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一般社団法人建築よろず相談支援機構

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〒181-0001 東京都三鷹市井の頭3丁目12番11号

よろずWEB相談HEADLINE

No. 0815 擁壁からの水について

 相談概要 [氏名] K.H
[相談内容] 建売住宅の瑕疵
[居住住所] 神奈川県横浜市青葉区
[相談建物所在地] 神奈川県横浜市青葉区
[職業] 会社員
[年齢] 38
[男性] on
[構造] 木造(在来工法)
[引渡し年月日] 西暦2003年6月9日
[公庫は使わない] on
[性能保証を使用] on
[何階建て] 2
[延べ面積m2] 103.7
[延べ面積坪] 31.36
[工事請負金額] 4980
[設計監理料] 0
[様態] 建売り住宅
[施工者] 中堅ハウスメーカー
[設計者を選んだのは] 自分では選んでいない。
[監理者を選んだのは] 自分で選んでいない。
[確認申請書は本来建築主が出すと説明を?] 受けた。
[18確認申請の為の委任しましたか?] した。
[確認申請書お持ちですか?] -
[検査済証は有りますか?] −
[お手持ちの図面は何枚?] −
[打ち合わせ何回] −
[施工者名]
[販売会社名]
[設計者名]
[監理者名]
 相談内容 [現象]
  ハウスメーカーの建売住宅(新築一戸建て)を03年6月に購入しました。
購入後、直ぐに雨季になったため、気にしなかったのですが、夏になってもよう壁の1つの穴(一番下)から水が1日中出ています。

雨が降った場合は滝のように流れ、晴れている日はちょろちょろと絶え間なく流れています。おかげで、水が流れている場所は、コケが生え、色も変わっています(コンクリート上)。いくらブラシでこすっても取れない状態です。

水が出ている穴は、いつも同じ穴で、ひどいときは穴の隣の壁の切れ目からも水が出てきます。

[業者の見解]
水をとめることになると、今以上の影響がでるため、とめることが出来ない。

[相談内容]
1.水が流れてくる原因の調査は可能でしょうか?
家が建っている状態で、よう壁からの水の原因を調査することが可能なのでしょうか?

2.もし原因調査できるのであれば、どのような方法や調査機関があるのでしょうか?
調査するときの方法や調査していただける機関・会社は、どのようなところがあるのでしょうか?また、調査するための資料には、どのような資料が必要なのでしょうか?

3.もし調査不可能な場合は、今後の影響はどのようなことが考えられるか?
将来的な地盤沈下や家の傾き等、どのような影響が考えられるのか?それに対する事前対策があれば、教えてください。

水抜き穴からの排水

 yorozuの感想 なかなかよう壁に関するページがなくて、今回ご質問させていただきました。
部位ごと等に検索できればよいと思います。
アドバイザー 
若井 俊彦 解説委員の若井です

擁壁の水抜き穴から水が出ることは正常なことです。
1箇所からの水が止まらないとのことですが原因として考えられることは、

1.擁壁の上側の敷地で出ている水を供給する物がある 給水配管・下水配管に亀裂が有り漏水している

2.その水抜き穴周辺に地下水脈がある等です

調査に関しては、他人の敷地ですので実際は難しいと思います。
こけが生える、汚れている等の見てくれは悪いが、それが正常な状態だともっとおおらかに考えられたらいかがでしょうか。
清水 煬二  解説員の清水です。

写真がアップだけですので、よくわかりませんが、この擁壁は何メートルくらいの高さでしょうか?
また、壁の切れ目からの水というのも、切れ目が何を指すのか本当は確認できればよかったです。

水抜き穴から水が流れてくるということは、正しく機能していて良いことです。ですが、いつも流れているということは、問題がある場合もあります。

今回の場合、水の流れ道ができていて、雨水、地下水、排水、給水のいずれかが流れ続けているのが原因です。
今年の建売なら地盤調査をしているはずです。
調査データーに地下水位が高ければその記述がある可能性があります。

雨水の場合、いつも流れているということは、水はけが悪く、水位が高めの地盤で溜まった水を流し続けているということです。

排水の場合は、排水枡と配管の接続部分に余分に穴が開いていて埋められていないケースが考えられます。
同じような状況で、浴室の排水がつながれていなくて、垂れ流し状態が原因であったというとんでもないケースもありました。

給水は、給水管からの漏水です。

原因を特定するために擁壁を壊すことは現実的ではありません。
まず、枡と排水、水道メーター関係を確認し、地盤調査のデーター、擁壁の構造図や申請書類(必要な場合のみ)を確認すること、擁壁の高さが浅く平面的にも十分なスペースのある場所なら、裏側の土を掘って確認するほうが良いでしょう。

原因を確定せずに水を止めては、いけません。
家に対する影響や対策は、この写真だけではコメントできませんが、もし問題が生じるとするならば、地面がへこんだり、沈んできたりする可能性は僅かですが有り得ます。
 コメンテーター 
久米 能子  基本的には擁壁から水が出るのは正常です。今年の夏は例年に比べて大変雨が多かったので、その影響も少なからずあるかもしれません。
けれども、いつまでも止まらないようならば、二人の解説委員の言うように、調査を行いましょう。ハウスメーカー等に依頼して、KHさんも立ち会って調べられると良いと思いますが、できれば、第三者の建築士に調査立会いをしてもらうほうが、状況の正しい理解がしやすいでしょう。 
 事務局から 
  荻原 幸雄 擁壁の穴は水を抜き取り不要な水圧を低減させるもので、正常にこの機能が維持されているということになります。

もともと造成業者に委託した開発業者の考え方ですが、本来は隣地に雨水を流すことは民法上(218条)からもいけないことではあります。
経験の豊富な開発業者は隣地より少し距離をとり、そこに擁壁を設置しその間に排水溝を設けて、隣地に雨水が流れなくする方法が適切な造成方法だと思います。

しかし、この水を止めることは勝手にはできませんので、よく話し合われて対処方法を検討ください。貴方の敷地内ではありますが、擁壁の下に排水溝を設ける提案をして、その費用の負担割合を話し合ってはいかがでしょうか。
相談者お礼状 
 相談者お礼状
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