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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No. 0881 2階リビング?1階リビング?

 相談概要 [氏名] I.A
[居住住所] 三重県四日市
[相談建物予定地] 愛知県名古屋市
[職業] 会社員
[年齢] 41
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[設計者はどなたに依頼しますか?] 特に決めていない。
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 150
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 2500
[設計監理料] 0
[お手持ちの図面は何枚?] 無い
[打ち合わせ何回] 打合していない。
[様態] 注文建築
[施工者] 大工(工務店)
 相談内容 [家づくりの相談内容]
はじめまして、三重県四日市市在住の41歳男性です。以前中日新聞に掲載されていた「1から学ぶ家づくり」を毎週楽しみに拝見していました。
今回「我が家を手に入れる前に読むQ&A80」も書店で購入させていただきました。

このたび私は、名古屋市中村区に以下の土地を購入し、平成17年2月完成目指して、現在自分なりのプランニングをしています。
 建築予定地 名古屋市中村区
 敷地面積  131.87m2(北向き 南北18.18m、東西7.27m)
 接面道路  北側 幅員約5.4m
 構造     木造2階建
 用途地域  第一種住居地域
 建ぺい率  60%
 容積率   200%
 高度制限  指定なし
 防火指定  準防火地域

さて、今回ご相談したいことは、私自身のこだわりで生活の中心と考えているリビングダイニング+キッチンを1階にするか2階とするかです。なぜ迷っているかと言いますと、日照の問題にあります。建築予定地は隣家に囲まれかつ北向きですので、日照を確保するためには、南側を敷地境界からある程度離す必要があると思っています。

この”ある程度の数値”が解らないため、現在プランニングで行き詰まている状態です。そこで、ご質問ですが仮定としては冬至に直射日光を1階に入れるには、ある程度の数値がいくらぐらいになるのでしょうか?

また、冬至に直射日光を2階に入れるには、ある程度の数値がいくらぐらいになるのでしょうか?この両者の数値を一つの目安としてリビングダイニング+キッチンの配置が決まれば理想とする生活イメージを描くことができます。

今後、自分で設計を進める中でよりよいプランになるよう『建築よろず相談』に投稿させていただきました。お忙しい中、よろしくお願いします。
 yorozuの感想 カテゴリーがわかりやすく分類されており、見やすいHPではないかと思います。
トップページのインパクトとしては、動画が取り込まれていないせいもあり、地味な印象を与えるかもしれません。(裏を返せば落ち着きのある構成であるとも言えます)
アドバイザー 
藤井 修 名古屋の藤井です。

名古屋市の冬至に於ける太陽の方位と影の倍率を記します。

12時-0度-1.6448
11・13時-15度51分-1.7601
10・14時-30度21分-2.1662
9・15時-42度51分-3.1789
8・16時-53度25分-6.8274 となります。

仮に南に二階建ての建物があるとして軒の高さはだいたい6.5mくらいですので、倍率をかければ影の長さがでます。それぞれの時間帯での検討ができます。
家造りを充分に楽しんで下さい。
関口 啓介 関口と申します。

藤井解説委員が丁寧に数値を出してみえるので、是非ご参考にして下さい。
敷地を描いて見たのですが、北側間口とはいえ南北奥行きがかなり長いので、比較的恵まれた土地と思えます。

冬至の太陽高度は私達も計画の上で、検討材料として使いますが、吹抜けを介した高窓から取り入れたり、トップライトから取り入れたりする事もできます。
また直射日光だけでなく、大気中の水蒸気や埃等に乱反射して存在する天空光も捨てがたい存在で、直射日光よりも嫌味がなかったりもします。

素敵な住まいつくりが進みそうですね。
頑張ってください。
 コメンテーター 
畔上 廣司 先ず、藤井、関口両委員の解説を参考にしてください。
周囲の現況(隣家の位置高さ、敷地内及び北側道路面との高低差等、)が分かりませので相談内容だけで確りした解説は難しいところです。

ただ、日照条件数値だけを頼りにリビングダイニング+キッチン計画しても、用途地域が第1種住居地域であることから接道周辺、近隣建物の建築計画状況のチェックも必要だと感じました。いくら立派なプランニングであっても、後からお隣に住宅が接近して建替えたり、改築したり、大きなマンション等大きな建物が建築された場合はどうにもなりません。住居専用地域以外の地域では敷地周辺の将来の予測もある程度必要です。

その他、高木樹などの存在も意外と日照・環境計画に影響を与えますので考慮する必要性があるのではないでしょうか。

なお、我が家の住まい造りを目指す心構えに好感を覚えます。敷地周辺に対する立地や建築設計条件など全体計画をくり返し楽しみながら確認チェックすることで一層のグッドアイデアが沸いてくるとよいですね。
 事務局から 
  荻原 幸雄 老後を考えると1階がLDKであることをお勧めしますが、日当たりを考えると2階になりますね。ローンを払い終わるころは老後の生活があります。

大切なことは老後も含めて長い将来を見据えた家造りです。
日当たりや予算、構造的な面を考えると2階にLDKが適していると思います。
老後の生活を考えるときは2階に上がるのが何ともしんどいものになります。
その時に建替えをお考えならば、今回は2階でもよろしいかと思います。
しかし、今回で最後で在るならば、よくお考えください。

1階でも設計で明るくすることはできます。できますが、2階がある程度犠牲になりますが、いろいろな方法で2階とそれほど、差がなく出来るはずです。
それがわれわれプロのプランニングです。一般の方はチラシや本での形だけをまねしますが、実はそれだけではいい家は建たないのです。

もし、これで最後の家造りならば、設計のプロに費用を払ってでも設計を依頼したほうがいいと思います。我々はよく眼から鱗です。といわれます。そうなんです。
プロなのですから・・・・。

現在悩んでいることでも、あっという間にどれくらい日が当たるのかを説明できます。
貴方が悩んでいることは初歩の初歩だからです。
家造りはもっと奥が深いですから、先ずは設計者の門を叩いて、相談だけでもしてみたらいかがでしょうか?

へぇ!ってなりますよ。きっと。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 早速、アドバイスをいただきありがとうございます。

 家づくりの奥深さ、プロの視点の鋭さを改めて実感できました。自分の家は自分で考えながらも、建築士に相談するのも理想を現実に近づけるための、手段なのかも知れません。
 その後  
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