本文へスキップ

一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0871 高層マンションサッシから隙間風が・・・。

 相談概要 [氏名] K.T
[相談内容] 分譲マンションの瑕疵
[居住住所] 愛知県名古屋市千種区
[相談建物所在地] 愛知県名古屋市千種区
[職業] 会社員
[年齢] 37
[男性] on
[構造] 鉄骨鉄筋コンクリート造
[引渡し年月日] 西暦 2003年3月30日
[公庫は使わない] on
[性能保証は使っていない] on
[何階建て] 15
[お住まいの階] 15
[延べ面積m2] 88.5
[延べ面積坪]
[工事請負金額] 3500
[様態] 分譲マンション
[施工者] 建設会社
[マンションの総戸数] 30戸以下
[施工者名]   Z建設
[販売会社名] M販売
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
始めまして
入居後一年経ちますが一つ気になる事があります。
それは風が強い日、または台所の換気扇使用時、リビングの窓を始め、玄関、寝室、他の洋室各部屋のドアを閉めていても全てからシャーという音を立てて隙間風が入り込みます。サッシはペアガラスではありません。初めての冬ですがこの為特に風の強い日や換気と思って換気扇を使うとなかなか暖房がききません。この為に本当に現在のサッシが15階の使用に耐えうる仕様のものか、施工に問題ないか疑問があり、販売業者に調査を依頼しました。

[業者の見解]
サッシ業者が調査に来ました。YKKののT1セミエアタイトサッシを使用。十分に15階の高層階の使用にも耐えられるとの事。風が強い日の隙間風はサッシの締め付けが悪かったので再度調整したので様子を見て欲しいとの事。サッシのネジを強く締めこんだだけですが・・・
又換気扇使用時全室から隙間風が入るのはサッシの問題ではないので販売会社に言って欲しいとの事。しかし全室バリアフリー設計でどうしても各扉に隙間があるし、高気密なので仕方がないのではと言ってられました。

[相談内容]
以来強風時の隙間風は確かに減りましたがなくなりはしません。換気扇使用時の全室隙間風の発生は相変わらずで特に冬は寒いので各部屋が冷えてしまいます。一体高気密とはなんなのか釈然としません。
確かに換気扇を回せば空気をその分入れなければならないのはわかりますが何も全室から取り込まなくてもいいだろうと思います。そこで質問があります。

1、これは特にクレームの範疇には入らないものなんでしょうか私としては高気密と宣伝してうたっていましたがこれは高気密ではないと思いますがいかがでしょうか?
一応換気扇と連動して作動する換気システムはリビングについてますが設計上の不具合によるものはないのでしょうか

2、何か対策はありますか?
以上お手数ですが何卒よろしくお願いします。
 yorozuの感想 困ってHPを見たところ発見しました。
親身にこういった相談に乗っていただけるのは本当に助かります。
アドバイザー 
栗原 実浩 解説員の栗原です:

文面ですと15階の高層高気密住宅でサッシュからの風切音と暖房のききが悪いとゆう内容ですが、そこで高断熱、高気密住宅とは断熱、気密、換気、冷暖房の4要素が的確に設計されて施工されて始めて完成した住宅のことですが、相談内容はその中でも一番難しい気密と換気に問題があると思います。

A、最近は気密住宅とゆう広告チラシ類はよく見ますが、気密状態を数値で示した住宅メーカーのチラシは殆ど見たことがありませんが。気密工事を施しのであれば気密テストを行いユーザーは数値を示してもらうべきですがいかがでしょうか。
  気密テストを行うと「隙間特性値n」「相当隙間面積Ccu/cu」「漏気回数」などが分ります。

B、高気密は計画換気を行えることが特長の一つですが、計画取通りいっているのでしょうか、室圧はどの位なのでしょうか、各室間のエアーバランスはどうですか。

C、風速は高層住宅の15階(≒45m)では基準風速より増大するとゆう事は考慮されていると思いますがいかがでしょうか。

(相談)1、これは特にクレームの範疇には入らないものなのでしょうか。

不快に感じる風切音は風速が早い為起きるのであって、クレームの対象になります。

2、換気扇と連動して作動する換気システムはリビングについていますが設計上の不具合よるものはないのでしょうか。
3、何か対策はありますか。

尚上記A〜Cについては将来の事も考慮すると確認する必要があり、結果により対策を考えることです。
 コメンテーター 
古賀 保彦 高気密のままでは室内の空気が汚染されていきますから、解説の通り計画換気が必要になってきますが、問題は空気の取入れ方ですね。

マンションは構造上の仕組みから木造等に比べて気密性が高くなってしまいます。
また、計画換気に用いられる換気扇はキッチン換気扇のような風量の大きなものではなく、トイレや洗面所に設置される24時間微風量タイプの換気扇です。

キッチン換気扇は排気風量が多いので、各居室の給気口からの流入量が不足していると、各サッシ・玄関ドアの建て付け精度によっては隙間風が入りやすくなります。サッシメーカーのいう気密性は工場でキチンと建て付けられた上での実験によるものであり、実際の性能は施工状況に左右されてしまうので、その点検が必要かと思います。

また、リビングにある連動換気システムは、各居室の外気流入量を緩和させる目的で設置されているものと思いますが、こちらの方も正しく作動しているか確認してもらった方が良いでしょう。
 事務局から 
  荻原 幸雄 高気密という言葉が一人歩きしていると思います。この言葉から連想すると誤解をまねくので、いやな建築用語の一つになりました。

さて、各部屋に給気・排気をとる場合と水周りで引っ張る場合では各部屋での個別が当然優れております。しかし、費用の面などで今回のように集中型が多いと思われますが、この場合、キッチンの換気扇の強で排気するときにこの力で計画換気が壊される場合があります。これを料理するときの一時の換気とは別口で考えているのかどうか、それを想定して計画換気を考えているのかを確認する必要があります。

また、同じタイプの住戸の方に協力していただき、貴方の住戸と同じ現象が発現するか否かを確認ください。違うのであれば、何かのシステムが機能していないことも考えられます。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
 その後  
目次に戻る

バナースペース

一般社団法人 建築よろず相談支援機構

〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107