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一般社団法人建築よろず相談支援機構

TEL. 0422-24-8768

〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0857 高圧線の鉄塔の近くは?

 相談概要 [氏名] K.K
[居住住所] 長野県長野市
[相談建物予定地] 長野県長野市
[職業] 会社員
[年齢] 41
[男性] on
[構造] 木造(その他)
[設計者はどなたに依頼しますか?] ハウスメーカーの建築士
[何階建て] 2
[延べ面積m2]
[延べ面積坪] 38
[工事請負金額] 2400
[設計監理料] 0
[お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下
[打ち合わせ何回] 10回以下
[様態] 注文建築
[施工者] 大手ハウスメーカー
 相談内容 [家づくりの相談内容]
相談内容は建物本体のことではなく購入予定の土地のことなのですが、購入予定の土地は2軒隣に高圧線の鉄塔があり購入予定地の上空、南から北方向にむかって高圧線があります。日本ではさほど騒がれてはいませんが、高圧線から発生する電磁波(磁界)は小児ガンの発生率が高いとか人体に悪影響を及ぼすようなことを耳にするのですが、実際のところ安全性についてはどうなんでしょう。販売業者は携帯電話・蛍光灯など高圧線より強い電磁波は日常あるので必要以上の心配は要らないと言うのですが…。

しかし欧米では重要視されていると聞きます。小学生の子供があり、今後のことも考えるとこの土地を購入するか迷っています。よいアドバイスお願い致します。
 yorozuの感想 マイホームは何度も買えません。今後とも購入者の立場を尊重し誠意ある回答を引き続きお願い致します。
アドバイザー 
山口 雅克 解説員の山口です。

 販売業者は、携帯電話・蛍光灯など高圧線より強い電磁波は日常あるので必要以上の心配は要らない・・・、と言っていても責任をとってくれる訳ではありません。

 皆が電磁波があることは知ってはいますが、その害の報告については賛否両論種々雑多あり、自己責任で判断するしかないのが現状です。この頃はキッチンの電磁調理器に関しても、ある団体は多くの危険性が含まれていると報告をして私達に資料を送ってくることもあります。

 多くの情報から何を信頼するのかは難しいものがありますし、安全性というものはその人の尺度によっても違ってきますので、KKさんが少しでも心配をされているのであれば他のところを探された方がいいでしょう。

 日本と欧米でも安全に対する考え方が違うものが幾つもあります。結果が分かってから対応するのと、可能性があるから対応するものと。今回の場合は他に選択肢があるのですから。
 藤井 修 名古屋の藤井です。

電磁波と健康についての因果関係は現在のところはっきりとした証明がされていないようです。
だからと言って、健康への影響は否定できません。
また、健康への影響は電磁波の強さと被ばく時間の積できまるとされています。
住宅の近くに送電線があることで、長時間電磁波にさらされますから、不安を抱えて生活することになります。
私ならばよほどの理由がない限り購入は控えます。 
 関口 啓介 関口と申します。

以前送電線直下に計画を依頼された事があり、ガウスメーター(電磁波測定器)で測定したところ、5ミリガウス強の結果でありました。

「スウェーデンでは1993年から2〜3ミリガウスを目安に小学校や幼稚園などの近辺の鉄塔の撤去や移転、住宅密集地近くの送電線の撤去が行なわれている」そうですがガウスメーターの針が直下で大きく動き出すのを見た時に、屋根に鉛のシールドでも張らない事には、私はこの土地に住みたくないと思いました。毎日絶え間なく浴びつづける電磁波の元で、自分だけならいざ知らず、妻や子供が暮らすのはもってのほかと感じました。

結局住宅の計画は私はできないと辞退した経緯があります。
明確な基準が日本にはない以上、自らが判断するしかないと思います。
ガウスメーターは5,000円前後からあります。販売業者が安全だと言うなら、まずは計測して頂く事から始まるような気がします。 
 コメンテーター 
清水 煬二 同じような相談がNO.746にもあり、解説が出ていますので、参考にしてください。

電磁波については、少ない方が良いわけで、どの程度まで許されるのかという議論は、ご指摘のように賛否両論がありはっきりしていません。
解説員や私の個人的な見解でハッキリしているのは、避けられるものであれば避けるべきで、決してお勧めできるものではないということです。
私のお客様でも、同じようなケースでその土地を諦めて、別の条件に合うものを現在、探されています。

高圧送電線の強さにもいくつかあり、距離にも関係しますので、諦めるには惜しい土地だとお考えならば、関口解説員が指摘しているように、ガウスメーターで測定したり、業者に測定してもらって、判断されたらいかがでしょうか?
 事務局から 
  荻原 幸雄 WHOでは極低周波電磁波は発がんの可能性ありとする報告をしています。
これは各自が冷静に考える必要があります。
タバコは「あなたの健康を損なうおそれがありますので吸いすぎに注意しましょう」恐れや過ぎをひらがなにしてやわらかく(?)注意を促しています。タバコは吸う人の問題が強いのですが、電磁波はもっと日常的なことなので慎重に判断しなければならないと思います。

わたしが持っている電磁波計でLutron EMF-822Aで測定したものを記載します。
蛍光灯(接触計測)0.2マイクロガウス(以下単位同様)
高圧線下4.0
電子レンジON 接触15.0 50cmは1.0
ノートパソコン 接触0.1
デスクトップパソコン 接触3.0 30cmは0.1
携帯電話 通話中 耳当て部0.05 電源部0.4
TV 接触3.6 50cm0.1
電気コタツの上16.0 足が入る位置5.0
でした。
これらは電磁波を浴びる時間にもよりますので、一概には判断できる材料ではありませんが、御参考にしてください。

日本では現在、電磁波による法律の規制は特にございませんので、各個人が海外文献を参考に御判断いただければと思います。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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