相談概要 | [氏名] I.M [居住住所] 兵庫県西宮市 [相談建物予定地] 愛知県西春日井郡 [職業] 会社員 [年齢] 41 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2006年7月 日 [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 48 [工事請負金額] 2600 [設計監理料] [様態] 注文建築 [施工者] 大工(工務店) |
相談内容 | [家づくりの相談内容] 来年の夏の完成を目標に建て替えを考えています。現在は地元工務店と話をしています。 私たち家族は兵庫県西宮に在住。愛知県にある女房の実家を建て替える予定です。 私の仕事の都合もあるので新居完成後に時期をみて引越すつもりです。 そこでご相談です。実家の人脈などもあり設計と施工は地元の工務店にお願いしようと思っています。 施主である私は遠隔地になる上建築の知識も少なく不安があります。 そこで見積りの確認や工事中のチェック等監理だけを第三者にお願いしたいと考えていま すが監理のみをお願いすることは可能なんでしょうか? アドバイスを頂ければ幸いです。 |
yorozuの感想 | まさに「よろず相談」といえるものだと感じています。 充実した内容、きめ細やかなアドバイスなどなど感心するばかりです。 営利目的の物よりも何倍も中身のあるもので作成している建築士の方に感謝するのみです。 これからも継続していただきたいと思っています。 |
アドバイザー | |
藤井 修 | 藤井です。 工事中の監理だけを第三者に頼むことはできないかというご相談ですが、工事監理の業務とは工事と設計図書の照合・確認と定義されています。 設計図及び仕様書がきちんとあり、設計施工する工務店が了解すれば可能でしょう。 しっかりした設計図書が無い場合は施主の代理として部分的な納まり、工事の出来具合などの確認などアドバイスはできると思います。 |
古賀 保彦 | 解説員の古賀です。 お知り合いの関係などで、設計も行う工務店に依頼するというのは良くある事だと思います。知り合いからの紹介だから安心できるかというと一抹の不安が残る・・・。ではどうしたら良いかという問題ですね。 ご自身がいつも現場を見る事もできず、また、専門的な知識もないとすれば、第三者に看てもらうのが一番かと思います。 そこで、その第三者が自分が関わっていない打合せの経緯や間取りの詳細や使用材料や建物の性能をチェックするためには、それらが網羅された詳しい設計図書が必要です。不十分な設計図書であればチェックするにも限りがあります。お知り合いの工務店で、そのような設計図書を整備する事ができるかどうかご確認下さい。設計図書の内容例はご覧いただいた本の中に記載されています。 次に、工務店が第三者の監理を受ける事に了解するかどうかです。監理者であれば、不具合のある工事について手直しを指示するのは当然の事ですが、それが積み重なるようですと工務店に不満が出るかもしれません。 良いものをつくるために、時には外部からも刺激を受けて頑張ってみようという相手方であれば良いと思いますが、そうでなければせっかくのご縁にヒビが入る事もあるかもしれませんね。 相手方の体制に関わることですので、ご実家や工務店とよく話し合ってみて下さい。 自社だけで、しっかりした設計と施工ができるのであれば問題はないのでしょうけれど、そうでなければ受入体制はキチンとする事、そうすれば、第三者の監理者は見つかると思います。頑張って下さいね。 |
コメンテーター | |
久米 能子 | 遠隔地での工事監理もさることながら、設計そのものの打ち合わせはどうされるのでしょうか?設計の打ち合わせがスムーズに行くようならば、工事中も工務店とストレスの無い連絡が取れるでしょう。 もし、設計は奥様のご実家のほうで主に進められるとなると、工事監理者を別にI.Mさんのほうで依頼されれば、何かあったときには、奥様のご実家とI.Mさんの関係まで気まずくなる恐れもあります。私が心配性なのかもしれませんが(笑)、この問題は、単に工務店と工事監理者の関係に注意を払うだけではないようにも感じます。 また、個人的には、ご希望の監理だけを第三者に、というのは難しいケースが殆どであると考えます。きちんとした設計があって、初めてきちんとした工事監理ができるのであって、仮に第三者に工事監理を依頼することになったとしても、設計にかかわっていないその工事監理者の業務、そもそもの限界をご理解いただき、ごく標準的、一般的なチェックのみしか期待できないと思っていただくほうが良いと思います。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 第三者の建築士による見積りチェック、工事監理は無いよりは大きな意味があります。しかし、解説委員の説明の通り、図面の作成の照合になるので、詳細な図面がないと難しくなります。また、図面が少ないと明細も一式が多いはずで、これも妥当性の確認が困難となります。 第三者を入れるということは見積りも設計の内容も、工事管理(現場監督の能力確認)の内容もオープンになるということで、人脈による信頼が揺らぐことも多々あります。 ですから、正式な流れは設計は設計能力の高い建築士に依頼し、図面を作成していただき、その建築士に工事監理を依頼して、施工は人脈のある施工者に依頼するのも手です。 この場合は見積りの妥当性も確認できますし、工事監理に必要な図面もあるのですから監理にも問題は発生しません。 図面作成、見積り提出時の確認作業で、私たちはこの施工者の能力を確認することもできます。 図面が理解できているのか?否かは重要な要素です。図面が読めない業者には当然、見積りもいい加減、現場もいい加減になるからです。 工事監理を第三者に確認してもらう場合は通常は見えないことが見えることになりますので、覚悟も必要になるということになります。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 丁寧な回答を頂きましてありがとうございました。 皆さんの貴重な意見はたいへん参考になり感謝しています。 久米さんの意見の設計の打合せはどこで?とありました。 設計等の打合せは基本的には私が愛知県の実家や工務店まで出向いて行きます。 大阪、名古屋の往復になりますがこれはやむを得ない事だと最初から考えています。既に数回は往復しています。 先日2社目の工務店に行きました。 第三者の監理もまだ頭にはありますが、先生方の意見と実際の工務店との話し合いで今ではこの工務店に全部お願いしようかと考えています。 また状況が進みましたら連絡したいと思います。 最近は出張等でメールを見ない日が多く返事が送れましたことをお詫びいたします。 皆さん今後も頑張って下さい。 |
その後 |
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