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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No. 0997 家を建てるなんてことは一生無理だと思ってたが

 相談概要 [氏名] S・A
[居住住所] 宮城県仙台市
[相談建物予定地] 宮城県仙台市
[職業] 会社員
[年齢] 31
[女性] on
[構造] −
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 50
[工事請負金額] 0
[設計監理料] 0
 相談内容 [家づくりの相談内容]
はじめまして、宜しくお願いします。
先月、アパートに住んでいる私の母から連絡があり、今年の8月末までにアパート取り壊しの為、立ち退きしなければならなくなりました。

それを聞いたときは、母も私も同じような広さのアパートに引越しをと考えていました。
しかし母がいろいろと一人で考えたらしく、一緒に家を建てて住むのはどうかと提案してきました。私は今年結婚しますが、お互い年収も少ないため家を建てるなんてことは一生無理だと思ってきたので、びっくりしました。
しかし、母が「残してあげられる財産がないので、働けるうちは一緒にローンを払うから」という気持ちを聞いて、(父親は亡くなり母一人です。)もし家を購入することが可能ならと思い、それから少しずつ勉強しています。

先日、地元の地方銀行へどれくらいまでローンが可能なのかを聞きに行きました。
土地も決まっていないしはっきりとは言えないが、現在の収入と現在払っているアパートの家賃から2200万程度とのことでした。(年収を400万として)住宅展示場で大手メーカーさんに尋ねたところ、無理ですと言われたところもありました。

また、とりあえず土地を探してみましょうかといってくださったところもありました。
土地は、500万から800万程度で現在さがしています。
単純に建物には、800万の土地で決まった場合、1400万ということになります。
また、実際の審査で多少借り入れが減った場合1000万から1200万となります。

1階の坪数が25坪程度(1階はDK11畳、6畳程度の部屋が2つ、トイレ、お風呂)と同じ面積の2階部分と考えています。
(結婚するとはいえ、彼がお婿さんとして来てくれるため、そのへんも考えるとマンショ ンよりは一戸建てがいいのではと思っています)

母の将来、また自宅での仕事も多い彼を考えると、ただただ安いだけの家というわけにもいきません。
これは、やはり無理があるのでしょうか?いろいろネットなどで見てもあまり参考になるものがなくて、とても不安です。
また、このような状況で相談に乗ってくださる建築士のかたは、どのように探したらいいのでしょうか。
何も決まったない状況での相談なので失礼かとは思いますが、どうぞ宜しくお願いします。
 yorozuの感想 親切に、そして丁寧にさまざまな質問に答えてくださっている場所に出会えたという思いです。
とてもたくさんの情報があり参考になります。
これからも、どのように解決していっていいか困っているかたたちに解決の方向性などを示していってください。
アドバイザー 
善養寺 幸子 解説員の善養寺です。

 建物だけならともかく、土地と建物と言うことであるとかなり厳しい予算だと思います。地域性で工事費の違いがあると思いますが、新築に関しては土地、建物の費用の他に、土地の仲介手数料や登記手数料、税金、設計監理費や銀行の保証料、引っ越しなどの諸費用も掛かります。頭金はお持ちでしょうか?事業費の2割くらいは持っていることが理想的です。銀行が110%貸してくれたとしても、先んじて現金が必要になりますから、少なくとも1割、3〜400万円以上は持っていないと辛いでしょう。
公的融資など80%しか貸して貰えない場合など、3割以上持っていないとダメです。

 もし真剣にマイホームと考えるのであれば、結婚されるお相手の方にも相談し、3人で検討されるのが良いと思います。お婿さんとなられる方と貴方との総年収額が多いのであればお二人でローンを組む形にして、お母さんからは生前贈与の形でローンの補助をしていただいたらどうでしょうか。年収が600万円を超えるとローンの貸し付け割合は上がると思います。3000万円ほどは事業費を考えるのが現実的のように思います。家を建てるときは、関係者皆で相談しあって進めて行かないと、色々と永い蟠りが残ることもありますので、皆で考えましょう。

 そして慌てないことも重要です。目標を立てて頭金を貯めるなど計画性を持つことを奨めます。建築は簡単ではないので、いっぱい勉強して損はないです。
 コメンテーター 
今井 優子 土地建物で2200万の予算というのは、決して不可能な数字とは思いません。
ただし、延面積50坪で今年の8月までに、というのは不可能です。
仮に大丈夫だという業者が現れたとしても、トラブルを抱えるか、後悔を残す結果になる可能性が大だと思います。
この「よろず相談」に相談される方の多くはそのようなケースです。

予算が少ないなら、自分たちの手間と時間とアイデアをたくさん出せばよいのです。
土地探しも、ハウスメーカに頼めば、メーカー住宅が建てやすい、フラットで、四角い高い土地しか探してきませんし、銀行のローンの手続きや保険、登記といった様々な事務作業も自分たちでやれば、余計な手数料もかかりません。

そして、自分たちの生活に本当に50坪の家が必要なのか、もう一度考えてみてください。面積は狭くても開放感があり、精神的にゆったりと過ごせる設計手法は色々あります。
そして、無駄なものは持たず、すっきり暮らす、長い時間軸も考えて、兼用できる部屋は兼用するということなどを考えてみてください。

ご主人になられる方とも、資金のことや、どんな家でどんな暮らしがしたいか、よく話し合って、見てください。
決して安い買い物ではない家ですから、きっかけはどうあれ、ゆっくり腰をすえて取り組んで欲しいと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 建築費が1000万とすると延面積で20坪程度だと思います。
御希望の半分くらいのスペースになってしまいますね。
面積を確保するにはマンションで1800万の新築を捜すことになります。もし、もう少し、面積をと考えるならば、中古のマンションという考えもあります。

どうしても土地が欲しいという場合は古屋の中古住宅の付いた土地を購入し、そこでリフォームして住むという方法もあります。
ただし、中古の木造住宅は耐震基準が古いものですから耐震補強が必要になります。この費用は馬鹿になりません。バランスのいい建物ならば何とか水周りなど小規模リフォームで予算ないで収まるとも考えられます。

どうしても土地と新築という場合
1)安い土地を見つける。変形している土地は安いです。
(しかし、地盤などが悪いと地盤にお金がかかるので、気をつけてくださいね。)
2)シンプルなプランで壁などはバランスよく。既製品の寸法で工事の無駄を省く。
3)将来できることは将来に

安心した家を手に入れるには
1)信頼できる建築士を捜す。(事務所協会、建築士会、建築家協会に紹介してもらう方法もあります。他にはHPや雑誌でみた建築家に相談する。)
2)焦らない。(今回は引越もありますが、引越は安いところを見つけて家財はできるだけ処分)住居を確保してじっくりと。
3)予算は厳しい査定の方で検討する。(以外に諸経費はかかるものですよ。勿論自分できることは自分でする。)
4)無理はしない。

3人でじっくり話し合ってくださいね。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 早速お返事を頂きありがとうございました。
皆様からのアドバイス、とても参考になりました。

母にはとりあえず、別のアパートへ引っ越してもらい、じっくりと土地を探して行こうと考えています。
3人の収入を合わせても500万程度なので、あまり借り入れ額が上がるとも思われません。
土地で500万程度の物件を探して行こうと思っています。
狭くても、快適な暮らしの出来るそんな設計をして頂ける方と、出会えるように、今後も頑張って勉強して行きます。

また、今後の進行状況なども、お知らせしていきたいと思っています。

たくさんのアドバイス本当にありがとうございました。
 その後  
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