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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0892 地盤について

 相談概要 [氏名] K.S
[居住住所] 新潟県新潟市
[相談建物予定地] 新潟県新津市
[職業] 公務員
[年齢] 35
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦    年  月  日
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 141.41
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2700
[設計監理料] 0
 相談内容 [家づくりの相談内容]
造成地でモデルハウスとして昨年6月に建築された住宅の購入を考えています。この造成地は、以前は水田で造成されて4、5年の場所です。

購入を考えている住宅の土地は、スウェーデン式サウディング方式で地盤調査がなされ、その調査報告書では「表層部軟弱対策として表層地盤改良が妥当と思われます」と記載されています。そして1メートルの表層地盤改良がなされています。調査報告書によれば、4箇所で地盤調査がなされ、場所によって多少違いはありますが、粘性土で6メートル近くまでN値が2.2〜3が続いています。周辺の他の住宅展示場で聞いたところ、「このあたりは支持層が6メートル前後にあり、杭打ちを行っている」とのことでした。6メートルまで地盤が弱い状態が続いているのだと思うのですが、1メートルの表層地盤改良で大丈夫なものでしょうか?。

住宅性能保障がされている住宅で、業者の方も非常に好意的で、何度も詳しく説明していただき誠意も好感も持てるのですが、土地の点だけは心配が残ります。
ご返答いただければ幸いです。
 yorozuの感想 『我が家を手に入れる前に読むQ&A80』を購入し、このHPに出会いました。一生に一度の人生をかけた大きな買い物ですが、相談できる方がいないため、不安は大きいものがあります。毎日HPを見ながら、住宅に関する勉強を毎日させていいただいてます。わかりやすく、それでいて専門的で、非常に参考になります。
アドバイザー 
清水 煬二 解説員の清水です。

軟弱地盤で支持層が深い場合、住宅などの軽微な建物の場合は表層地盤改良の選択もなされます。
新潟では特にこの方法が多いと聞いています。
支持層まで6Mであれば、杭や柱状改良という方法などで通常支持層まで伸ばす方が一般的だとは思いますが、表層地盤改良が間違いというわけではありません。

施工精度や費用を含めて、それぞれに一長一短があり、単に杭であれば安心というわけでもありません。沈下は多少は必ずおきますので、程度の問題となります。
どの方法であっても地盤調査を行い、地盤改良が必要であれば、それを正しく行うことですが、大切なのは、地盤に関しても第三者保証をつけてもらうことです。昨年完成で、地盤改良をしてのであれば、その住宅会社の保証ではなく、必ず第三者、最終的に損保会社の5000万円までの保証が付いていることを確認してください。

今回の場合は、既になされた改良方法の議論よりも、この点がポイントになるかと思います。
また、ご心配であれば、現在問題になりそうな沈下や不具合が発生していないか購入前に専門家に測定してもらえば良いでしょう。

地盤保証は10年間は有効ですから、粘性土ということを考慮しても地盤に問題があれば、通常は10年以内に不具合が発生します。
住宅性能保障が付いているとのことですが、地盤に関する第三者保証は別契約になっているケースも多いので、注意して確認して下さい。
 コメンテーター 
星 裕之 サウンディングによる調査は調査会社で数値がかなりばらつきます。同じ敷地であっても、改良の方法も必要なし〜杭必要性中などと見解もばらついてしまうものです。もし不安であれば、他の地盤調査・地盤改良会社に見積もりをお願いしてみてください。その上で判断されたほうが良いかと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 地盤の問題は大変難しいところです。
SS調査は目安がわかる程度です。
余程、数値が良くないと、「絶対大丈夫」とはいえないものです。
表層改良を選択してもその間の土が圧密沈下を起こす可能性もあります。

また、SS調査では粘性土でも耐力の数字が大きくなる場合もあります。
この場合は昔の腐食土の繊維がからまって見かけの耐力が出てしまう場合もあるのです。

SSだけの信頼性はあるものではありません。正確にはボーリング調査をするべきですが、費用の面から住宅程度には選択はまれです。
「1メートルの表層地盤改良で大丈夫なものでしょうか?」との質問ですが、以上のSSでの目安の数字に答えようがありません。
建物の荷重、基礎の形状、近隣の状況、昔の土地の変遷など総合的に判断することだからです。すなわちあなたが、この建築士ならば信頼できるという確信を持てた人の判断を信じるしかない。ということです。
そんないい建築士を選択してください。そうすればいい地盤の選択をしてくれるでしょう。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 丁寧かつ親切なご助言ありがとうございました。
アドバイスのように、まずは、第三者の建築士の方に住宅を見てもらおうと思っております。

阪神大震災を経験し、崩壊した住宅を数多く見た体験から、地盤や構造について、慎重には慎重を重ねている次第です。

このような相談に丁寧に答えていただき、感謝しております。
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