相談概要 | [氏名] T.M [相談内容:] 売建住宅(建築条件付建売住宅)の瑕疵 [居住住所] 千葉県八千代市 [相談建物所在地] 千葉県八千代市 [職業] 公務員 [年齢] 38 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦2005年 3月 日 [公庫は使わない] on [性能保証を使用] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 103.51 [延べ面積坪] [工事請負金額] 34,421,200 [設計監理料] 0 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 2 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 3 [床面積] 110m2以下 [施工者名] D住宅? [販売会社名] TY [設計者名] TD [監理者名] TD |
相談内容 | [現象] 建築条件付土地・建物を契約し施工中です。フリープランなので間取りは施主の希望は聞いてもらえます。4LDK(和室1部屋を含む)が基本プランですが、うちは和室なしでリビングを広くしてもらいました。和室を作らない分、畳やふすまなどのコストがかからないのではないかと思い、オプションにかかる費用にまわせないかと施工者に相談をしました。 [業者の見解] 「和室より洋室の方がコストがかかるんですよ、それにサービスでついてるものをいらないからと言って他のものを付けることはできません」と言われました。シーリングを二つ減らす代わりにコンセントを一つ増やしてくださいという要望にも同じ答えでした。 [相談内容] 見積もりを出してもらいましたが建物本体工事に関してのものではなく、付帯工事のみの見積書でした。施工面積×坪単価の費用は内容がどう変わろうと明細は出してもらえないものなのでしょうか? また、本当に洋室を広くする方が和室を作るよりもコストがかかるのでしょうか?隣近所でも同じ会社の家が建ち並ぶ中、施工者から見て「儲かった家」・「儲けが少なかった家」が存在することが納得いきません。 |
yorozuの感想 | もっと早くこのサイトを見ておけばよかったと思いました。 |
アドバイザー | |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 一般的なフリープランで販売者の設定した住宅設備であれば坪幾らで販売しているところは多いものです。 和室の程度がどのくらいなのか分かりませんので「和室より洋室の方がコストがかかる」ことに関しては解説がしづらいのですが、減った分が何処かで増えていることは考えられます。どのような和室が洋室になったのか詳細がわかりませんのでなんとも解説のしようがありません。 ただ、相談の内容から察するに、この担当者は面倒臭い客だと思っていて言い回しに気持ちが出てきたのかも知れませんし、会社の体質がそうなのかもしれません。シーリングとコンセントの話なんか、そうですか分かりましたとやってしまった方が早い気もするのですが・・・ 施工面積×坪単価の費用は内容がどう変わろうと明細は出さない条件付きの販売者は多いみたいですね。あながち、悪いともいえません。単純で分かりやすい売り方ですから。単純と言うことは中身が分かりにくいと言うことです。 施工者から見て「儲かった家」・「儲けが少なかった家」が存在することは当たり前です。見積り段階で儲けの程度も近隣とは少々違うでしょうが、最終的には工事が終わった段階で儲けは確定します。天候や下請けへの支払い金額などでも変わってくるのです。 坪幾らでない、注文住宅で設計監理を第三者に依頼した物件でも数社の施工者の見積金額は違いますし儲けも異なってきます。 |
畔上 廣司 | 解説委員の畔上です。 とにかく、住まいを手に入れる前の心構え、勉強不足は否めません。 ほんとうに、早くこのサイトを見ておけばよかったと思いますね。 先ず、建築条件付建売住宅となっているようですが、建物本体の工事費用はおいくらでしょうか?確認申請・検査立会費用はどうなっていますか?建築設計・工事監理費用の項目がありますか?住宅建物の価格は多数(20〜30)の業種や種目別工事費用や諸経費等から成り立っています。建物本体の工事項目別見積書や内訳明細書がなければ何を基準に設計変更費用を算出したらよいのでしょう。 和室が洋間より、洋間の方が和室より費用が掛かるとかではなく、使用材料の品質や性能、部屋のデザイン、さらに内装や造作を仕上げる職人さんのレベル等の程度によって工事諸費用は千差万別となります。 U.M.さんはどんぶり勘定のM2いくらを承知で契約したわけですから、ご要望建物の品質性能の良否や程度・価額操作は販売会社の手中にあるとお考えください。今般のように、「工事見積内訳が明確でない設計変更」等の増減交渉はとても難しいものです。 どうしても、納得する設計変更としたいならば、何とか本体建物の見積書を提出して頂いて、工種別工事費を基準とした積上げ見積を行ない、お互いが合意できるまで交渉することでしょう。この場合、建物図面2枚では見積判断はできません。どの程度の工事進捗状況か存じませんが、洋室と和室では基本的に、床・壁・天井等の下地構法は異なります。第三者の建築専門家に相談し、工事の現状把握に基づいた設計変更の話し合いが必要になってくると思います。 |
コメンテーター | |
善養寺 幸子 | 一般的には洋室より和室の方が高いでしょう。ただ、その工事費がどうのこうのと言って減額が妥当かどうかはわかりません。建築条件付き建売で、フリープランがサービスだとすれば、決まった基本プランの坪単価で、好きな間取りに変更する手間(変更の相談料・略式設計とでも呼びましょうか。)をサービスオプションと提供されているのであれば、工事費に関わらず変更は高くつくものとされても仕方ないと思います。 逆に考えれば、材料費も手間代もかけて貰っても欲しくもない和室を付けられるくらいなら、同じ額でもいらない物はなく、欲しい物があればその方が良いのではないでしょうか?ですから、基本プランからの変更を増額無しで受けてくれるだけ良いようにも思います。同じ価格で好きなプランに変更できるというサービスを買っているのですから。販売側も材料費が減ったとしても、そのための相談する人の人件費が増えたら、必ずしも儲かるとは言えないと思います。 好きな間取りを詳細の価格を知って建てたければ、注文住宅するべきで、建築条件付き建売と言う商品を買ったのですから、それはそれの約束事に合わせるしかないでしょう。本来変更が利かないのが建売なのに、変更が利くだけ金を出す価値があると思われたから購入に踏み切ったのでは? そのサービスを購入したのだと思ったらいかがでしょう? |
事務局から | |
荻原 幸雄 | ご質問のお気持ちはよく理解できます。 本来は明細がなければならないと思いますが、それには詳細な図面が沢山いります。 詳細図面と明細書はペアーなのです。 しかし、現実の条件付や建売では図面が少ないので明細もできません。 所謂どんぶり勘定です。 販売会社は施工会社に一棟幾らという出し方をします。 その中で幾ら設けるかは施工会社の采配次第ということになるのです。 技術面、管理面はその技量で決まります。当然、監理者は不在でしょう。 基本プランから外れることを嫌がるのは「仕様が見えない」からです。 当然、施工者としても利益も見えなくなることになります。 基本ならば経験値で1棟建設すれば幾ら儲かる。ということがみえます。 変更が嫌がるのはそんな理由があるのです。 しかし、コンセント一つ減らせればそれは減額になるのは明白です。 しかし、1棟幾らの感覚は葡萄一房幾らに似ています。葡萄が一粒転がって落ちても値段は変わりません。そんな感覚がこの不動産業者にはあります。 そんな感覚でしかない建物は必要な金物が抜けても、気にしないという建物の扱いになっているのです。建物に対する愛はありません。 一房幾らの感覚は悲しいものがありますね。 妥当性はともかくとして交渉するのみです。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | わかりやすい解説、どうもありがとうございました。 一生に一度かという買い物をするのにかなりの勉強不足で恥ずかしい思いです。 建築条件付き建物というのがどういうものかも知らずに契約したのがそもそもの間違いだったのかもしれません。 ただ、実家から近い場所で、高台、日当たりも良く、施工会社が手がけたよその現場も何度か見学した上で決めたので条件的には満足しているんです。 施工会社さんがコンセント一つもサービスしないのは、近所同士で仲良くなったときにうちはここをサービスしてもらった、してもらえなかったなど、後々のクレームやトラブルを防止するためだそうです。 解説していただいたことで私の考えていたことが無理なことだとわかりましたので今のところ納得です。どうもありがとうございました。 |
その後 |
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