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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0956 購入者であっても敷地内にすら入れない

 相談概要 [氏名] U.H
[相談内容] 建売住宅の瑕疵
[居住住所] 兵庫県伊丹市
[相談建物所在地] 兵庫県尼崎市
[職業] 公務員
[年齢] 33
[男性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦 2005年 4月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 3
[延べ面積m2] 120
[延べ面積坪] 36
[工事請負金額] 3600
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[18確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 解らない。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[設計図面は何枚もらいましたか?] 5
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 3
[施工者名] S工務店
[販売会社名] N
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
木造(2×4)3階建て住宅、べた基礎です。建面積は5.5m×7.3mで約37uです。1階は玄関、駐車場、浴室、洗面、トイレ、6畳の和室。2階は16畳のリビングダイニング、4畳のキッチン、トイレ。3階は6畳の居室が3部屋あります。

上記のような建売住宅を契約しました。まだ建築が始まったばかりで、現在は基礎の木枠が外され建物周囲に足場が組まれた状況です。さて、本題ですが(瑕疵といえるでしょうか?2点あります)、
@基礎立ち上がり?部分にヒビ割れがありましたので心配しています。(写真を参考にして下さい)この位置はちょうど建物北東角の浴室とその西側の洗面所の境界(壁)にあたる部分の基礎です。(建物外壁北から約1m、東から約2mぐらいでしょうか)立ち上がりの最下部にコンクリートのひび割れがあります。このままの状態で強度に心配はありませんか?また補修するとすればモルタル塗りで良いのでしょうか?最良の方法は何でしょうか?

A玄関上がり口右側にコンクリートの剥がれというか、所々に白い筋が入っていますがこれは何でしょうか?問題ありませんか?(写真を参考にして下さい)

ちなみにこの物件は市街地に道路を作り、一戸建てを数十戸建てるもので、その敷地全体をクローズにしています。建売住宅ですので、建物引渡しまでの所有者は私では無く、事業主(売主)であるため、購入者であっても全体の敷地内にすら入れることは出来ない、とのことでした。何度もお願いしましたが、安全上の都合で入れることは出来ませんの一点張りでした。

一生に一度の高い買い物ですので、純粋に自分の家が完成するまでの過程を見ておきたいという気持ちと、欠陥住宅とは行かないまでも、安全、安心な住宅をこの目で(素人で何もわかりません、自己満足な世界ですが)建築中の状況を何度も見に行きたいのですが、敷地外の公道上からしか見ることが出来ません。

今回の写真は恥ずかしながら、工事の始まる前、早朝に不法侵入し撮影したものです。倫理観に欠ける大人気ない行為だと百も承知していますが、現場を見せてくれない売主と施工業者に不安が募り決行した次第です。恥ずかしながら告白致します。なお、土地と建物(デザイン、間取り)、価格等は大変気に入っており、妻も完成をとても楽しみにしています。どうぞ宜しくご教示下さい。

[業者の見解]
業者には立ち入り自体を禁じられていますにで、このことは伝えておりません。営業マンには「私が入れないのならあなたが逐一チェックして下さい」と言いましたが、営業マンもシャットアウトで入れません・・・と言われ「信用してください」の一点張りでした。

[相談内容]






 yorozuの感想 このようなホームページがあり大変心強いです。私のような素人には神様的存在。
アドバイザー 
津村 泰夫 大阪の津村と申します

1、基礎の立ち上がり付近のヒビ割れですが、写真で判断がつきません。またコンクリートに充填不足や豆粒状の穴などが見られますが、図面を見ておらず全体的な位置が不明ですので確実なことは申せませんが、モルタル補修で問題ないと思われます。

2、白い筋についてもどのことをおっしゃっているのか判断つきませんが、コンクリートの成分の内、石灰が白く出ているものと思われます。現状で強度上の問題はないと思われます。

 それと、基本的に建物を建てている様子を見せてくれといって、それを断るような業者とは契約しないことをおすすめしております。基本的に建売住宅でも注文建築でも建築中は施工者の管理下ですから、施主といえども管理者に断って見学をするのが通常でしょう。最近ではマンションなどの大きな物件でも、施主が見学したいという希望を出すと、丁寧に案内してくれます。もちろんヘルメットをかぶり安全に配慮して見学します。自慢出来る建築技術を持った工務店であれば喜んで見学させてくれると思います。

 ご相談の工務店の場合ですが、強く文書で申し入れられてはいかがでしょう。不法なことではなく買い主としての当然の権利を主張されるのですから、見せない理由はないと思います。また、工事監理者というものが定められておりますので、監理者にお願いして監理報告書を逐一見せて頂くのも方法です。
 コメンテーター 
藤井 修 津村解説委員の言うように、狭い一部分の写真からでは正確に判断はしにくいのですが、 症状はコンクリートの廻り不足による豆板、また石灰分が流れ出た後の筋なので モルタル補修程度で問題は無いでしょう。

工事中の状態がどのようなものなのか知りたいのは当然と思いますが、現場が施工途中で見学出来ないのならば、過去販売された住宅の住人の方に現在の状態を聞くのもひとつの方法だと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 どちらの質問も問題はないのではないかと思われます。
これよりも配筋の写真をみれば通常は業者のレベルは解りますので業者が心配であれば、そのような写真も欲しかったところです。

問題は現場が立ち入り禁止ということです。
現場は危険ではありますが、立入を拒むところが、通常では考えがたいですね。
余程、自信がない現場だと思ってしまうのが通常の感覚ですから、写真は多く撮って置くことがいいことだと思います。
できれば、事実上は建築主なのですから、契約前の条件として現場立入は特約で条件付けしなければ建売の場合は困ることになっちゃいますね。

事実上の建築主に立入を拒否することこそ問題ですので、今回の場合は現場が休みである、日、祝の明るい日に写真を多く撮るようにしてください。
安全にはくれぐれも御注意ください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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