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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 1030 ログハウスで建てようとしたら・・・

 相談概要 [氏名] S・K
[相談内容:] その他
[居住住所] 和歌山県和歌山市
[相談建物所在地] 和歌山県和歌山市
[職業] 自営
[年齢] 43
[男性] on
[構造] その他の構造
[引渡し年月日] 西暦  2006  年 2 月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 198.89
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 30881272
[設計監理料] 165
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
[設計者を選んだのは] 自分で選んだ。
[監理者を選んだのは] 自分で選んだ。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] −
[設計図面は何枚もらいましたか?] 25
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 15
[床面積] 200m2以下
[施工者名] T建築
[販売会社名]
 相談内容 [現象]
  一昨年夏ごろ地元雑誌に載っていたログハウスの広告を見てD建築コンサルタン トという設計事務所を知り、話を聞きに行きました。そのときはなにも依頼しませんでしたが、建設地が決まっていなかったので、まず土地を探してからという事で、いい物があれば知らせるよ。という事でした。しばらくしてからいくつ土地が見つかったと連絡が入るようになり、いくつかみましたが、なかなか気に入った物が無く、11月ごろいい物が見つかり購入を決めました。

そして、特別契約を交わしたわけでもないのですが、設計も依頼する形になり、20万円の手付けをD建築に支払いました。土地は12月に契約購入しました。約1600万(約85坪)と古家解体費200万円かかりました。1600万円は銀行ローンです。そして設計が進んでいきましたが、打合時間に遅れる、メモを取らず打合の内容が忘れられているなどの不満があり、それを指摘し、改善を約束した直後の打合に約1時間遅刻したため、設計を断りました。去年の3月のことです。20万円は返金されました。

しばらく、他業者も探しましたが、ログで建てたいという希望があり、ログにくわしいということでやはりD建築に再度お願いすることにしました。去年の9月15日コンサルタント契約と言うものを交わしました。費用としてはコンサルタント業務と確認申請費を含めて165万円。初日に25万円支払いました。D建築コンサルタントはただの設計事務所ではなく、資金繰りから業者との折衝、原価での仕入れ、施行検査、工事検査など全てを行いますとの事でした。施主は何でも希望を行ってください。ハウスメーカーのように設備で利益を得ることなく、安く、いい家を建てる。施主の希望を可能な限りかなえる、一緒に楽しむ家つくりということでした。

前回一回断っていることもあり、文書により最初の日に基本的なプランニングの要望(ポストアンドビーム工法の母屋とガレージ)と金額の要望(外構やある程度の家電購入費や諸経費を入れて3000万円以内とすること)をしました。そして工期をたずねるとできれば8月までに遅くとも10月までに建てるということでした。早速設計が始まり、12月にはカナダから木材を個人輸入して1月くらいから建て始めるという最初の話しが出ました。ところが最初の見積をとってみると建築費(工務店への支払い分)3600万、輸入材木費500万計4100万円と出ました。あまりにも要望とかけ離れているのでこれではとても建てられないということで、見積再検討がなされました。

1月になってもまだ当初予算の3000万円に近づかず、ついには2月には大きく設計変更しました(総二階建てからロフト二階建てに)。それでもまだダメということで工務店をかえるということになりました。三月には安く引き受けてくれる大工が見つかった、今見積もりを出させているということでしたが4月にはいってその大工はできないと言い出したので別をさがすといわれ、またしばらく待ちました。

4月半ばごろいよいよ予算内に収まりそうな見積もりができそうという事でカナダ木材個人輸入費の一部130万円をカナダ業者送金。銀行にも工事計画表を提出(4月末工事契約5月15日基礎着工)。ところが、工務店(大工)が見積をうまく書けないのでD建築で作ることになったからソフト探しからやるから少し時間がかかるといわれた。5月中旬に銀行からの問い合わせが入ったためD建築に問い合わせると、ほぼ出来上がった、5月中には工事契約して6月着工という返答だった。

しかし5月末になっても何も行ってこないので問い合わせたところまだ建築確認も終わっていなかった。そちらが言った事はきちんとしてほしいと要望した。6月9日に初めて大工さんと顔合わせし、初めて設計図と見積をもらった。そのとき地盤調査についての話が出なかったのでこちらからどうするのかと聞いた。前に家が建っていたのでたぶん大丈夫だと思うけど念のため6月中にはやりますとの事だった。この時点でまだ建築確認はしていなかった。カナダの木材を早く入れるためのこり分を送金してほしいといわれ、210万円を送金した。

6月末になっても地盤調査の連絡がないので問い合わせると7月2日にやりますといわれた。そのとき見積には地盤調査費は一棟分しかはいってないけどガレージのほうもしますかといわれた?した方がいいかと聞くと、ガレージは軽いし、前に家も建ってたから母屋のほうだけでいいのでは、、、やるならやるが7万円別にかかるけどいいかといわれた。心配だったのでやってほしいと依頼。このときカナダから7月30日に木材が來るので基礎をそれにあわせてやらないといけないので7日に工事契約といわれた。

契約時には最初に200万円いるといわれたが、それは見積(3000万)の中に個人輸入分も算出しているので、カナダ送金分はすでに340万支払っているので必要無いのではと聞いたが、個人輸入分は別だからと言われた。別なら見積にはいっているのはおかしいと思ったが、急遽現金の用意に奔走した。またこのときに、いつなにをやるかとか細かいことを聞かれると今の契約の費用の中ではきついので、週1回の工程会議をする費用として100万円ほしいといわれた。

地盤調査結果は6日にしらされた。軟弱地盤で柱状改良が必要と言われた。契約の前日に見積に入っていない57万円を急に請求された。7日の契約時にまず、急に必要になった地盤改良について、見積にないこととあまりに急ではないか、土地はかなり以前からあったのになぜもっと早く調べなかったのかetc.疑問をぶつけたが、謝ろうともせず、自分の仕事はきちんとしたと言い張った。

契約前に保証の事を一切聞かさ れていなかったので、聞くとログは保証は受けられないといわれた。ログは雨漏りするから保証は付かないといわれた。そして、雨漏りは必ずするけど10年間は工務店が直すから心配ないといわれた。工事契約は請負者T建築、監理技師D建築として契約した。

基礎工事について、工程を聞いたら、細かい工程表をT建築に出せというのはT建築の規模上難しいといわれた。基礎のチェックはどんなことをいつチェックするかと聞くと”すべて”と回答された。基礎は重要という認識からD建築にこまめに基礎の事を聞くと、それに対応するにはお金がかかるといわれたので以前言われていた100万円出すからきちんとしてほしいと要望した。100万円はいらない、もう少し要望にこたえられるようにすると言ったのに基礎工事中はなにをチェックいつチェックしたのかわからないまま、基礎工事は養生の段階まで来た。

アンカーボルト設置(田植え方式でやっていた)の日は少なくともチェックしていない様であった(職人さんに聞いた)。アンカーボルトの入っていない部分や見積とアンカーボルトの数が違うことを指摘したら、見積の数はチェックミスと認めたが、アンカーボルトの入っていない部分についてはこのままで大丈夫といわれた。そのうえ、そんなに細かいこと言われるのなら、当社では対応できませんので工事監理をやめさせてもらうといわれた。

[業者の見解]
T建築はまだD建築が工事監理をやめることを知らない。D建築が言わないでほしいと言っている。D建築は施主である私とは今後直接連絡することはないとしながらも、T建築には影でサポートすると言っている。

[相談内容]
工事監理技師として、工事契約書に名前を書いている人間が、一方的に工事監理をやめることができるのか?
やめられるとして、やめられた施主はどうすればいいのか?
やめられないなら、やる気のない監理技師をどうすればいいのか?こちらからやめさせた方がいいのか?
法的に何かできることはないのか?
こんな勝手が通っていいわけがないと思います。
 yorozuの感想 きちんと対応してくれそうな印象があります。
だから、名前住所を明かして相談できるのだとお思います。
アドバイザー 
久米 能子 久米と申します。

 ご相談そのものは、工事監理者にきちんと仕事をさせるにはどうしたらよいか、とのことですが、成り行きを拝見するに、今の基礎工事のうちに契約を解除して、ほかの設計事務所と工務店に依頼されなおすほうがよいように思います。もちろん、契約解除は簡単なことではないでしょうし、支払ったお金がどこまで戻るかわかりませんが、今後、そのような設計事務所や工務
店に大切な家の仕事を継続させて安心できるのでしょうか?

 そもそも、D建築の対応にご不満で一度依頼を断わられたとのことですが、その後の様子を伺っても、とても信頼できる事務所とは私には受け止められません。予定外の支払いを次々に請求され、地盤調査等の段取りも悪く、最 後にはそれならば仕事を降りる、とまで言われて、それでも本当に「影でサポートする」と思えますか?

 私の個人的な意見ですが、「法」というのは、基本的に善意のある相手に対して有効な存在だと思います。法やルールを守ろうという気持ち(ひいては礼儀やけじめを大切にするという気持ち)があることが前提で、はじめて法の存在が有効となるのだと思います。はなから誠意もない相手には、法の話を持ち出したところで、結局、「行くところまで」行かないとまともな対応は望めないでしょう。それよりも、本当に信頼のできる、誠意ある相手をはじめから選ぶことです。

 契約書を交わしているのですから、当然、S.Kさんの言われるように監理者としての責任はあることでしょう。でも、それを追求して無理に仕事を継続させるのが良い家の建築につながるかどうか、見極めてください。
 向こうから「監理を降りる」といっているのは良いチャンスなのではないのでしょうか?
 コメンテーター 
氏原 毅士 ここは設計事務所ではなく、資金繰りから業者との折衝、原価での仕入れ、施行検査、工事検査などまでやるというなら、施工者選定も責任を持ってすべきでしょうね。ただ、私なら2度目の設計契約はこちらからお断りするでしょうね。
費用の事も複雑な様ですから、きっぱりと工事中断し第三者に見てもらうのがいいと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 先ず、工事監理技師と工事監理者は違います。
前者の者は建設業法で決められている施工の技師の資格で監督とか所長さんが取得するものです。
後者は設計図で建築主の代わりに工事を照合、確認する者です。
名前が似ているので勘違いされます。

この人は設計事務所でも施工でもなく、単なるコンサルです。
資格を確認しましたか?
建築のことは何も知らないようです。

できるならば被害が広がる前に、別な建築士を探し、工事監理してもらった方が、精神的にも楽だと思います。

解除で多少に負担があるかもしれませんが、このような人間と付き合わない方が間違いなく得策だと思います。

めげないで、いい家にしてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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