相談概要 | [氏名] S.M [相談内容:] 建売住宅の瑕疵 [居住住所] 三重県鈴鹿市 [相談建物所在地] 三重県鈴鹿市 [職業] 主婦 [年齢] 39 [女性] on [構造] 鉄骨造(ブレース構造) [引渡し年月日] 西暦 2003年 9月30日 [公庫は使わない] on [性能保証は使っていない] on [何階建て] 2 [延べ面積m2] [延べ面積坪] 33.1 [工事請負金額] 3400 [設計監理料] 0 [様態] 建売り住宅 [施工者] ハウスメーカー [設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。 [監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。 [確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けていない。 [確認申請の為の委任しましたか?] してない。 [確認申請書お持ちですか?] 有る。 [検査済証は有りますか?] − [お手持ちの図面は何枚?] 10枚以下 [打ち合わせ何回] 10回以下 [床面積] 120m2以下 [施工者名] Dハウス [販売会社名] Dハウス [設計者名] [監理者名] |
相談内容 | [現象] こちらのHPでは些細な相談と思いますが、非常に悩んでおりご相談させてい ただきます。 Dハウスの建売ですが、着工前から間取りの検討から全てこちらの要望により設計して貰い、あと1週間で引き渡し予定で、代金は全額支払い済みです。 先日足場のカバーがはずれて家を見たところ、2階の端の縦樋が家の側面でなく正面についていました。外壁と色が大きく違うこともあって、とても目立って気になります。 改めて図面を見ると、図面はそのようになっていました。ですが今までに樋について説明等受けたことはなく、受け取った図面を見てそのような仕上がりになるとは勉強不足で想像できていませんでした。 なのでそんな図面を承認したこちらが悪いと言われればその通りなのですが、なぜそんな図面になってしまったのか納得できない思いです。 屋根は寄せ棟で、2階からの縦樋は他に3本あり、全て側面についています。問題の縦樋のみ下に1階の屋根があり、その1階の屋根からの縦樋も側面についており、問題の樋のみが正面についています。 外壁はサイディング、屋根材はS字型の瓦です。 [業者の見解] 現場監督に聞くと、樋を側面に持っていけない理由はなく、なぜそのような設計になったのかはわからないとのこと。どうしてもと言うことならやり直せないことはないと言われました。 しかし私としては、やり直すことによって外壁や屋根に余分な穴が開いたり傷ついたりすることが非常に心配です。間仕切り等のやり直しなら全く心配しないのですが、家の寿命に関わる外壁なので心配です。 現場監督は、穴は補修するし、他の正常な部分も同じ処理をしているのだから大丈夫と言いますが、私としては穴を増やす(心配を増やす)ぐらいだったら見た目を我慢した方がいいのかと悩んでいます。 ここまで来るのに、建売ではありますが、細心の注意を払って自分なりに現場を点検し、着工から建て方まで欠陥住宅を防ぐ会の建築士の方に第三者検査もしてもらい、安心の為にできる限りのことをしてきたつもりです。 それが最後に外壁に余分な穴をあけるのがどうしても悔やまれてなりません。 [相談内容] 樋をつけ直す工事は現場監督が言うように、心配するようなことではないのでしょうか? 工事によって後に経年劣化で雨水の浸入があり得ないとも言い切れないなら、樋の見た目は非常に気になりますが、我慢するしかないかと思います。 家の正面の見た目をとるか、工事の心配がないことをとるか、非常に悩んでおります。 先生方には些細な相談と思いますので誠に申し訳ありませんが、どうかご助言をいただきたくお願い申し上げます。 |
yorozuの感想 | とても参考になります。私も本当はこちらの先生方のような建築家の方に家を建てるのを依頼できたらどんなに安心だったかと思います。立地的に今回の分譲地がどうしても良く、ハウスメーカーの分譲地なのでやむを得ずその会社で建てることになった次第です。 家の建築が現実的になるまで建築について何も知らず、具体的になってから初めて色々勉強し、こちらのHPでも強調されています第三者検査を慌てて依頼することにしたり、(それも建売ということで、ハウスメーカーに受け入れて貰うことに苦労しました)もっと早くから勉強していたらもっと違うかたちで家が建てられたかもしれないと思います。 |
アドバイザー | |
藤井 修 | 解説員の藤井です。 家を建てる事に真剣に取り組んだ故の悩みですね。 住宅は長くそこに住むものですから、毎日樋をながめて気に入らないと思って過ごすのもいやな事と思います。 樋を取り付ける金物を(でんでん)と言いますが1200ピッチ前後に壁にアンカーします。 取り外した後の穴は小さなものです。 補修はコーキングを充填しますので、樋の位置を変更しても特に問題がでる事は無いでしょう。 |
若井 俊彦 | 解説委員の若井です。 楽しくこれから生活してゆくために家を建てられたのですから、毎日トイのことを気にしながら生活するのはよりは、ご希望なされるように、業者の方に位置を変えていただいたらいかがでしょうか。 トイを壁に固定するデンデンは2階屋根からでも5箇所から6箇所くらいだと思います。 穴はシーリングすれば大丈夫です。又今の家の造りは外壁の内側に通気層と言って少し隙間をとっている工事が多いので、ご自宅もそのような仕様であれば仮に外壁から水が内部に入ってもこの隙間から外壁の裏を伝わって下に落ちて外壁の一番下側にある、水切り鉄板から外部に抜けます。 又シールはシリコーンシーリング以外の物を指示してください。 理由は、シリコーンシールは上から塗装できないからです。通常は外壁と同じような色のシールをするのですが、全く同じ色とは出来ませんので。 |
コメンテーター | |
氏原 毅士 | 両解説委員のコメントの通り、気になるなら移設をお勧めします。 金物の穴は簡単にふさぐことが可能ですし、耐用年数や防水性能に支障はないと思います。 外壁はサイディングとのことですが、クリップ金物式ならパネルに穴は開きませんが釘打ちなら細かく外部から固定されます。 また、役物というコーナー部なども釘打ちです。 心配することはないと思います。 |
事務局から | |
荻原 幸雄 | 荻原 幸雄 樋の位置は取り替えるべし。 というのが結論です。適切に補修すればそれほど気にならないでしょう。 気にしても樋の位置を気にするより100倍も心地よい筈。 補修は心配いりません。でないとリフォームは存在しなくなりますからね。 |
相談者お礼状 | |
相談者お礼状 | 解説委員の皆様、お忙しい中回答をいただきありがとうございました。 その後現場監督から設計担当の方に、樋が正面になった理由が何かあるのか聞いて貰ったのですが、すると設計担当の責任者から連絡があり、「樋が正面にあると見た目が悪いと思われるのは**さんの主観であり、会社側としては樋が正面にあってもなんら見た目が悪いとは思わない。 なので側面でなく正面につけたのも理由はない。」といきなり言われました。 確かに見た目の問題は主観ではありますが、でもどう考えても一般的に樋は正面にあるよりは側面の方が目立たないと思うのですが・・ 多棟現場なのですが、同じ外観デザインの別の家はその樋が側面についているので、それはなぜかと聞いたら、それも理由はなく、たまたまその家を担当した設計者がそう設計しただけとのこと。 設計者はこちらでは選べないのに、どの設計者に当たったかという「運」の問題なんですね・・・ ということでその設計責任者にいちゃもん(?)つけられて、やり直し工事の話以前の段階で口論になってしまい、当方も感情的になってしまい、これ以上その人と話もしたくないという心境になり、やり直し工事をすることになると続けてその人と会わなくてはならず、それがどうしても嫌で工事をしないことにしてしまいました。 ところが、その後、今度はエアコンの外部配管が図面とは間違った位置につけられてしまい、結局やり直しで外壁に傷をつけることになってしまい、とても悔しい思いをしています。 でも解説委員の皆様に、外壁の補修はそんなに心配することではないと教えていただけたので、エアコン配管の件も安心することができました。 「わからない」ということは余計な心配を呼ぶので、このように専門家の方(それも複数の方)に詳しく教えていただけると、本当に助かります。 これからもこのHPの充実に期待しております。ありがとうございました。 |
その後 |
〒181-0001
東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号
TEL 0422-24-8768
FAX 0422-40-0107