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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

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No. 0872 便器を支給品にしたいが・・・。

 相談概要 [氏名] K.Y
[居住住所] 神奈川県藤沢市
[相談建物予定地] 神奈川県藤沢市
[職業] 会社員
[年齢] 29
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[設計者はどなたに依頼しますか?] 建設会社の建築士
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 88
[延べ面積坪] 26.7
[工事請負金額] 4000
[設計監理料] 0
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 5回
[様態] 建築条件付建売住宅(売建住宅)
[施工者] 建設会社
 相談内容 [家づくりの相談内容]
仮契約結ぶところまで進行しております。
現在は間取りがある程度、決定してきました。
仮契約をする前より、知人から家につけるトイレ(1階、2階の両方とも)はプレゼントしてもらえる約束がありました。
その旨、不動産業者にも話は通してありました。
そして、その分は返金があるとの説明を受けておりました。

それが最近、建設会社と話が進んでいくに連れて、「持込の商品があっても値引きはできない」と言われました。
他の業者で家を建てた知り合いから聞いたところ(同じ建築条件付建売住宅、別業者)、当然の様に値引き(返金)があったとの事でした。

建設業者の説明だと、年間の販売台数をトイレメーカーと契約をしていて、そのぶん安く仕入れをしているので、他のメーカーを持ち込まれても、値引きはできないと言われました。
仮契約の段階でトイレの発注をかける前なのに、この様な事になってしまうのでしょうか?

あと、「資金計画及び諸費用一覧表」という書類を不動産業者から貰ったのですが、仲介手数料が建物を含めたものになっているのですが、通常、土地の価格に対する手数料だけを支払えばよいのではないでしょうか?
 yorozuの感想 一生に一度の大きな買い物になるので、失敗は絶対にしたくないので、色々相談ができるところを探していました。
ここが一番、分かりやすく、相談しやすそうだったので、これからも注目していきたいです。
アドバイザー 
清水 煬二 解説員の清水です。

建築条件付とのことですが、本当にそうでしょうか?
また、建築条件付という意味を業者と購入者であるK.Yさんは正しく理解されていますでしょうか?

建築条件付であれば、K.Yさんがおっしゃる通り、建物に関しては、土地の契約後、3ヶ月以内に施工業者と工事内容に応じて請負契約を行うわけですから、トイレ便器分の値引きというか請求をしないのは当然のことですし、不動産屋に建物の売買手数料を支払う必要もありません。

不動産屋とは土地の売買契約書だけですから建物の手数料を請求するはずはありません。
しかし、K.Yさんは、建物に関しても不動産屋と打ち合わせしているようです。

おそらくこういうことではないでしょうか?
建築条件付というのは、名ばかりで、地元不動産屋がよく行う手口ですが、土地の仮契約をさせるときに建物は坪いくらと決めておき、それにも契約させる。
プランが固まって、建築確認申請を出したら1本化して建売の契約書に変更してしまう。

結局は、建売のフリープランと同じということです。
不動産屋や施工業者は、完全に建売だと考えていますし、K.Yさんは、注文住宅だと誤解している。
ここに問題が生じる原因があります。

不動産屋が建物の手数料を要求してくるのは彼らにすれば当然で、トイレの便器も坪いくらの建売だから値引きしないと考えるわけです。
彼らの考え方は、あくまで建売なんですから。

建築条件付きで募集していて、上記のような推測通りだとすれば、それは無知な消費者を結果的に欺いたということになりかねません。
K.Yさんは、このことをわかった上で、不動産屋の言いなりになって契約をされるのであれば、それも選択肢の一つで、何かあっても自己責任ですから間違いではありません。

不動産屋が売らないと言ってくるかもしれませんが、建築条件付の権利をあくまで主張することも選択肢の一つです。

余計なことかも知れませんが、こういう不誠実な考え方の不動産屋さんや施工業者へ全面的に家を任せるということが、様々なトラブルや不満を引き起こしていますので、お薦めはしていません。

「一生に一度の大きな買い物になるので、失敗は絶対にしたくない」というのであれば、契約する前によろずのホームページや著書をよくお読み頂き、家造りについてもう一度お考えになることをお勧めします。
 コメンテーター 
古賀 保彦 住まいづくりは一生に何度も経験できるものではありませんが、その内容や実態についてはまだまだ世間一般には知られておりません。また、何度も経験するものではないからこそ、その都度の情報収集になってしまうものなのかもしれませんね。

でも、大きな出費が伴う訳ですから前もって仕組みを理解しておく事が必要だと思います。住まいを手に入れるための方法には、建売・売建・注文等がありますが、それぞれの長所・短所を良く知った上でお取り組みになった方が良いでしょう。

K・Yさんの住まい作りはまだ始まったばかりです。これを良い機会ととらえていただき、解説やよろずの本等を参考にしてご自分が納得のいく方法を見つけてくださいね。
 事務局から 
  荻原 幸雄 契約書をよくご覧ください。建築条件付ですか?
建物の手数料はない筈です。それとも、清水解説委員が説明しているようにそれを破棄して土地建物売買契約にするという約束にでもなっているのでしょうか?

そうであれば違法性の高いものです。もし、これが事実ならば、今後、この計画を進めても問題が発生する可能性が高いと思われます。貴方が現在で理解していない説明しかしていないということなのですから、今後も同じようなものでしょう。
今からでも遅くありません。「我が家を手に入れる前に読むQ&A80」を熟読してください。
相談者お礼状 
 相談者お礼状 お返事を頂きまして、大変助かりました。
今回の回答をもとに、交渉に当たろうかと思いますが、不動産屋も建築屋さんも両者共に信用できないので、今回は購入を見送ろうかとも考えもおります。
つい先日、建築屋さんに「基礎伏図」を見せて欲しいとお願いしたのですが(第三者機構の方に見せて欲しいと言われたので)、「契約をしていないのに見せるわけにはいかない」と言われました。

しかも、隣地との擁壁が出来上がらないうちに、「早く契約して欲しい」とかスムーズに計画が進行するように、私の印鑑(三文判)を預からせて欲しいなどとも言われました。
よくあることなのかもしれませんが、何か信用性にかけることばかり言われているような気がしております。

もっと、勉強したほうが良いと妻とも話しております。
またお世話になることもあると思います。
そのときにはよろしくお願いします。
お勧めの本も買ってみようと思います。
本当にありがとうございました。
 その後  
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