相談概要 | [氏名] M.M [居住住所] 東京都文京区 [相談建物予定地] 東京都 [職業] 自営 [年齢] 43 [女性] on [構造] 鉄筋コンクリート造(PC構造) [引渡し年月日] 西暦 年 月 日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 5 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 50 [工事請負金額] 3200 [設計監理料] 350 [様態] − [施工者] − [設計者を選んだのは] 自分で選んだ。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] - [検査済証は有りますか?] − [設計図面は何枚もらいましたか?] [工事着工まで設計の打ち合わせは何回しましたか?] [施工者名] [販売会社名] [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [家づくりの相談内容] コンクリートで5階建てのコンクリートの狭小住宅を建設する予定です。 お伺いしたいのはコンクリート打ちっ放し住宅の断熱です。 私の購入した土地は都内の防火地域にあります。 道路付けは北側で西側に20階建てのビルが3メートルくらいの道路を隔てて建っています。また東側は5階建てのビルが隣接しています。南側には2階建ての木造住宅が建っており、その隣は8階くらいのマンションです。 北向きであるため、夏はさほど暑くならないということでしたが、コンクリート打ちっ放しのままだと冬はかなり底冷えがすると言われました。 しかし予算の関係上断熱にお金をかけることが難しいです(設計士の話では外断熱をすると坪5万円くらい上がるということでした)。 実際のところ、コンクリート打ちっ放しで断熱をしないと、どれくらい寒いものなのでしょうか。またかなり結露するものなのでしょうか。 もし、何らかの断熱をしたほうがいいとしたら、低予算で有効な断熱をするにはどうしたらよろしいでしょうか。 また、断熱をせずに窓は二重サッシ、床暖房を取り入れればさほど寒くないでしょうか。 個人差はあると思いますが、どうすればいいのかわかりません。よろしくご教授のほどお願いいたします。 |
yorozuの感想 | 私がこのHPに相談しようと思ったのは、これまでの相談に対する真摯なアドバイスを読ませていただいたからです。 |
アドバイザー | |
善養寺 幸子 | 解説員の善養寺です。 狭いお宅なら、多少状況も違うと思いますが、そうですね、知り合いの建築家のお宅では、広いリビングで開放型ストーブを3台焚いて、「野原でストーブを焚いているようなものだ。いつまでここにいられるか・・(加齢と共に辛くなっているらしい)」と表現していました。そこに間借りをしている事務所の方は、暖房を着けながらダウンジャケットを着て仕事をしていらっしゃいました。 NHKで、建築家の安藤忠雄さんの設計のコシノジュンコさんのお宅を紹介していましたが、家の中で毛皮をめされておりました。 南面から日射を受けれないとすればかなり辛いですね。ただ、イニシャルコストが掛けられないのであれば、ランニングコストを掛けて環境を作れば良いだけのことです。 心地良いかは別ですが。 鉄筋コンクリートの場合、外断熱が良いでしょう。ただ、外断熱をするなら、必ず断熱サッシのペア硝子がセットでなければ意味がありません。 床暖房はどのような方式にするかにもより環境は大きく変わります。 輻射型の床暖房にしておけば多少は良好な体感を得られると思いますが、性能の悪い住宅ですので、ランニングコストを覚悟の上で設備を導入ください。 外断熱なら坪5万円アップという坪で換算する数字の根拠がよく解りませんが、250万円程度で外断熱するなら、次世代省エネルギー基準とは行きませんが、断熱材付きの金属サイディングガルスパンの25ミリで外壁を被ったらいかがでしょうか。留め方も検討しないとなりませんが、安価で外壁仕上げと断熱ができます。ただ見た目は鉄骨だか鉄筋コンクリートだか判らないチープな感じになるかも知れません。(それに窓周りの納め方の検討が必要ですが。) ただ、窓も断熱サッシを入れるとなると、もう少し高くなりそうです。 床暖房も寒さ対策に入れるのであれば、全室全面積入れる必要があるのでは。 多少、体感を緩和し、寒さを直感しにくくするなら、床材(直接肌に触れる物)をラッカーなど接触温度の低い物避け、無垢の柔らかい木(杉、松、桐など)の塗装しない物を使うとか、カーペット敷きにして、足が冷たく感じない物にすれば、同じ室温でもかなり感覚は楽になります。 結露の件については、生活スタイルや立地条件にも大きく左右しますので、起こるかどうか、どこに起こるかは家具配置もしてみたりしないと判らないでしょう。 断熱したから起きないとも言えませんしね。 いずれにせよ、そう言うことは設計者に相談し、話し合って進めて行くべき事で、それが建築家と一緒に家を作る楽しさですし、彼らの仕事であります。 ちゃんと相談してください。 |
コメンテーター | |
橋本 頼幸 | ご相談の内容は本来設計者ときっちり話し合って、ご自身が納得できる道を取ることがもっとも望ましいと思います。 断熱に対する考え方、限られた費用の配分の仕方、生活のスタイルなどなど、様々な選択肢を提案してくれるのが設計者の仕事であり、自分はどれを選択をする かを「あーでもない」「こーでもない」と言いあって決めていくことに住宅設計の楽しみがあります。 同じ熱環境でも暑いと感じる人がいたり涼しいと感じる人がいたり様々です。一般的かつ有効な解決方法は善養寺解説員の解説で示されていますが、そのどれを選択するかはM.Mさんが家造りのどこにお金をかけるのか、どのような生活をするかによります。 ぜひ、そのあたりも含めて設計者と納得のいく家造りを進めて下さい。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 概要に鉄筋コンクリート造(PC構造)と選択していますが、何かの間違いでしょうか? もし、PCならば断熱なしというのは厳しすぎると思いますし、遮音性も壁厚が薄いところで5cm程度なので悪いです。 通常の現場打ちコンクリートは5階だと18cm以上になりますから、それよりはいいでしょう。 しかし、それなりの覚悟は入ります。わたしのところに、コンクリートの打放しの家に住みたい、というクライアントが来ましたときに、「冬は寒いし、夏は暑いですよ。いいんですか?」と聞きましたら、いいんです。カッコイイ家に住みたいのです。ということでした。 竣工後1年過ぎて感想を聞いたのですが、「冬は息が白くなります。夏は輻射で暑いですね。」 とのことでした。「寝室だけでも断熱しましょうか?」と聞くと「いいえ、そんなことしたらこの空間が駄目になる」との返答でした。わたしは感激したものです。実は日本には四季があり、真冬と真夏の2週間程度以外はすごく凌ぎやすいようです。(勿論風通しなどは万全と考えての設計として)いい空間は数量で感じるものではなく、感覚で感じるものです。 美しいものを見て数字で表現する人がいないように・・・。いい家とはその人の感覚そのものなのです。そういうものです。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 早速のご回答を賜り、誠にありがとうございました。 現在設計事務所に外断熱をした場合としない場合のデータ、対費用効果についてデータの提出を依頼しております。何にしても決定権は施主である私たちにあると認識しております。 経過をまたご報告できればと存じます。 お忙しいところ、本当にありがとうございました。 |
その後 |
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