遮音性能が購入前に説明を受けたりパンフレットに記載されている基準を満たしているかどうかだけでも確認したい。
基準値を下回る性能しかない場合は別途どうするか考えたい。
 yorozuの感想 最初は戸建専門のHPだと思っていたのですが、この様な質問場所があり助かりました。
住宅に関しては、専門知識がない消費者はどうしても弱い立場になってしまうと思います。
この様な場を提供していただけるのは大変助かります。
今後もぜひ頑張って活動を続けて下さい。
アドバイザー 
津村 泰夫 解説員の津村です。

 マンションの音の問題は難しいですね。
間取りや床スラブの型式の違いなどによりさまざまです。検査を要求してもやってくれないということですが、他の住戸のみなさんはどうなのでしょう。床スラブなどはマンションの共有部分に関わることですから、管理組合の会議で話し合い、一度アンケートを採るなり、居住者みなさんの意見を聞いてみて、顕著なようであれば簡単なテストを行い、結果をまとめて、管理組合として施工者(分譲主)に対して要求することをお勧めします。

たとえば上下階で協力して一定の音を出し、下階でどの程度聞こえるのか、みんなで調査をおこなってみます。その結果、顕著に大きな音を感じることが判明したのであれば、施工者や分譲主も無視は出来ないと思います。

 またその結果、明らかにパンフレット等でうたっている基準を下回る結果が出たのなら、一定の補償を求めること、あるいは改善工事をおこなうという方法もあります。
 コメンテーター 
星 裕之 コメント担当の星です。

調査には費用が伴います。調査に全く応じないのなら問題ですが、同一建物で他の数箇所で調査して適正であるとの結果があれば、それ以上の検査の必要性がないと判断するのは会社としては一般的でないかと思います。

これ以上の要求にはこたえられないとの判断は、貴方が理不尽な要求をするクレーマーと判断されてしまっていることによるのでしょう。LL45を超えていても、周波数によっては共鳴してしまい実際の音より大きく感じることもあるでしょう。どうしても気になるならば、自分で検査費用を負担し、それを証明し、その後改善の話し合いの場をもたれるしかないかと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 マンションの音の問題は大変難しいものですね。
LLー45等級を掲げて販売しているのですから、その根拠を示す必要があると思います。
全ての住戸を検査することはどこでもないと思いますが、最低限、形状が違う間取りの検査はすることが望まれますし、デベはそういう誠意があってしかるべきだと思います。
3戸の検査の同じ住戸ではないことから、音が余計に心配になることと思われます。

現在は管理組合が存在しているのですから、個人の感覚の問題なのか、管理組合全体の問題なのか? 検証する必要があります。
管理組合に申し出て、ある階とその下の階全てで、同じ音の出る音量で下階で音の計測をしてもらってください。音量測定器は自治体で貸し出しをしているところもあるので、そこで手に入れて計測しましょう。
同じ間取りなのに音量計測が違う場合は何らかの不具合の可能性もあります。
常に客観的根拠で解決を図ってください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 返答ありがとうございます。
とりあえず私一人でどうにかしようと思ってもどうにもならないことが分かりました。
まずは管理組合を巻き込んで何とか話し合いを行おうと思います。
 その後  
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