相談概要 | [氏名] S.K [居住住所] 京都府京都市伏見区 [相談建物予定地] 滋賀県大津市 [職業] [年齢] 36 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 110.95 [延べ面積坪] 33.56 [工事請負金額] 176200 [設計監理料] 0 [様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅) [施工者] 大工(工務店) [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 無い。 [検査済証は有りますか?] 無い。 [設計図面は何枚もらいましたか?] 4 [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 6〜7 [施工者名] TS [販売会社名] TS [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [家づくりの相談内容] 滋賀県大津市に開発中の土地があり、駅に近いことから購入することに決めました。土地の価格は1730万円、130平米です。 元畑だと聞いていたのですが、重要事項説明のときに田んぼだったということがわかりました。 ちゃんと家を建てられるようにしてからお渡ししますとの説明を口頭で受け、その場で初めてまだ整地中のため(9月7日に開発許可が折りたばかり)実際の面積が確定していないので予定面積より1平米以上違った場合差額として平米あたり133077円差額が発生することを告げられました(契約書には記載)。とまどいながらも契約書に記入、捺印しました。翌日9月27日に50万円を振り込みました。 軟弱な地盤のことがどうしても心配になり、本日担当だったTさん(9月末で退職)に電話で確認したところ、整地が終わった段階で先方の負担で一旦建物の構造に沿って数箇所地盤調査をし、必要ならば杭を打ったり固めたりしてから引き渡すとのことでした。引渡しは来年の3月末日、土地は2年間の保証をしますと口頭で説明がありました。 先方は住宅性能保証制度に加入しております。 今更ながらいろいろと調べてみると、田んぼを新しく整地したような場所は地盤沈下や不動沈下が怖いとわかり、大変不安です。 このような場所にしっかりした家が建つものでしょうか。 また同日予てから打ち合わせしていた建物の請負契約をかわしました。間取り図と標準の仕様書のみ添付されています。電気、ガスの配管はまだ打ち合わせしておりません。担当者は間取りが決まったらとりあえず請負契約を、といっていたのでそのとおりにしてしまいました。別に渡された書類では屋根の形状など当日に初めて見た図面もあり、よくわからないまま契約を交わしました。手付金は翌日140万振り込みました。良く考えないで署名捺印、振込してしまって後悔しています。本当に大丈夫なのか不安ばかりが募ります。 担当者が変わるのでますます不安です。 |
yorozuの感想 | いろんな立場の方が専門的な意見を交わされていて、勉強になります。 |
アドバイザー | |
氏原 毅士 | 氏原です 工事費用が33坪で1700万強という事ですから、地盤調査結果によって杭を打ったり地盤改良をするといってもこの請負契約には工事費相当額は含まれていないと解する方が良いように思います。 いずれもサービスで出来るような工事ではありません。追加費用が発生することは避けられないでしょう。 また杭を打つ事によって建物は支持され、不動沈下などの問題は解消出来るでしょうが、直前まで田であったのであれば建物周辺地盤が沈下して、外構に支障が発生する恐れもあります。 最も気がかりなのは、ガス・水道配管や電気配管が基礎外面で破断される恐れがあることです。 管を直接建物内へ引き込むのではなく、伸縮継ぎ手やフレキシブル管等を用いて、周辺地盤の沈下に備える事が必要です。 |
久米 能子 | 費用のことはともかく、地盤調査をして杭や地盤改良を行い、地盤の保証もするということを述べていることだけを聞くと、やみくもに疑ってかかることもないのではと感じます。ただ、大切なのは、口頭ではなく、その話をきちんと書面に残すことです。今からでも契約書に加筆修正したいことを伝えましょう。そうして、色々なケースに対してその費用はどうなるのか、それもあわせてきちんと確認してください。簡単な地盤改良では10万円程度と思いますし、杭をうったりするのならばそれではすみませんので、氏原解説委員の述べているように、それだけの巾のある金額がサービスされるというのもおかしな話ではあります。 この件にかかわらず、今後はすべて大切なことは書面で残して貰いましょう。 打ち合わせもEメールなどですると、簡単なメモにはなると思います。 また、地盤調査を行なったら、そこで一旦少し時間を取り、その結果どのような方法をとるべきか、ご自身で納得の行くように地盤調査の会社の説明や工務店の説明を聞くなりしてください。 データを見ても、それに基づいてその後の地盤改良をどのようにするか等は、判断する人によって変わります。 慎重なものの見方をする人では、氏原解説委員の述べているように外構の沈下や設備配管への対策までコメントするでしょうし、また、人によっては外構が沈んでも建物本体さえしっかり建っていれば多少沈下してもそれについてはメンテすれば良い、と考える意見もありますので、ご自身が沈下に対してどこまでのグレードを求められるか、またコスト等によっても、地盤改良や基礎の範囲、内容等は変わってくると思います。 さらに、建物本体以外について、万一沈下が起こってもできるだけその影響を受けないような配慮を、どのような方法によって行なうかも設計者の判断で変わるでしょう。 こう考えられると、ますます不安が増してしまうかもしれません… ですから、今後は、第三者の専門家の意見を聞きながら進められていかれるのも良いかと思います。不動産会社や工務店を信頼しないというのではなく、別の立場からの見解も参考にしていくということです。そのほうが安心して前に進めるでしょう。 基本は、工事をしてくれる工務店を信頼すること、これが大切であることを忘れないで下さい。 |
コメンテーター | |
関口 啓介 | 氏原解説委員、久米解説委員それぞれが大切な事を言われております。 また、今回の問題点が軟弱地盤と言うだけではなく、契約や打合せの進め方にもあると思われます。 土地契約から、短期間で建物の工事請負契約を交わされておりまが、本来工事請負契約は、地盤対策{地業)を含めてその他もきちんと合意されてからするものであります。 (中には決めきれないものもありますが。)まだ整地中(造成中?)である土地の上に立てる建物の工事請負契約を性急に進めなければならなかった理由は、売り手の都合としか思えません。いづれにしても、建築条件付土地取引の売り手側の優位性がそうさせたように思えます。 さらに問題と思われるのは、ご相談の文面から、同日工事請負契約を交わしたと読めますが、土地の売買契約と建物の工事請負契約を同時にされたのでしょうか。9月7日に開発許可がおりたばかりで、現在開発行為中の土地において、それが可能なのでしょうか。土地、建物が同時契約できるのは、建築確認済みがある、建売住宅でしかできないはずです。それを同日に行いながら同時ではなく、別々に行った建築条件付土地取引だと言うのであれば、詭弁であります。(契約前にご相談頂けると良かったのですが。) そのあたりの不可解な部分もありますので、工事請負契約については、一旦白紙に戻し、きちんと地盤対策等つめた上で、工事請負契約をされる事が望ましいでしょう。また、その際できれば、信頼できる建築士と相談しながら詰めていけると良いですね。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 建築条件付ですから、契約は土地売買契約でしょうか? ならば建物の設計はこれからなので杭や地盤改良の決定はその後なので、逆に言えば杭が必要な場合は建てものが小さくなるか、別と費用を追加されると思います。 地盤調査は建物の設計の初期には実施しなければなりません。 基礎形状に影響があるからです。 田んぼでもしっかりした建物は建てられますが、費用がそれなりにかかります。 できれば避けるのがコツでしょうが、その分は通常安くなっているものです。 不安ならば第三者の建築士に地盤調査報告書を見せて、相談するのが確実です。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | こんにちは。 この度、私の相談に丁寧なコメントをいただきまして、ありがとうございます。 専門の先生方からのご意見が大変参考になりました。 今回の契約は、土地の売買契約書と建物の工事請負契約書の2枚あります。 同日に契約しました。 以前の担当者は、土地の契約の前に建物の契約だけでもしてくださいといっていました。 正直少し工事請負契約を急ぎすぎたなと反省しています。 地盤について、10月3日に宅地造成の際の地盤改良方法と地盤調査結果をわかり次第教えていただけるよう、その他の疑問点も含め先方にFAXで既に連絡しております。 これについてのコメントは、7日に電話で返信をいただけるように連絡したにもかかわらず今のところ返信していただいておりません。地盤改良の費用負担について、これから改めて(先方負担の範囲など)書面で確認できるようにするつもりです。 家作りにあたり、つい住宅設備ばかりに目が行きがちだったのですが、地盤や基礎の大切さに遅まきながら気づいた次第です。いろいろと不確定な要素が多いため、予算を含め不安材料が多いのですが、一つ一つ解決していきたいと思います。 取り急ぎお礼状を差し上げたく、メールで失礼致します。 |
その後 |
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