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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0905 工事のチェックは現場監督が行います。と言われた

 相談概要 [氏名] S.H
[居住住所] 福島県福島市
[相談建物予定地] 福島県福島市
[職業] 会社員
[年齢] 30
[女性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦2004年 8月31日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 3
[延べ面積m2] 167.145
[延べ面積坪] 50.65
[工事請負金額] 2200
[設計監理料] 0
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] 大手ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 無い。
[検査済証は有りますか?] 無い。
[お手持ちの図面は何枚?] 無い
[打ち合わせ何回] 5回
[施工者名] S不動産株式会社
[販売会社名] S不動産株式会社
[設計者名] S不動産株式会社
[監理者名] S不動産株式会社
 相談内容 [家づくりの相談内容]
S不動産の企画型木造3階建て(商品名:D)を建築予定の者です。
4/24に地鎮祭・地縄張りを行い、4/26〜本格的な工事が始まりました。
・・・そこで、遅ればせながら、着工にあたりインターネットや書籍などで「欠陥住宅」について勉強し、その中で下記のような文言を見つけたので業者にその旨を伝えたのですが、??な答えが返ってきたので、今回こちらに質問してみよう!と思い、相談いたします。

その1、木造3階建ての場合は、確認申請後、?基礎配筋検査・?中間検査(どちら
    も役所の検査)が必要。
    (※ただし、我が家は2×4工法なので、?の検査は無し)

    →→→営業マン&現場監督の答え:そういう検査はありません。完了検査
    のみです。
     

その2、工事監理者は建築主が自分で設定できる。
    (※確認申請書提出後にこのことを知りました!しかも確認申請書は業者
     が出しました)
  
    →→→わたし :「工事監理者って誰になってるんですか?」
       営業マン:「工事監理者・・・ですか?」(意味がわからない様子)
       わたし :「確認申請書にも書く欄があったと思うんですけど、
             わたしの家が確認申請の図面通りにきちんと施工され
             ているかどうかをきちんとチェックしてくれる人です」
       営業マン:「工事のチェックは現場監督が行います」

最後に・・・、我が家は木造3階建てですが、ビルトインガレージではありません。
1階は真ん中が玄関で向かって右側がLDKで左側が和室、2階は主寝室も含め3部屋、3階は斜め天井の洋室1つです。(標準的な2階建ての間取りに小屋裏部屋がついたような感じです)

わたしは、建物は基礎が命!だと思っています。
骨組みももちろん大事ですが、見えない部分でしかも建物を支える部分ですから、万が一ここに欠陥があったら大変なことです。
5/6に現場監督が来てチェックをするということなので、わたしも同行したいと思っています。その際のポイントなどございましたら、教えてください。
よろしくお願いします。
 yorozuの感想 TVや書籍などで「欠陥住宅」が話題になっていますが、だからといって実際に行動に移している人は少ないように思います。わたしの周りには、「心配だけど、業者さんが大丈夫っていうから大丈夫だよ」なんていう人ばかり。
「それに、あんまり口うるさくいうと、気分を損ねて、それこそ悪影響になりかねないわ」と・・・。
日本人は「人を信用しすぎる・お人よし過ぎる」というのが私の意見です。
高い金はらって自分の家を建てるんだから、業者主導型じゃなくていいと思う!

もっともっと世の中に、このHPの存在をアピールすべきだと思います。
アドバイザー 
星 裕之 解説員の星です。

 質問その1ですが、中間検査は担当行政庁次第です。配筋検査などは別途性能保証をつけた場合のことかと思います。

 質問2の監理者の設定ですが、ハウスメーカーに設計施工一括でお願いしていますから、その段階でハウスメーカーの建築士をお客様が指定したことになります。メーカーと関係ない監理者をつけることも理論上可能ですが、現実的にはその責任の重さを考慮すると監理者の欄に記名してくれる第三者は極めて少ないと思います。
 しかしながら検査・アドバイス程度でしたら現実的ですので検討してみてください。

 最後の質問ですが、基礎配筋・基礎完了時の確認事項としては、地業、形状、寸法、配置の確認・基礎形状、寸法、配置の確認・配筋の確認(径・ピッチ・あき・かぶり等) 型枠の確認・アンカーボルトの位置、本数の確認・コンクリートの品質の確認・換気口の確認等がJIA(日本建築家協会)の指針として、指定されています。これらが基礎工事のポイントになりますが、残念ながら一般の方がその妥当性を判断するのは難しいかと思います。
 コメンテーター 
山口 雅克  設計者や監理者は基本的には建主が決めるものです。今回は設計施工の建築条件付建売住宅(売建住宅)なので全て販売者側が決めているのです。

 設計監理と施工が別の場合でも、確認申請に記載された設計者や監理者と実際に図面を描く人や施工現場チェックする人は違うことも頭に入れておいて下さい。現場監督は社員ですが、その責任は社長がとるのと同じです。

 又、現場のチェックポイントを一般の方にお話するのはとても難しことです。簡単な専門用語をどの程度御存知なのかを含め、どの位お話すればお解りになるのか全くわからないからです。

 御心配であるなら、第三者の専門家に依頼するしかありません。その時はS不動産の了解も取り付ける必要があります。
 事務局から 
  荻原 幸雄 役所の検査はないよりあったほうがよい。という程度にお考えください。
役所が見ても欠陥住宅や瑕疵のある住宅は沢山存在します。
法的にも何か検査後に瑕疵が存在しても役所が責任を負うことは一切ありません。
責任を負うのは、施工者(会社)と工事監理者(個人の資格である建築士)です。
役所の検査、何回は気にすることはないと思います。
心配なのは工事監理者の意味が理解できていない会社の責任の所在としての意識の希薄さにあります。

基礎が命は正にそうですが、地盤や骨組みも同じように大切です。

お友達のご意見に少々、説明します。
●「心配だけど、業者さんが大丈夫っていうから大丈夫だよ」
 そう信じたいですね。大丈夫と・・・でも現実はその大丈夫という根拠が希薄な人も残念ながら多くおります。でも、事実大丈夫なことも沢山あります。
大丈夫と信じられるその社会こそ我々大人が守らなければならないことですね。

●「それに、あんまり口うるさくいうと、気分を損ねて、それこそ悪影響になりかねないわ」
 それも人間だから心理的にはうれしく思う人はおりません。言われたから手を抜くのはプロの職人ではないのです。プロを自負している職人は言われたら、何故そう思うかを聞くでしょう。
そしてそれが的外れであれば、あなたを怒鳴るかもしれません。それがプロの職人です。

直接言う場合は職人ではなく管理者や監理者に伝えることです。

6日には間に合いませんでしたが、ご参考にしてください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 このたびは、お忙しいところ、私どもの質問にご回答いただき、本当にありがとうございました。
 本日、メーカーの指定検査(基礎工事チェック:配筋検査)を行うというので、せっかくなので私も同行させてもらって一緒に見てきました。

 我が家の担当の現場監督さんは20代前半の若い方なのですが、なかなか真面目な方のようで、工程ごとに行う検査(工事チェック)のチェック項目一覧表をコピーして持ってきてくれました。

 又、我が家はベタ基礎なのですが、本来のベタ基礎とは違い、簡易ベタ基礎ということ、又、コンクリート打設(ベース・立ち上がり)の説明と養生についてもしてくれました。

 さらには、基礎の部分で、角の部分の施工の仕方について指導し、大工さんに「今までの現場監督さんにはそんなこといわれたことありませんよ」という場面もあり、なかなかしっかりチェックしてくれてるんだなぁ〜という印象をもちました。

 役所の検査もアテにはならない?ようなところもあるようですし、又、せっかくのご縁ですし、この現場監督さんを信じ、ことあるごとに現場に顔を出し、検査のたびに同行させてもらいながら、良い家をつくっていこうと思います。
 ありがとうございました。
 その後  
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