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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0943 施主支給の場合

 相談概要 [氏名] K.Y
[相談内容:] その他
[居住住所] 神奈川県横浜市戸塚区
[相談建物所在地] 神奈川県小田原市
[職業] 会社員
[年齢] 34
[男性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦2005年1月31日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 37
[工事請負金額] 2300
[設計監理料] 99.4
[様態] 注文建築
[施工者] 建設会社
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[確認申請の為の委任しましたか?] 覚えていない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] −
[設計図面は何枚もらいましたか?] 20
[工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] 15
[床面積] 130m2以下
[施工者名] K建設(株)
[販売会社名] K建設(株)
[設計者名] ST
[監理者名] MY
 相談内容 [現象]
現況:9/4地鎮祭、9/11着工、9/17コンクリート打設
工法:地下室付き輸入住宅2x6工法。
見積:最終的な見積もりが出来上がっているが、まだ、不確定な部分あり、引渡し時に調整との事。
施主からの希望:
(1)施主支給
 システムキッチン(K社)
 エコキュート(H社)
(2)内装材
 珪藻土を自分達で塗る

[業者の見解]
(1)に関しては、施主支給だと、業者との打ち合わせの手間や今後の保証の為に7万円が必要との事。合計14万円を要求。
(2)内装材に関しては、建築確認申請を通した後なので、ビニールクロスから、珪藻土には変更できないとか。変更するには、お金がかかる。今のままでは、検査が通らないから、ビニールクロスとなる。

[相談内容]
(1)施主支給の打ち合わせにの手間、今後の保証の為に14万円かかるというが、具体的な根拠が見えず、曖昧なお金を払いたくない。本当に施主支給するとこんなにお金がかかるのでしょうか?

(2)ビニールクロスは化学合成物質なので、使用したくないと以前から言っているにもかかわらず、施主の希望を取り入れてくれない。最初に後からいくらでも、建築の変更は出来るといっていたのに。
 建築確認申請は構造に関わる所なので内装などは後から変えられると言っていたのに。
 こちらは、詐欺に合ったような気分で納得いかない。珪藻土の自然素材で内装を仕上げたい。
 yorozuの感想 非常に、種類、数供に豊富で参考になります。
また、こういう情報はとても重要な情報で、もし、問題の多い業者などがあれば実名を挙げて公表するなど、消費者の立場に立った情報開示を望みます。
基本的に、家を購入する場合、組織(多数)vs消費者(1個人)となるので、 消費者には、情報量も知識も乏しく、言いなりになっている場合があります。
こういったことを防ぐためにもこのような有益な情報はもっと活用されるべきです。
このHPを立ち上げた人たちに感謝します。
アドバイザー 
藤井 修 相談員の藤井です。
質問1の施主支給品は現物のみの支給なのか、設備まで含めて取り付け施工まで施主側が行うのかはっきりしませんが、現物のみの支給の場合は人工賃から考えて14万円は少し高ようですが、取り付け手間などの費用はかかります。

質問2は仕上げ材の変更程度で完了検査が不合格になることはありません。
また確認申請の出し直しになる事もないでしょう。
このままですとどんどん工事が進んでいきますので ご自身納得のいくように工事尾を中断しても施工者に強く申し入れをされるべきでしょう。
久米 能子 久米と申します。

 施主支給のために要求されている費用については、藤井解説委員の言われるように、若干高いかもしれませんが、必要になってくるものです。

 しかし、おそらく、お金の問題というより、施主支給品は取り付けたくない、という気持ちが施工業者のほうにあるのだろうと思います。
 最近は、インターネットで一般の方が、直接建材を比較的割安な金額(中にはアウトレットでびっくりするくらい定価から下がっているものもありますね。)で購入できるようになりました。それで、私の事務所でも、施主さんから、施主支給を含んでほしいと言われたこともありますが、私はできればやめていただきたい、どうしても、というのならば、リスクを背負っていただく覚悟で、とご説明しています。

 というのは、時折、直販のもののなかには、例えば、取り付けの金物等が一部不足していたりするものもあり、また一応施主さんの注文どおり正しく入っていても、現場にあわないタイプのもの(例えば、壁や床の下地によって金物の指定が細かく違ったりします。)が来たり、ということがよくあるようだからです。そのときは当然、新たにまた購入しなおしたり、どこかで金物を調達しなければならなかったりするのですが、施主さんは既に商品の代金を払ってしまっているので(ネット購入などはほとんど前払いですね。)、販売店側も融通をきかせてくれることもなく、また業者は普段の付き合いもないため、金物ひとつで面倒な思いをするということで、この手の施主支給品というものに対して、嫌がる業者は多いのです。儲けにならないのに、施工や手配で苦労するのを嫌がるのは、人情と言うものだと思います。

 また当然、商品の保証についても、業者は対応できないのであとで何かあっても困る、という理由もあるでしょう。

 さらに、ネット販売の業者が皆悪いわけでは決してありませんが、中には、顔を直接合わせない販売ということで、身勝手な会社もあります。私はかなり以前、一度だけ、施主さんの強いご要望で、施主さんに代わって、床板をあるネット販売の建材会社に予約を入れたことがあるのですが、工程を知らせて必要量の床板を押えて貰うように頼んでいたにもかかわらず、直前になって工務店が電話をすると、急な注文が入ったから売ってしまった、次に入るのはひと月先、などと平然といわれ(申しわけありませんの言葉さえありませんでした。)、その後、竣工に間に合うように工務店と似たような床板を探すのに大変苦労しました。それから以降ずっと、施主さんにはこの経験をご説明して、万一のときは、ご自身の責任として対応してくださいとお伝えするようにしています。

 施主支給品というのは、このようなややこしい問題も含んでいますので、それら工務店の気持ちも考慮して、ご自分で責任を持つから、という姿勢で再度相談されてみては如何でしょうか。
 もしくは、ここでこれだけ安い商品があるのだから、ここからこの金額で手配して貰えないかという相談も良いでしょう。あまり数が多いと無理でしょうが、キッチンくらいならば大丈夫かと思います。
 
 また、エコキュートなどは特に設備配管工事に関連するものなので、どこからどこまでが支給品で施主さんの責任で、どこから先が工務店の責任として工事をして貰うのかを、慎重に打合せをしなければ、あとでトラブルのもととなる可能性は大です。
アフターサービスや保証の範囲も文書で各会社別に明確にしておくことをお勧めします。
 
 珪藻土の仕上については、問題ないでしょう。

 ただ、あれこれと色々と金額の増減と精算が発生しそうですので、もし、それに対応できるような細かい見積書を契約時に受け取っておられないのならば、尚のこと、必ずきちんと金額を決めてから、発注と施工をしてもらうようにしてください。お金が決まらないのに先行しては、これもまたトラブルの元ですから、気をつけてください。
 工務店はおそらく、そういうことが面倒で嫌なので、できないとか言っているのでしょう。
 
 お話を伺うと、今後も難しいこととなりそうな予感もします。できれば、専門知識のある第三者に相談にのって貰ってください。
 清水 煬二 解説員の清水です。

支給品や分離工事に関しては、私が設計監理をしていても、本体業者には手数料を支払うようにしています。

理由は、今回の業者や他の解説員が述べているように工事手配、図面による指示、職人との打ち合わせ、現場管理などの手間はもちろん、工事中や引渡し後の責任などがあるからです。

支払う金額は内容や金額によって異なりますが、システムキッチンなどの場合は、価格の10%前後を目安にして話し合っています。

そのため、内容にもよりますが、業者の見積もりと支給や分離の金額差が15%程度の差であれば、メリットがあまりないので行いませんし、業者との請負契約を施主が行う契約時に、その旨の合意を得ています。

また、支給しても手数料を払わずに工事を行ってもらうときもありますし、それは話し合い次第です。

個人的な感覚からすると、いろいろな意見があると思いますが、システムキッチンとエコキュートの支給で今後の保証を含めて14万円の要求というのは、工事費を別に払っている前提でも、高くはないと感します。

工務店はともかく、ハウスメーカーならこういった支給は、原則として拒否されてしまうのが一般的です。

具体的な根拠がなく、曖昧なお金は払いたくないという気持ちはわかりますが、細かい契約内容を確かめないでサインして着工した点は、落ち度があります。

契約前なら、支給することにより減額となる差額を先方に話をして、もう少し値引きしてもらうなどの方法も取れたと思いますし、支給による手数料を無しとする交渉もできたと思います。

ビニルクロスから珪藻土への変更は、事前に言っていたにもかかわらず、あとでいく らでもできると説明されて契約したようですので、この点については、「契約前と話が違う」と、どうどうと主張すべきです。金額の差は当然出てきて、追加工事ということになりますが、現在の進行状況でできないというのは、おかしいと思います。 
 コメンテーター 
新垣 正清 施主支給品(特に外国製)に関しては、トラブルが比較的多いのも事実です。必要な書類等がなく、現物を見るまで、収まりが決定できないのもしばしばです。支給品がある場合は、余裕を持って、打合せを行うことが必要と思います。当然経費もそれなりにかかることを認識すべきです。
 事務局から 
  荻原 幸雄 施主支給品という選択肢はあるのですが、支給なだけにリスクもあるということを認識すべきだということになります。
工事の搬入時期に搬入されないと工事が中断する場合がある。・・・・・・・
これは前もってどこかに施主が保管しておくか、施工者に指定された日に現物を施主が搬入しなければなりません。当然、現場での受け渡しがいりますので、届くまで施主は現場で待つことになります。また、開封も施主がすることになります。設置もです。
できますか?実際は開封や設置は業者がやることになります。当然、人件費がかかります。

また、その後の養生は施主がすることになります。これも依頼すれば費用がかかります。
その後、思わないところに傷や金物があったら、だれの責任でしょうか?もともと付いていたということもあるでしょうし、現場のほかの職人がつけたかもしれません。責任の所在がはっきりしませんね。このように保証をするためにはそのリスクは施工者にもあるのです。
14万は多少高いかもしれませんが、妥当な範囲でしょう。

珪藻土に変更は何ら問題はありませんが下地を補強するようにしてください。
その費用は+になります。クロスは減りますが・・・。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 皆様、ご回答ありがとうございます。本当に、相談できる人が、メールとは言え、こんなに沢山居てくれると言うことは、涙が出るぐらいありがたいです。
この不景気、デフレスパイラルで、人員削減、リストラの嵐、残業の嵐で、家庭を顧みる間もなく結婚してから7年、家なし、子なし、今年、年明けやっとおめでたかと思いましたが流産。
何とか、築40年のカビ臭い、湿気の多い鉄筋コンクリの社宅を脱出したいと思い、少ない予算ですが、小さくても何とか夢のマイホームをと思いましたが、不安になることばかりの連続で。周りに参考となるような先輩も居なくて本当に苦労しておりました。
以下、それぞれの方にお礼状を示します。
重ね重ねお礼をよろしくお伝え願います。

To:藤井様
ご回答ありがとうございます。感謝いたします。
質問1の施工は、システムキッチンも、エコキュートも施主側で手配した、業者にて行なって頂きます。いずれもK社、H社のメーカー施工となります。
計14万円は他業者の打ち合わせ費用と、保証のためと言っておりましたが。
保証は家の保証がありますし。
システムキッチン、エコキュートともに施工業者の保証が入ります。
多分、施主支給となって、本来得るべき自分達の利益が上がらない所を補うためと言うことなのかもしれません。それならそれで、最初からそう言ってくれればいいのですが、現場見学会では、輸入物の水周りの住宅設備機器を入れているお宅など見せておいて、後で、それをやるには、お金がと言うのは半分詐欺にあったようなものです。
今回は、この合計14万円を払ってしっかり両者に施工してもらうことを、お願いしたいと思います。

質問2に関しては、簡潔、明瞭なご回答ありがとうございます。
「仕上げ材の変更程度で完了検査が不合格になることはありません。」
騙されていたと言うことをひしひしと感じます。
もともと、契約時も日曜の夕方4時から夜中の22時頃まで約6時間ぶっ通しで、会社事務所に軟禁状態で「何故、契約しないのですか。」と、詰め寄られかなり弱っていた状態で契約書にサインした記憶があります。
こちらは、一週間待ってくれと言ったにもかかわらず。
しかも、前日、風邪で寝込んでいて病み上がりの状態でした。
今回、着工前の最終的な打ち合わせと称するときに、4者打ち合わせ、建築業者営業、建築業者提携の設計士、建築業者の工事管理者、と、私共夫婦の4者で行ないました。建築業者側に騙されたと言う感じで一杯です。仕上げ材の変更程度で完了検査が不合格になることなんてないのに
検査が上がらないからと適当なことを言っていたなんて。
本当に腹が立ちます。
今回のご回答を盾に珪藻土での仕上げにならないか詰め寄ります。
また、そう言えば、思い出したのですが、4者で打ち合わせしていたときに、K建設でホタテの貝殻を使った仕上げ材を検討していて、もし、会社でゴーサインが出たら、採用しませんか?
と言うようなことを言っていたので、
今からでも変えられるのに、自分達の利益がなくなるから他業者にやらせるのが困るということなのだと感じます。ちなみにもともと、珪藻土は自分達で塗る予定だったのですけど。

To:久米様
実例などによるご回答ありがとうございます。
非常に参考になります。
施主支給品は、両者ともメーカー施工です。
足りない部材が出る可能性はないかと思っておりますが、アフターサービスや保証の範囲をきちんとしてもらうように気をつけたいと思います。
今回、ビニールクロスのままでもいいかなと思っているところも有ります。
久米様のおっしゃるとおり「人情」です。
ただし、ビニールクロスのサンプルをもらったときに、
鼻にツンと来るような匂いがしました。これが、部屋中に使われるのかと思うと、気持ちが悪くなります。さらには、近年騒がれている、アトピーや化学物質過敏症などの健康障害が気になり、とても、石油化学生成製品などを使う気にはとてもなりません。

仕上げ材の差異による、金額の差異に関しては把握済みですので、あとは、建築業者ともう一度詰め寄って自然素材で仕上げることを要求したいと思います。
こういう業者を選んで難しくなるのは覚悟の上でしたが、ここまで、気苦労が耐えないかと思うと、大手ハウスメーカーで理想のものや、個人でやっているような建築業者や、建築家で消費者本意のところにすればよかったかなどと弱気になってしまいますが、ここの地下室のコンセプトが気に入っており、他の業者では、この施工実績、価格は中々出せませんのでこのままこの業者で、何とか頑張っていきたいと思います。
珪藻土に関しては、日本ケイソウ土という会社にお願いする予定です。
専門知識をお持ちの人に相談したい所ではありますが他に人を知りません。

To:解説員の清水様
ご回答ありがとうございます。
14万円の経費のようなものがそう高くはないということ理解しました。
ただし、契約に関しては微妙な話でございまして、まず、こちらは、K建設の地下室付き輸入住宅と言うのが気に入っておりました。
ただし、他の仕様に関しては不明な部分があり、確認したいと言ったのですが、夕方4時から深夜22時まで、会社の会議室に軟禁状態で、「なぜ、契約しないのですか。」と、言葉巧みに詰め寄られ、こちらは、あとでも、色々と変更できると聞いていたので、契約したのです。しかし、実際にはそうではなかったと言うことで、半分詐欺に会ったような感覚です。今、思うと2月末の契約で、期末で相当、契約とるのに営業が必死だったのではないかと、 感じております。

珪藻土に関しては、再度、業者に確認します。
今回、皆様のアドバイスを参考に詰め寄りたいと思います。

To:コメンテーター様
ご回答ありがとうございます。
こちらは、施工業者もメーカー施工となるようにしておりますので施工レベルが落ちることはないと考えております。
14万の経費は保険と思うことにします。
ただ、内訳をきちんと説明してもらい、アフターサービスや、保証の範囲がどうなるか残させたいと思います。
余裕を持って打ち合わせできるように早速準備をします。

To:事務局 おぎわら様
ご回答ありがとうございます。
今回は、システムキッチン、エコキュートともにメーカー施工です。
ですので、自分達で開封したり、設置したりと言うようなことはしません。
14万については、妥当な額と言うこと理解しました。
珪藻土の下地はプラスターボードの予定です。
日本ケイソウ土という会社で塗り体験もしまして、石膏ボードでもきちんと濡れること確認済みです。
金額がビニールクロスより上がることは覚悟の上です。
現在の所、ビニールクロスが約35万円ぐらいに対して、珪藻土が約50万円。かなり、金額が上がりますが、この額で健康とお金どちらをとるかと考えると、やはり、健康の為に珪藻土かと判断しております。
一応、F☆☆☆☆のものや、24時間換気システムは入っているのですが。
自然素材に勝る物はないかと思っております。
 その後  
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