相談概要 | [氏名] SY [相談内容] 建売住宅の瑕疵 [相談建物所在地] 兵庫県姫路市 [職業] 会社員 [年齢] 27 [男性] on [構造] 鉄筋コンクリート造(その他) [引渡し年月日] 西暦2005 年 12 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 9 [延べ面積m2] 61 [延べ面積坪] [工事請負金額] 1950 [設計監理料] 0 [様態] 分譲マンション [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 無い。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 1 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 0 [施工者名] A [販売会社名] A |
相談内容 | [現象] 新築分譲マンションの内覧会の際、5つの大きな施工不良を発見しました。 1.システムキッチンの底と床(クッションフロア)の間 に、何箇所かに薄いベニア板のようなものがかませ木してあり、キッチンに立っても見えるほど、木材が飛び出している。また、そのかませ木の左右は2、3ミリほど隙間が出来ている。 2.キッチン天板上は水平計で計ると水平だが、キッチン周辺の床は水平計の気泡が完全に片方に寄ってしまった。(気泡が一部見えなくなるくらい) 3.システムキッチン横の壁との間にシリコンゴムと当て 板のようなもので3、4センチの隙間を埋めているが、キッチンの上から下に向かって50センチ位までしか埋められておらず、下30センチほどは何もなく壁のクロスがめくれているのが見えている。 4.LDKと和室の間の床(クッションフロア)が踏むと2箇所沈む。水平計でその2点を計測すると許容範囲(二本の線)の外に気泡が位置する。 5.ベランダ排水溝の穴のコンクリートが欠けており、汚れを引っ掛けるカップ(金属製)が浮いており、ネジがとんでいる。 [業者の見解] 1について…施工会社営業I「キッチンの下に木材をかませるのは通常で、なんらおかしいことではない。」 ・私が「床が水平でないのをキッチン上で水平をとるため木材をかましているのでは?」という問いには 営業I「それは絶対にない!」営業N「クッションフロアは柔らかく、水平は無理で、重いキッチンを乗せているので仕方ない。なんら問題はない」と回答。 ・私が「キッチンのような水周りに木材がむき出しであること自体おかしい。木材の左右の隙間から湿気含んだほこりやごみ、水分が入りカビの原因にもなるのではないか」という問いには、営業N「シーリングすることはできる」 2から5は次回までに直すと約束。 [相談内容] @ 1から5について瑕疵なのか、そうでないのかを専門家の方のご意見をお聞きしたい。 A 瑕疵であればその考えられる原因をお聞きしたい。 B またどのような修繕施工をしてもらえば良いのか教えて頂きたい。 C フローリングの上にキッチンを置いているが、キッチンの真下はフローリングがあって良いのか?(素人なので分かりませんが今住んでいるマンションはキッチンの寸前でフローリングが切られてシーリングされています。) D キッチンの下に板をかませることは通常あることなのお聞かせ願いたい。 壁とキッチンの隙間処理 キッチン足の敷物 |
yorozuの感想 | 家を買うに当たり様々な知識が必要ですが、なかなか素人知識で対応できる問題でなく、この様に相談させてもらえることに感謝しています。また多数の専門家の方々のご意見を聞けることは有難いと思います。ネットで調べてもなかなかこのような無料で相談させていただけるような所はありません。お忙しいことと思いますが、ぜひご教示いただけたらと思います。これからもご活躍を期待しております。 |
アドバイザー | |
津村 泰夫 | 津村と申します 2から5は次回までに直すと約束されているので良いのではないでしょうか。 瑕疵かどうかですか、多少見栄の悪いのは瑕疵には該当しないと思われます。傾斜に関しては6/1000以上は大きな問題有りで、3/1000未満とするのが望ましいでしょう。5のネジ無し(ボルト無しか?)は施工不良でしょう。 キッチンとフローリングのおさめ方は様々でフローリングの上に置く方法と、先にキッチンを設置する両方のやり方があります。ただキッチンの下部にかませ木により設置するような方法は見たことがありません。今この回答を書いている隣に木津田解説員と橋本解説員がおり図を見せて意見を伺いましたが、両名とも見たことがないと言っております。 キッチンはどこのメーカーでしょうか、メーカーのショールームに行かれて確認されるとよくわかります。ただ、キッチンメーカーによっては通常のシステムキッチンシリーズではなしに、建売住宅や分譲マンション向け専用のモデルを用意しているものがあります。 これらのモデルは特に簡素な構造となっているためにSYさんの住戸のようにかませ木で調整するようになっているのかもしれません。通常はアジャスターという調整装置があり、隙間には専用のパッキンで押さえる構造になっています。 SYさんのキッチンでは隙間からゴミなどが入り込む恐れもあり、同様にパッキンで押さえることが必要でしょう。またかませ木も奥に入れ、完全固定が必要です。 シールをする方法ですがシール材料によってはゴミが付着する場合がありまた、何かの高さ調節の際には不都合なことからパッキンとするのが望ましいでしょう。 |
コメンテーター | |
清水 煬二 | コメンテーターの清水です。 構造計算書偽造事件が連日報道されており、マンションにお住まいの方は、心配で意識してしまいますね。 基本的に業者は、手直しをしてくれるとのことですね。 クッションフロアーが柔らかいから沈んで傾くというのは、おかしな言い訳です。その材料の厚みは1.8ミリとか2.3ミリ程度でしょうからそれほど沈みません。やはり床の水平が狂っているのでしょう。コンクリートの床にどのような仕上げ方をしたのか不明ですし、単なる仕上げ面の凹凸なのか構造的にたるんできているのは、文面ではわかりません。瑕疵になりそうかどうかということも不明で述べることはできませんが、工事が雑なようです。 ベニヤを噛ませるというのは、床が水平ではないのでこれを調整するために行ったのでしょうが、隙間が見えたりベニヤがはみ出ているというのも、かなりお粗末な仕上げ方です。床が水平ではなく、それに対してキッチン工事にお金を掛けていないため、そういう調整方法になったのかな?と文面からは類推しました。リフォームなどで既存の床が傾いているときは、安いキッチンセットは調整機能が無いため、床が狂っていると安易にそうやって調整することはあります。 他の部屋も見せてもらって、そうなっているかどうかも念のため確認されればいかがでしょうか。 フローリングについては、すべて床に張ってからキッチンセットを置く方が一般的ですし、後々キッチンセットを入れ替えることを考えてもその方が良いでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | そもそも、担当者の説明は不誠実であると思います。 1について…「キッチンの下に木材をかませるのは通常で、なんらおかしいことではない。」 これはとんでもない発言で謝罪を求めるべきです。 こんなものが完成品として通用する筈がありません。 また、お考えのように水平をとる為であり、しかし、アジャスターで調整するのが通常です。ない場合は下の巾木(台輪)で調整するしかありません。 クッションフロアーを入れ込んでも水平がそれほど狂うものでもなくこの営業の発言は安易過ぎます。 キッチンと壁の隙間も大きすぎますね。 仕上げの精度が悪すぎます。 今回の問題の発生は 1)キッチンそのものの精度の問題 2)床壁の精度の問題 3)上記両者の複合的問題 4)これがあったら困りますが、スラブが下がったというような構造的な問題。 などが考えられます。 そもそも、これらの初歩的な問題は現場監督の管理能力が低いこととそれを補完する工事監理者が監理業務を適切にしていないことが問題だと思います。 管理組合をそうそうに立ち上げて、総点検を第三者の建築士に依頼するようにしてください。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | こんにちは。貴重なご意見、ご教示いただきましてありがとうございました。 お返事遅くなり申し訳ございません。11月一杯で旧住所のインターネットが解約になり、12月9日に新居へ引っ越したのですが、引越し前日まで手直しがかかり、引越し前日に引渡しという大変ハードなことになってしまい、こちらに引っ越してインターネットが繋がってからお返事を拝見しました。ご相談させていただいた後、他にもいくつもの不に落ちない点が出てきまして、自分達で判断できなくなり知人の紹介で内覧会同行の専門の方に依頼し、今一度全てをチエックしていただきました。そして手直しを一部(こちらで相談させていただいた点は直りました)残して先日入居いたしました。 |
その後 | 質問させていただいた箇所のその後なんですが 1のキッチン下についてですがレベル調整のためにベニア板をかましているようで、キッチンにあわせて板を綺麗にカットだけで施工側は渡すというので、こちらからほこりの目立たない黒でシーリングを床下全面お願いしました。第三者の方を連れて行ったときはもうシーリングされた後でしたが、写真などで経過をお話しましたが、これでいいと思いますといわれました。キッチンのメーカーはタカラスタンダードです。 2については以前何の処置もされていませんが、ベニアがあった場所付近一角はクッションフロアが沈んでいるのが目視で分かります。同行していただいた専門家の方にも聞きましたが、ふわふわしたかなり柔らかいフローリングの上にキッチンを置いているので多少は仕方ないかも知れないとのことでした。 3は施工忘れということで手直しされ板とシーリングで今はふさがれています。 4は直してもらって今は沈みません。 5もきちんと直してありました。 以上がご相談させていただいた内容のその後です。 1と2についてなんですが、アジャスターを入れるのが普通で木材は入れないとのお返事いただきましたが、いまの状態ではおかしいのでしょうか? その後さらにいろいろな問題がありまして、もめにもめて直してもらったとこもあるのですが、最後までベランダのスロップシンクの水栓の出入りが間違ったままタイルまではってしまっており、水栓の中が見える、その周りはタイルが不陸しているところがありました。これも施工側は全く直す意志が当初なく、文章で何度もやり取りしたり、ISO9001を取得している会社なのでその観点から書面で回答を施工会社に求めたりし、やっと直してくれると書面で約束したので、引渡しに応じました。それまでは最悪、解約も視野にいれていました。 こちらの専門家の方々も仰っておられたように、工事がどこを見ても粗く、担当者も大変不誠実でしたが、かなりその文章やそれ以後の私たちの発言が堪えたようで、反省文となるものを進んで持ってくるなど、その後は対応も大変良くなりました。第三者が来られた時に初めて工事監督者が来ましたが、最初は横柄ですごくふてぶてしい態度で何度もの検査をしているから大丈夫といっていましたが、その後の何時間にも及ぶ話し合いで、態度もがらっとかわり今日も営業と足を運んできました。 このタイルの件はその後さらにみつかった別のタイルが不陸どころではないがたがたのとこがありましてそちらと来年直すと書面にて約束しました。タイルの在庫が無く今から生産するため遅くなるそうです。あきらめずに頑張って良かったと思います。 せっかくメールをいただいたのに行き違いとなってしまいましたが、大変参考になりました。これからもご活躍を応援していますので頑張ってください。ありがとうございました。 |
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