相談概要 | [氏名] O,R [相談内容] 建売住宅の瑕疵 [居住住所] 東京都稲城市 [相談建物所在地] 東京都小平市 [職業] 会社員 [年齢] 27 [男性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 2003 年 11月 末日 [公庫は使わない] on [性能保証を使用] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] 85.60 [延べ面積坪] 25.88 [工事請負金額] 3980 [設計監理料] 0 [様態] 建売り住宅 [施工者] 中小ハウスメーカー [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。 [18確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] 有る。 [お手持ちの図面は何枚?] 3枚 [打ち合わせ何回] 3回 [施工者名] I産業 [販売会社名] I産業 [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [現象] 建売住宅の売買契約を取り交わし、10月末に引渡し予定で住宅を購入いたしました。 建売ではありましたが、契約時にはまだ家が建っていなかったこともあり、基礎作り〜土台作り〜足場組、外装作り等、現場に足繁く通うことで見ることができました。 先日、現場の土台部分で欠陥と思われる箇所を発見いたしました。場所は南東の角部分で、横木同士を組み合わせている箇所が割れ落ちており、穴が空いておりました。 指をいれて穴の中を触って見ましたが、基礎から上に伸びたボルト部分を手で触れることが出来ましたし、外側から横木同士の組み合わせ部分が見えてしまっていました。 家の主要部分であるため、とても不安に感じております。 [業者の見解] 当箇所については、現地にいらした営業マンに一緒に確認をして頂き、その場では、ひとまず現場監督に連絡を取り状況を確認するとのことで、連絡待ちということになりました。 後日、自分を担当している営業マンと対面にて、「会社として責任をもって、修理/補修をさせて頂く。修正方法については現在、自社の建築研究所と検討している。修理方法が確定した段階で、改めて修理前の状態と修理後の状態を記録に残しご確認いただく形で対応させていただきたい。」との見解を頂きました。 販売会社は住宅性能評価制度を採用していることもあり、安心していた部分もありましたが、現場の状況からみて、素人の私でも気づくような箇所をなぜ放置しているのか、また、外壁の取り付けの際に発見できたのではないか等々、販売会社に対して不信感を抱いたこともあり、「他に同様の箇所がないか点検する、(他に同様の箇所がないか私の眼で確認したいとの理由で)修理方法について確定するまでは全面的に作業をストップする」という条件でとりあえず、対応をお願いいたしました。 ところが、別の日に現地に行ってみたら、全面的に作業をストップするという話であったのに、内装部分の組み付け作業を行っていました。 現場の監督さんに確認したところ、全面的に作業をストップする旨の指示はもらったが、雨水の浸入等が懸念されるため、屋根付け部分については手を入れることで営業マンに了承を得ているとのことでした。 (私には事前に連絡を貰っていませんでしたが・・・) 実際に作業に当たられているかたは、当初の工期が10/20と言われていたこともあり、工期を守るという意識から指示された部分以外にも手を入れてしまっていたそうです。 「今後、このようなことが起こらないよう、現場との連携を充にとり、徹底していきます」と営業マン、現場監督からは言われましたが、販売会社の対応に更なる不信感を感じました。 [相談内容] 魅力ある物件なので、家を購入したいという気持ちはあっても、それが欠陥住宅であったら本意ではないという気持ちもあり、このまま購入するか、それとも購入を断念するか半々の心境でおります。 現在の心境を踏まえて、2点ほどご相談させていただきます。 1.欠陥部分の修理/補修というのは一般的にみて可能なんでしょうか?また、補修により住宅性能が低下する恐れはないんでしょうか? →現在、販売会社さんからは正式な回答ではございませんが、下記の2つの方法で修理/補修をおこなう方向で検討しているそうです。 @当該箇所の割れ落ちている部分に、木ではなく半透明の物質(カタカナ名称でしたが、不明)を上から成型する方法(木よりも強度は強いそうです。) A当該箇所の割れ落ちている横木部分を取り除き、新たに別の横木を入れ換える。(私としてはこちらで対応してもらいたいですが、大掛かりな作業になるそうです。) 2.購入を断念した場合に、現在支払っている手付金(100万円)は全額返金してもらえるんでしょうか? →私としては、住宅、販売会社に瑕疵があるものとして、当然返金はしてもらえると考えております。 以上、申し訳ございませんが、御回答をよろしくお願いいたします。 |
yorozuの感想 | 家を購入する人の大部分は、建築については素人になりますが(とは言っても、最低限の知識は身に付けておくべきでしょうが)、このような形で実際の建築にかかわる分野でご活躍されている方の意見がもらえるというのは大変心強く感じます。 |
アドバイザー | |
清水 煬二 | 解説員の清水です。 この写真1枚だけでは、よくわかりませんし、断定できません。 通常の木造在来工法で使われる方法ではなく、別の方法を使って土台と柱を、あるいは土台通しを接続していますね。 写真では、集成材を使用した土台が欠けていますが、その上に柱が直接載るのではなく、一般の在来工法では通常は使われない金具を通して柱が載っているようです。この土台の欠けがどの程度なのかもわかりません。 また、もう一方の土台とこの土台が、釘を併用して接続されているようですが、この取り合いもちょっと不思議な気がします。 集成材を使用した土台が、アンカーボルトかホールダウン金物、またはそれに順ずるボルト等が貫通することによって欠けたのか、何か埋め込もうした金物の部分で欠けているのか、現場を良く見ませんとわかりませんが、このままでは力が加わると問題が生じるだろうということはわかります。 ご質問では補修方法をよく覚えていないということですが、考えられることとしてエポキシ樹脂を単独、あるいは他の材料と組み合わせて補修ということではないでしょうか。 状況によっては、これでもOKとも言えますし、ノーとも言えます。 但しこの写真1枚とその言葉だけで可否を判断できる人はいないと思います。 入れ替えることを希望されているのであれば、その旨を強く業者に伝えてみてはいかがでしょうか?ご質問の経緯から判断するとその業者はかなりいい加減で、その場しのぎの返事でごまかそうとしているとしか思えません。 入れ替えを行なってくれなければ、契約を解除したいが、手付金も返して欲しいと伝えてみて、業者がどう反応するかを確認したうえで話し合ってみてください。 本当に契約を解除した場合、手付金を返してもらえるかどうかということですが、これは相手との話し合い次第です。 今回の工事の問題点が、契約違反に値するかどうかという当事者同士の判断によっても変ります。手付け金以上の損害賠償を先方が言ってくる可能性もないわけではありません。 業者が解約を認めなければ、裁判や調停などで解決することになり、そこでの判断に任せることになります。工事をストップすると約束しておきながら、勝手に進めているわけですから、建売ということを考えるとO・Rさんが勝てる可能性はもちろんありますが、これだけの情報で我々が判断できる内容でもなく、判断を行なえる立場にもありません。できるだけ話し合いでお互いが納得できる内容で解決するようがんばってみて下さい。 最終的に補修を行うことになったとしても、書面でどのように補修するのかを事前に頂いて、その補修に立ち会うくらいのほうが良いでしょう。 |
コメンテーター | |
津村 泰夫 | 清水解説員の解説どおりだと思われます。土台は取り替えた方が良いかもしれません。 そのほかの詳しい状況がわかりませんので、出来ればあなたの立場に立って見てくれる専門家と一緒に家づくりをすすめられることがよいでしょう。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 集成材の土台と土台のとめ方、土台と柱の止め方、アンカーボルトの位置、など不明なことが多くこの写真一枚ではどの程度の問題がこの欠けている部位がどの程度の応力の負担をしていたのか? 判断はできません。この件は信頼できる建築士に現場と図面を見てもらい判断を仰いだほうがよろしいでしょう。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号
TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107