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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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No. 1038 3度修復がキレイには修復されず

 相談概要 [氏名] NT
[相談内容:] 注文住宅の瑕疵
[居住住所] 京都市中京区
[相談建物所在地] 同上
[職業] 会社員
[年齢] 32
[男性] on
[構造] 木造(その他)
[引渡し年月日] 西暦2005年 5月25日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 3
[延べ面積m2] 110
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 1800
[設計監理料] 0
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 解らない。
[検査済証は有りますか?] 有る。
[設計図面は何枚もらいましたか?]
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?]
[床面積] 120m2以下
[施工者名] 株式会社HT
[販売会社名] 同上
 相談内容 [現象]
建築会社が床(無垢パイン材)に塗布されたワックス材が壁クロスやキッチン、サッシなど床と接している部分に付着してしまい、3度修復に来られましたがキレイには修復されず、一度目の修復の際、業者の不注意で床に傷がついたり修復に使った薬剤が付いたり汚れが増えてしまいました。

3度目の修復では周りを少し養生されましたが、薬剤が床に滲みこんでしまったり、一部養生なしでシンナーなどの薬剤を使われたため、床のワックスがとれてしまいました。
3度の修復でもキレイにならず、そのたび時間を拘束され、何度お願いしても更に汚れが増えているので、これ以上の修復は断り金銭による保証(クロス代とワックスの塗布などのクリーニング代)をお願いしました。

[業者の見解]
建築建物の民法による瑕疵の保証については、その事柄について修復を行うことが保証行為になりますので施工済みのクロス費、クリーニング費相当額を返金することは出来ません。
修復が可能と思われるが、修復を拒否されているので、こちらがワックス材を落とせるとする作業費を金額換算してお支払いします。金額はスチーム洗浄機による洗い落とし作業費¥43000

という文章が送られてきました。
床にしみこんだ汚れなどに関しては触れられていません。

[相談内容]
上記の、民法による瑕疵の保証についてですが、最初から補修を拒否したわけではなく、3度とも修復できずさらに汚したという事実があり、信用できないため、これ以上の補修をお断りしたのですが、そのような状態でも、業者が修復できる可能性があるという以上こちらも修復に応じなければいけないのでしょうか?
修復作業で汚れが発生した場合、こちらはどのような対処をすればいいのでしょうか?
 yorozuの感想 このようなHPがあり、助かります。
アドバイザー 
清水 煬二 何度やってもきれいにならず、かえって汚されてしまうのはストレスが溜まりますね。ワックスはクリアー(透明)ですか?それとも着色されたものでしょうか?

汚れについての程度はどの程度なのかで、対応や方法も変わってくると思います。
手直しの箇所について、業者との間に隔たりがあるようですから、金銭にしろ再度の手直しにしろその部分についてハッキリさせるために、現場で状況を見てもらって業者と話し合いする必要があります。文面からすると、この話し合いが業者の対応が悪いからでしょうが、不十分な気がします。床のシミについても認めてもらって、作業するか金額換算するかになるでしょう。金額換算するのであれば、他のクリーニング業者に見積もりを取っておくと、妥当な金額かどうかがわかります。

しかし、できれば今後のアフターなどもありますから、手直しをする職人だけでなく現場担当者にも立ち会ってもらって、手直し工事を再度行ってもらえばいかがでしょうか?もちろん、事前に手直し箇所の合意とどの程度汚れが取れるのか、今度の手直しで今までのようにさらに汚れた場合は、金額で保証してもらうといったことを打ち合わせてみてください。
 コメンテーター 
橋本 頼幸 手直しを施工業者ができると判断している場合に、それを対価で支払うことを了解する業者は少ないです。清水解説委員のコメントにもありますとおり、手直しは施工業者に依頼する方が良いと思われます。その部分だけ全く違う他の業者が入った後、しばらくたって問題が生じた場合に、元請け施工業者はその不具合に対応しにくくなります。手直しに関しても、いつ、どのような方法で、どうするのか、ならなかった場合はどうするかなどを、文書に明文化して両者で合意して実施することをお勧めします。その文書に約束通りできなかった場合のことを記しておけば、次にできなかった場合の対応がしやすくなります。
 事務局から 
  荻原 幸雄 手直しが原則になります。見合う対価には応じないのは手直しの費用は職人のミスならばそこが無料で直すのが原則だからです。
元受が入れば施工者には無償補修の契約がなされています。
ですから、対価に応じないのが通常です。

では、それ相応の手直しをすることになりますが、通常は職人だけいかせて直すことが多いものです。
この場合当然、人件費材料費は職人持ちの場合だとそこそこで終わらそうと考えます。
この場合は管理者に立ち会ってもらうことがよいでしょう。
施工者の管理者は無償なので、できれば職人で済ませたいものなので依頼しないと立ち会わない場合も多くあります。

職人でも管理者でも埒が明かない場合もあります。
この場合は設計者や監理者にも立ち会ってもらって解決することになります。
しかし、通常、あなたが捜した設計監理者でなければ施工者の雇われ者の設計監理者でしたら、きません。来ても施工サイドの側に立った判断をするものです。

最後に問題が出た場合は最後の砦である設計監理者があなたの味方であるか否かが結果として大きく作用します。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 貴重なご意見をありがとうございました。
ワックスはクリアです。クロスが真っ白で凹凸もありワックスの黄色が目立つんです。
説明不足があったのですが、補修には職人だけでなく施工業者も毎回立ち会っておりますし、 施工業者の責任者にも現場を見てもらい、写真も撮って帰ってます。

皆さんのおっしゃるように、今後のアフターのこともあるのでもう一度話し合い、また汚れが落ちなかった時のことをふまえ書面を交わしたうえで再度補修をしてもらおうと思います。

また進展がありましたらご報告させていただきます。

ありがとうございました。
 その後  
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