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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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よろずWEB相談HEADLINE

No. 0887 外壁タイルの精度は?

 相談概要 [氏名] A.T
[相談内容] 注文住宅の瑕疵
[居住住所] 大分県大分市
[相談建物所在地] 大分県大分市
[職業] 診療放射線技師
[年齢] 41
[男性] on
[構造] 木造(2X4工法)
[引渡し年月日] 西暦 2003   年 11 月  日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 43
[工事請負金額] 3320
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 地場中小ハウスメーカー;地域的な中小産業
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。
[18確認申請の為の委任しましたか?] してない。
[確認申請書お持ちですか?] 有る。
[検査済証は有りますか?] 有る。
[お手持ちの図面は何枚?] 2枚
[打ち合わせ何回] 10回以下
[施工者名] I
[販売会社名] N
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
こんにちわ
現在m2*4の家に居住しているのですが、この外壁は、1階部分は金属板にレールがあり、これにオーストラリアレンガを乗せ、その後に目地をいれる工法ですが、最初に、近隣の家に同じ形態の家があり、その家のレンガの色、目地の内容が気に入り、「あの通りの家にしてほしい」と余分に金額がかかりましたが注文したのでした。

家が完成して、なにかレンガの色ムラが激しく、まったくといってよいほど、表情の違う物でした。それで、レンガを何個か、張っていた目地をわざわざ取って、レンガを数枚交換してもらったのでした。それでもなにが外壁の表情が違うと、よく参考にしてもらおうとした家を見ると、目地はしっかりとした平らな目地であり、自分の家の目地とは全くちがうものであり、自分の家は、荒いがさがさとした目地をいれているのに気づきました。

その後、やっとの交渉の末、いったん完成した目地を全部剥ぎ、傷ついたレンガを一部交換したのです。1度張った目地を機械で剥がした部分もあり、かなり金属板の傷んで穴のあいた部分もあり、自分は、鉄板から交換しなければ、あとでレンガの歪みがでるとしきりに言ったにですが下地が傷むからと、金属の板を交換する事無く、目地を入れ完成したのですが、案の定、とくに東側のレンガは、魚のウロコのようになってしまい、この状態で完成ということで、終わっていたのでしたが、あまりにもひどいため、現在、交渉中です。

[業者の見解]
業者は、工事が終わって、自分が、訴えてため、動き出したのですが、東側のレンガの歪みは認めたものの、他のレンガの歪みについては、今までやったのだからといった感じです。鉄板から替えると下地が傷むので、かえられないといったかんじであり、最近になって、東側の鉄板とレンガを替えてもいいと、いっています。

[相談内容]
目地も勝手に予定と違う物に替えられ、その事をすぐには言わず、最近になって、ミスであった事を認めたわけですが、東側がとくに鉄板の歪みによる、レンガの浮き沈みが激しく、鉄板を替えると家が傷むと言っていたのが東側のレンガと鉄板は、交換してよいというが、東側を交換した場合、東側のみ、美しくなり、他の南、西、北の面の歪んでいるレンガの醜態を見続けなければならず。この行き当たりばったりの対応、また、目地を勝手に替えてしまっていたことを、最近まで会社の責任であること認めなかった会社の体質に憤りを感じています。

こうなってしまった以上、自分は全面、鉄板から交換することを主張していくつもりですが、やはり下地が傷むだろうと思ってもいます。しかし一生に一度の家ですから悔いを残したくありません。
これからどうすべきでしょうか。よろしくお願いします。

 yorozuの感想 大変、皆さんのご意見が参考になります。もうすこし事例が読みやすい感じにならないかと思います。
アドバイザー 
古賀 保彦 解説員の古賀です。

 ご近所のように・・・と言う希望がどこまで相手方に伝わっていたのか疑問ですが、タイルの焼きムラや、目地の色・仕上げについては、実際に張る前に現物サンプルとして、やや大きめのベニア板に張った上でお互いに確認していれば、今回のような大きな問題は生じなかったでしょうね。
また、可能であったならですが、現場のタイル貼り工事の途中で様子を確認していれば、軌道修正もできたようにも思います。

 いずれにしても、今は後の祭りとなってしまっている訳ですが、目地を剥がした際に、下地金属部分がこじれてしまったのでしょうか、写真を拝見する限りでは、随分とタイル表面の不陸(ふりく、平でない事)が目立ち、美観上は一般的な許容範囲を超えていると思います。

 メーカーによって工法が違いますが、下地金属板の裏にボード・防水シートが施工されていると思います。目地を撤去する際に下地を痛めるとの話があったのはその事でしょう。目地を剥がす際にその下地が傷つけば漏水の原因になります。

 表面の不陸修正を行う場合は、前回の手直しの際に下地金属のゆがみが修正しきれなかった事、漏水の事を考えますと、下地を含めた全貼り替えも視野にいれなければならないように思えます。この場合は、施工会社に
とっても相当な出費となりますが、先方も非を認めている東面については、そのような手直しを要求できると思います。

他面は不陸の程度がわかりませんので何とも言えませんが、その程度・具合によっては、全面修正とまで言えるかどうか、場合によってはA.Tさんも多少の負担を考慮しなければ解決に至らないかもしれません。ねばり強い交渉が必要になるでしょうけれど頑張って下さい。
 コメンテーター 
笠原 歩 一般のユーザーが自分の希望を正確に伝えるのは大変難しいと思います。それは私たち建築士も同じで、そのために何度も打合わせを重ねて意志の疎通を図ります。その点は充分だったのでしょうか。

また画像を見る限り、施工は荒っぽいように感じます。ただし全面貼り替えの要求をするとなると、古賀解説員の回答にもあるようにA.Tさんもそれなりのエネルギー(費用、時間)が必要になると思います。

問題の解決には一度第三者の建築士に現状を調査してもらい、意見を聞いた上での対応が良いと思います。
 事務局から 
  荻原 幸雄 タイルの乾式工法なのですが、乾式の場合、タイルを取る場合は横並びを全て外さなければなりません。湿式工法ですと、部分的に取替えは可能ですが、乾式はこれが苦手な工法です。

いろいろな工法には必ずメリットデメリットが存在します。発信する情報はメリットは積極的に発信し、デメリットは出したくないのが通常だと思います。
この場合は両方を説明できる知識のある建築士に相談していればよかったかもしれませんね。問題は乾式なのに部分的にタイルを取るために金物を広げた点です。
入れるためにもそのようにしたのでしょう。入れた後では金物は戻りません。

施工としてはタイルを金物をいためずに抜くべきで、正規に入れた方法と逆の方法で抜くべきでした。タイルの斑という見た目の主観的な問題でもあり、両者が誠実に話し合うことこそ解決の道筋です。これを直してもらう場合は応分の負担はするので正規の方法で直してもらうように交渉することで解決できないでしょうか。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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