相談概要 | [氏名] N,M [相談内容:] その他 [居住住所] 鹿児島県曽於郡 [相談建物所在地] 鹿児島県曽於郡 [職業] 音楽教室講師 [年齢] 31 [女性] on [構造] 木造(在来工法) [引渡し年月日] 西暦 2004 年 3月 日 [公庫使用] on [何階建て] 1 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 40 [工事請負金額] 1600 [設計監理料] 0 [様態] 注文建築 [施工者] 建設会社 [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] − [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] - [確認申請の為の委任しましたか?] - [確認申請書お持ちですか?] - [検査済証は有りますか?] − [お手持ちの図面は何枚?] − [打ち合わせ何回] − [床面積] − [施工者名] Q建設会社 [販売会社名] Q建設会社 [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [現象] 着工は来年の1月,3月には完成させたいと思っていますが簡単に説明させて頂きますと施工会社への不信感です。会社には1級建築士を持った義父が専務として勤めている為最初から決まっています。 [業者の見解] [相談内容] はじめまして,よろしくお願いいたします。今回新築を考えています。 義父が専門家であり,また,義父が勤めているうちに建てたいという思いから現在に至っていますが話を進めるうちに,「設計会社のように何百万も設計に対して報酬はないから個人のお客様の設計は簡単に済ますとか,諦めないと家は立たない」といわれ,このままでいのかと思い始めました。 そこで,設計会社の方にプランを作ってみた所予算内で素晴らしい物を作ってくださるということでした。また,監理責任はこちら(設計会社)で行うが大工さんは地元の方でできるとも説明していただきました。自分たちで支払いもしますし,正直高い買い物なので納得のいったものをと思う気持ちがあります。でも,義父の立場,心情を無視するわけには行きません。実際設計会社にお願いして,建築会社としての利益に損害(設計から頼んだ場合との違い)などはないのでしょうか。また,同じ技術系の仕事をする者としての意見ですが,同業者の自分にはない技術やノウハウを目の前で見れるよい機会と解釈することはできないものでしょうか。相談内容が幼稚ですみません。お答えいただけたら本当に助かります。 |
yorozuの感想 | 家を建てるにあたり,分からないことだらけです。専門家は逆に身内であるがゆえに相談できずにいます。あまりに他人任せの様に感じられるかもしれませんが,建て主と施工会社が近い存在であるとその後の関係もあり,相談に二の足を踏んでしまいます。このような場で専門家の方の意見が聞けると非常に安心できます。 |
アドバイザー | |
善養寺 幸子 | 解説員の善養寺です。 設計と施工を分けることは公庫も奨めている方法です。そもそも設計と施工は別の業務ですから、設計を別に依頼すると施工が困るという事はあり得ません。 施工業者は設計図に基づいて施工するのが本分ですし、設計者は施主の意向を汲んで、現実の建物として成り立つよう技術的に図面化するのが業務ですので、協力して行われて始めて建物が成り立ちます。設計者と施工者をごっちゃに考えられ、親戚が施工者だから、他に設計を頼むのは悪いと言うような言い方をする方は少なくありませんが、設計図を作って、施工業者に行くと言うのが、順当なプロセスです。 ましてや、施工費の中に設計費を含まれると、設計事務所に金を払えないと言われたのなら尚のこと、ご自分で直接お金を払って設計図を作り、その設計図で施工を依頼するのが施工業者にも救われることなのではないでしょうか? 設計事務所は、施工は出来ませんので、施工業者は必ず必要なわけです。設計と施工が一体でないからこそ、作る側の立場ではなく、住む側の立場に立って設計が出来るのではないでしょうか? ご親戚に施工を頼まれるのであれば、見積にしても、契約にしても、保証についても、何かと言いにくいこともでてくるかと思われますが、第3者の設計者がプロとして、設計監理者の立場で間に入って貰えば、自分の言葉ではなく、常識的な事としてプロの 言葉として言ってもらえるでしょう。 監理だけ入れれば、手抜きチェックのために入れた?と思われるかも知れませんが、設計監理となれば、設計者の立場もあって監理していると言う大義名分は通ります。 ご自分のリスク回避の為にも、設計監理者をご親戚の施工業者と別に自分で委託して入れるのが賢明のように思います。 |
山口 雅克 | 解説員の山口です。 よくある話で、精神的に苦痛を感じますね。あちらもこちらも顔が立つのが良いのですが・・・ まず、一級建築士の全てが設計監理能力を持っていると言う事ではありませんので、その事を理解して下さい。昔は建築系の資格が建築士しかありませんでしたので施工管理専門の人でも建築士を受験していました。資格を持っていても、設計に携わっていないと設計の事は殆ど分からないのが実情です。殆どわからなくても、更新すれば資格を持ち続ける事ができます。 さて、設計監理と施工管理は全く目的が違いますので、分けて依頼した方がいいのです。しっかりとした設計図があれば見積りも工事内容も明確になりますので、工事を行う建設会社も助かるはずです。 あれがこうだったとか、言った言わない、普通はそうするそうしないなどのトラブルがありません。竣工後の些細な気持ちの行き違いでこれから先に気まずい思いをするよりも、今ハッキリしておきましょう。 本題の施工者の実害に関してですが、設計図書が揃っていれば実害など発生のしようがありません。適正価格のよい仕事が建築の理想です。競争入札と比べるとやや高めの工事になるかもしれませんが、丁寧な仕事は何ものにも代え難いのです。 |
コメンテーター | |
氏原 毅士 | 施工は義父の会社、設計は別とここまではなんら問題はありません。 ただ、お父さんの心情からか、無駄な費用を抑えていいものを造ってあげるという心根はいいのですがお金を払い今後長期にわたって住むのはお父さんではなくN.Mさんです。 設計にお金を掛けることは無駄な費用ではありません。 事前に隅々まで図書に現し、これを実現させるために監理をします。 ここをよく話し合われたらいかがでしょうか。 決裂したら業者を代えるぐらいの意気込みが必要です。 私たちの業界では?親戚の家は設計しないと、はっきり言う人もいます。よくお考えください。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 先ずは資格である一級建築士という肩書きはほとんど建築のノウハウの能力の役に立つものでもありません。資格を大金を払い、会社を辞めてまで取る方がおります。 現実、資格はお金で買っているような方が多いものです。(ちょっと強烈な書き方ですが・・・)わたしは所員を雇うときは資格は一切目安にしません。大切なのは造るための純粋なハートの持ち主かどうか?です。これは設計監理する上で大変重要な要素なのです。 一級建築士をもっていても、どうにも使えない人は何百とみています。そんなものであるということをご理解ください。 「設計会社のように何百万も設計に対して報酬はないから個人のお客様の設計は簡単に済ますとか,諦めないと家は立たない」という発言の裏には確認申請程度の設計料しかとらないという意味だと思います。 わたし達からするとこれは設計業務というより確認申請業務の一環の設計図であると認識しています。所謂、法的なチェックのための図面に過ぎないということです。これで、夢の家は建つ訳がありません。所詮、そんな無理なことを設計施工に求めても無理、だから、過大な要望はしないほうがいい。という本音をお話になったのだと思います。 しかし、あなた方が満足の行く家にするにはやはり設計事務所の設計にするのがいいと思います。 これにより施工会社が損害をこうむることはありません。しかし、多分、工事費は高くなるでしょう。 それだけの仕様になるからです。仕様を落としてもこだわりがあるので、納まりも難しいものになるかもしれません。 よって高くなるとお考えください。 内容からして特に気兼ねする必要はなさそうです。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | |
その後 |
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