相談概要 | [氏名] I.H [居住住所] 東京都練馬区 [相談建物予定地] 神奈川県港北区 [職業] 会社員 [年齢] 29 [男性] on [構造] 鉄筋コンクリート造(壁式構造) [設計者はどなたに依頼しますか?] 特に決めていない。 [何階建て] [延べ面積m2] 87 [延べ面積坪] [工事請負金額] 7000 [設計監理料] 0 [お手持ちの図面は何枚?] − [打ち合わせ何回] − [様態] 分譲マンション [施工者] 地場中小ハウスメーカー;地域的な中小産業 |
相談内容 | [家づくりの相談内容] マンション購入を検討しております。 その立地なのですが、山を崩して建てるという感じになります。 8階建てなのですが、建築法上は地上2階地下6階という造りになります。 土に埋まっている部分ですと、押入れなどの湿気がすごいという話をよく聞くのですが、販売センターでの説明では、以下のような対策を施しているので問題ない、とのことでした。 ・外防水、2重壁地下壁からの漏水防止のため、地中と地下壁の間に、防水シート及び水抜きドレーンを設ける。 地中との温度差により生じる結露に対しても、断熱材を施し発生しにくくすると共に、万一生じた場合でも、排水溝・水抜きパネルを通して排水する。 さらに、住戸側の壁にも、軽量間仕切・防湿フィルム・石膏ボードによって、万全の防水対策をする。 実際、生活部分で地下壁に接する個所というのはない構造に設計されています。 (間取り北側、東側が地下壁となっています。分厚くなっている部分です。東側のテラスは図上は壁が薄くなっていますが、これも北側のテラス同様、600mm幅の壁とのことです。) 情報が足りない部分があるかもしれませんが、 なにとぞ宜しくお願い申上げます。 |
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アドバイザー | |
津村 泰夫 | 解説員の津村と申します 一般的に階段状になっているマンションの山側はとても湿気が多く換気を十分にしないとカビ臭くなったりすることが多いようです。山側の押入に除湿器を設置すると驚くほど水が溜まることでしょう。図面を拝見しましたが、断面関係がよくわかりませんが、それほど山と接する部分は多くないようですね、防水対策なども標準的なようですので特に問題はなさそうです。ただでさえ湿気が多いですから、少しでも湿気を出すようなものは控えた方がよいと思います。たとえば植裁なども無い方がよいでしょう。山に近い物入れ関係は通風良くされることが肝心です。 また共用部はどうなっているのでしょう?階段状になった山側に廊下があり、その地下ピットが配線や配管の通り道になっている場合などで、地下水に埋もれてしまっているマンションを調査したことがあります。専用部だけではなく共用部も大切なあなたの資産ですから、あとあとお金のかかることのない構造かどうかを確かめておきましょう。 |
コメンテーター | |
樽 一弥 | 傾斜地の住宅で注意しなければいけないのはご心配のとおり背面の「水」で、斜面に沿った水道(みずみち)というか伏流水の処理が問題になります。 そこで、多くは「水が必ず流れてくる」前提で設計を行う訳で、2重壁もその対策の一つです。肝心なことはコンクリートそのものは断熱性能があまりないということ、セパ穴といいますが、コンクリート壁を作る際の型枠を保持する穴が水の通り道になりやすいこと等です。外防水を施していますが、この防水はメンテナンスの方法がなく、経年変化によって劣化することなども考慮すれば2重壁は最後の砦となります。万一の場合は2重壁内部は常に湿潤した状態に置かれる可能性もあり、この場合は防湿シートに過大な期待をするべきではないということも頭の隅において置くといいでしょう。 居住部分が直接、土に接していないようですのであまり神経質になる必要はないと思いますが、津村解説員のコメントにもありますように、常に通気よくされると同時に、日々点検ができるように努められることをお勧めします。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 特に施工ミスがない限り問題はないと考えます。 しかし、地下室と同じである。とお考えになって、出来る限り風通しを心がけてください。ただ、この風通しが問題ではあります。 換気扇は常時回すなどの住まい方の工夫も必要でしょう。 窓を開けるのが億劫だったり、外出が多いなど窓をあまりあけないライフスタイルであると考えたほうがいいかもしれません。 どちらにしても自己管理が必要ではあります。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | いつもお世話になっております。先日ご回答をいただきましたH.Iと申します。 こちらの一方的な相談にもかかわらず多くの方からアドバイスを頂戴しまして本当にありがとうございました。 解説員の津村様 専門家の視点からのご教授誠にありがとうございました。 基本的には問題がなさそう、とのこと参考にさせていただきました。 おっしゃる通り、普段の生活の中で心がけることでカバーできることが多いのかなとも思いますし、設計の段階で物入れを方側の扉ではなく対面に扉を設けて通風を良くすることなどの工夫も検討したいと思います。 また、ご指摘いただきました共用部分につきましてですが、具体的にはどのようなことに注意して確認をすればいいのかがわからず戸惑っております。 共用部分(この場合廊下)の下が配線・配管を通しているピットになっているのであれば要注意ということでしょうか。こちらは今後販売会社に確認してみたいと思います。もし何か追加でいただける情報があれば宜しくお願い申上げます。 コメンテーターの樽様 異なった視点からのご意見、ありがとうございました。 ただ、お書きいただいている前半部分(以下の点)についてですが、 > そこで、多くは「水が必ず流れてくる」前提で設計を行う訳で、2重壁もその > 対策の一つです。肝心なことはコンクリートそのものは断熱性能があまりない > ということ、セパ穴といいますが、コンクリート壁を作る際の型枠を保持する > 穴が水の通り道になりやすいこと>等です。外防水を施していますが、この防水 > はメンテナンスの方法がなく、経年変化によって劣化することなども考慮すれ > ば2重壁は最後の砦となります。万一の場合は2重壁内部は常に湿潤した状態 > に置かれる可能性もあり、この場合は防湿シートに過大な期待をするべきでは > ないということも頭の隅において置くといいでしょう。 上記を拝読しました当方としてはどのようなことをすればいいのかが正直判断しかねております。お書きいただいていること箇条書きにまとめますと以下の通りかと思いますが、 ・コンクリートは断熱性能がない ・コンクリートの穴を通じて水が入ってくる ・外防水は劣化するため2重壁が肝要 ・2重壁の内部の状況を考えると防湿シートに期待してはいけない ・上記のことを念頭においておくこと ....ということは、どういうことなのでしょうか。 頭の片隅に入れておいたところでどういう効果が望めるのかといえば、何もそのこと自体はプラス要素はないと思われます。 いざコトがあった時に「そういえばそう言われてたよな」と納得するための情報ということでしょうか。 せっかくご賢察を賜りました挙句に大変申し訳ございませんが、これではあまり参考にはならないと思いました。 当方の情報提供不足と理解不足に起因した誤解であればいいのですが、宜しければもう少しご説明をいただければ幸いです。 事務局のおぎわら様 色々お取り計らいありがとうございました。 非常に有益なサービスをご提供しておられることに感謝いたします。 いただきましたご意見ですが、やはり基本は風通しを良くする、ということに尽きるのかなと思います。 幸い、窓を開け放つのは性にあっておりまして、そのために角部屋を基本にして部屋探しをしております。(現在4箇所目のアパート・マンション生活ですが、全て角部屋のみです。) > 尚、もしよろしければ、この解説後、どのように進んだか > 解決したか?をお知らせいただけるとうれしく思います。 > その際はHPに匿名で掲載させていただきたいとおもいますのでよろしく、ご査収の > 程、お願いいたします。 さて、その後の検討についてですが、正直申しまして、色々な意味で決断を迫られておりましたこともあったのですが、御社のサービス以外に、大阪ガスさんがやっておられるホームプロや、その他、知人がデベロッパーにいたりもするので、いくつかの方面に同様の案件をあたっていただいておりました。 実は御社からの返答よりも先に他の方面からの回答が早くありまして、その意見(賛否両論)を参考に話を前に進めております。 現在は専有部分の間取りや内装のアレンジについて検討しているところでして、上記に書きましたような、モノ入れ部分のドアのつけ方など、心配をカバーするための方策を検討しているところです。 また何かありましたら相談させていただくこともあるかと思いますがその折には宜しくお願い申上げます。 また、上記に書きましたことで何か補足情報をいただける内容がございましたら、ご連絡をいただければ非常に助かります。 こちらからのお礼と報告が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。 それでは失礼致します。 |
その後 |
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